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掲載日:2022年10月13日

令和元年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(橋詰昌児議員)

社会的養育推進計画の策定について

Q   橋詰昌児   議員(公明

様々な事情により実の親の元で暮らせない子供たちを施設や里親の元で養育する社会的養育の在り方は、現在大きな転換期を迎えています。国は平成28年に児童福祉法を改正し、家庭養育優先の理念を明確に打ち出しました。そして、この改正法の理念を具体化するために、新たな社会的養育の在り方に関する検討会から新しい社会的養育ビジョンが示され、各都道府県はこのビジョンに基づいて本年度末までに新たな社会的養育推進計画の策定を求められております。
本県においても、今正に新たな計画の検討中であり、今後の社会的養育の在り方が決まる大事な時期を迎えております。そこで、以下、何点か質問をします。
検討会のビジョンは、里親委託率について大変高い数値目標を掲げています。例えば、3歳未満児については5年以内に、就学前の子供については7年以内にこの里親委託率を何と75%以上にするという目標を掲げています。また、学齢期以降は10年以内をめどに里親委託率50%以上を実現するとしています。
ちなみに、本県の30年度末の里親等委託率は3歳未満児で21%、就学前児童が28%、学齢期は21%です。検討会の目標がいかに意欲的かがお分かりいただけるかと思います。しかしながら、現在検討中の本県の計画案に示された5年後の数値目標は、3歳未満児で36%、就学前児童は39%、学齢期も30%となっており、検討会の目標を大きく下回っています。
社会的養育の推進には、県民全体の理解が必要です。その意味で、県はなぜ検討会のビジョンを下回る数値目標を検討しているのか、県民にしっかり説明し、理解してもらうことが重要です。現段階で示している里親等委託率の目標について、県の考え方と根拠について福祉部長に伺います。

A   知久清志   福祉部長

社会的養育推進計画については、令和2年度から令和6年度を計画期間とする次期子育て応援行動計画の中に位置づける方向で策定作業を進めています。
現在、埼玉県社会的養育推進計画検討委員会において、有識者から計画内容について様々な御意見をいただいているところです。
この計画の中で、「家庭養育優先の原則」を実現するための指標として、里親等委託率を考えております。
お尋ねの現段階で示している里親等委託率の目標についての考え方と根拠でございます。
国の「新たな社会的養育の在り方に関する検討会」が示した里親委託率は、全国平均が19.7%の中、議員お話のとおり、大変高い数値目標を掲げています。
県の目標値設定に当たっては、里親委託を進める上での困難性に考慮することや数字ありきでなく子供本位できめ細やかな里親委託を進めていくことが重要な視点と考えております。
里親等委託児童数は、委託を推進する様々な取組により過去5年間に県全体で約100人増加しております。
この増加傾向を踏まえますと、令和6年度末の児童全体の里親等委託率は26%となる見込みです。
しかし、家庭的養育を推進する観点から、委託児童数をさらに増加させる必要があります。
そこで、里親登録数の拡大や、委託に同意する親を増やす取組を積極的に実施することで、計画期間の終期には、過去5年間における増加数の2倍である200人に増やしたいと考えております。
この結果、令和6年度末までに里親等委託児童数が現状の400人から600人になることで、里親等委託率は32.0%になります。
将来的には「新しい社会的養育ビジョン」が掲げる目標を目指しますが、以上の考え方を踏まえ、5年後の里親等委託率32.0%を検討委員会にたたき台として提示したところです。
検討委員会では、この数値に対して、「ビジョンと比べて目標が低い」という御意見もあれば、「ビジョンにとらわれることなく実現可能な目標とすべき」との御意見もあり、様々な議論がなされております。
このように、目標値の設定については、まだ検討段階にあります。
今後、児童福祉審議会や県民コメントにおいて有識者や県民の皆様から幅広い御意見を伺い、最終的な目標値を定めたいと考えております。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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