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「翔」M i

掲載日:2025年8月7日

「翔」Mi

TITLE

「翔」

ARTIST

M i
社会福祉法人彩凜会 ひだまり

Review

画面いっぱいにつまった模様が描いた時間、その時間の中のこころの動きを想像させる。Mi さんに話を聞くと、この作品は初め砂時計をイメージして描いたそうだ。

描いていくうちに、羽根が思い浮かび完成に至った。ぎっちりと描かれた模様の中で、自由に羽ばたくための準備をしているようにも、窮屈そうに縮こまっているようにも見える。

無地の白い円は何も起こらない平凡な日々、あるいは意識からすぐに消えてしまうような些細な日常を描いている。

模様のある円には、嫌なこともいいことも自分のこころに残る出来事を象徴させていて、すべて異なる模様をほどこした。

ただ一つとして同じ出来事が起きないように作品の中にも全く同じ模様はない。気にも留めない日常と印象に残る出来事を積み重ねたところに自分があるとMi さんは語った。

埼玉大学大学院 教育学研究科 1年
平良 瑞希