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掲載日:2023年2月1日
環境科学国際センター研究課題(土壌・地下水・地盤担当/H27~29)
地中熱利用システムによる環境や社会への影響評価
(土壌・地下水・地盤担当:濱元、八戸、石山、柿本;温暖化対策担当:原、本城;化学物質・環境放射能担当:山﨑;研究推進室:白石、嶋田/H27~29)
地球温暖化やエネルギー問題の解決のためには、再生可能エネルギーの利用が大きな役割を担っています。このうち地中熱も広域的な普及が期待されているエネルギーのひとつです。このような目的から当センターでは、埼玉県内の地中熱利用可能量の地域特性を明らかにする分布図を作成し、熱の利用可能量を実測する新たな手法を開発してきました。一方で、将来において地中熱利用システムが多数導入された場合を想定した効果や懸念される影響を事前に評価することも重要であります。そこで本研究では、第1に社会統計データや実証試験データ等を基に地中熱エネルギー活用による社会的効果やCO2の削減効果等を推定します。第2に地中熱が普及した場合に懸念される地下環境への影響を評価します。具体的には地下の微生物環境等に影響を及ぼす影響や地中熱利用システムを隣接して設置することによる熱干渉の影響等について評価します。
平成30年度第1回研究審査会コメント
研究課題
地中熱利用システムによる環境や社会への影響評価
研究審査会コメント
- 地中熱システムの利用は、持続可能なエネルギーシステムとして、極めて重要な課題であり、緊急性、必要性共極めて高い。特に、地中の微生物環境に与える影響はこれまであまり研究された事例がなく、実用面だけでなく、海外を含めて研究をリードしていくという観点からも重要な課題です。
- 昨今注目されている地中熱導入に関する貴重な研究成果を得たと評価できます。県内では地中熱導入による影響がほとんどない、と結論づけられたことは、今後の温暖化方針を積極的に後押しできる成果を得たと考えてよいと思います。
- 本研究では極力多様な側面からの影響評価に取り組むことに重点を置いているが、その各々の評価には少なからぬ不確実性があるだろうし、また地域や分野の特性によっては本研究が示す知見が一般化できないケースもあると予想されます。評価の普遍性の確認を、今後の課題の一つと考えます。
- 低炭素社会を目指す現在において、CO2排出を1月3日近くまで引き下げられる可能性が試算されています。今後、行政や県民に対して情報提供が行われる、地中熱利用が進むことが期待されます。
- たいへん有用な実用性のある研究だったと考えます。とくに熱輸送解析結果は、地中熱利用の基礎的かつ不可欠な情報をもたらしています 。