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「ツルニチニチソウの処で」 小牧美穂

掲載日:2022年9月15日

「ツルニチニチソウの処で」小牧美穂

TITLE

「ツルニチニチソウの処で」

ARTIST

小牧美穂 / KOMAKI Miho
鶴ヶ島市在住

Review

青や白色の花を咲かせるツルニチニチソウの庭に、陽だまりを見つけ至福の表情を浮かべてくつろぐ猫。瑞々しく切り取られた3年前の初夏の昼下がりの日常。
本当に一枚の紙でできていて切れ目がないのか…と目を疑うほどに精巧な切り絵作品だ。
洗練された白と黒だけの切り絵の曲線が生き生きとしていて、猫の体温や、陽だまりの温かみまで伝わってくる。

最初に小牧さんの作品を見た時は切り絵であることに気付かず、実物を見て初めて、一筆書きのように繋がった切り絵であることに気付くとともに、その繊細な黒の線にとても驚いた。
小牧さんは、「なるべく本物を見て作品を制作すること」を意識しているそうだ。私たちが大学の授業で教わっていることを自然と実践しているのだなと思った。

小牧さんは、身の回りの日常の風景を題材にし、その多くが猫をモチーフとした作品である。いつも見ている風景だから自然と描きたくなるとのこと。
どうやら猫と一緒に生活していると、まるで人間のような佇まいや、無防備な恰好にグッとくる瞬間があるらしい。猫たちへの温かな視線で切り取られた作品だ。

武蔵野美術大学造形構想学部1年 遠藤 実耶美