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ページ番号:80436

掲載日:2020年2月28日

平成28年12月定例会 意見書

意見書・・・次の11件です。

官公需適格組合の受注機会の増大を求める意見書

国は、官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律に基づき、官公需適格組合を含む中小企業・小規模事業者向け契約目標や、受注機会の増大のための措置事項を定めた中小企業者に関する国等の契約の基本方針(以下「基本方針」という。)を毎年閣議決定している。
ところで、共同受注体制が整っていること等の条件を満たしていることを中小企業庁が証明した組合である官公需適格組合は、特に官公需の受注に意欲的であり、かつ、受注した契約を十分に責任を持って実施し得る経営基盤が整備されたものである。そして、本県内には物品7組合、役務18組合、工事12組合の計37組合が組織され、基本方針を受けた官公需契約の受注とその履行に努めている。
官公需適格組合は、中小企業や小規模事業者が共同することにより、一社では受注することができない案件を受注するものであり、事業者のほとんどを中小企業や小規模事業者が占める本県において、その役割は非常に大きいものと考えている。
よって、国においては、基本方針の周知徹底に努めるとともに、官公需適格組合に係る下記の事項を速やかに実施するよう強く要望する。

1 官公需適格組合の受注機会の増大を図るため、官公需適格組合を含む中小企業・小規模事業者向け契約目標の額と比率とを拡大すること。
2 官公需適格組合の証明及び競争契約参加資格申請書の内容確認要領において、「物品購入等」又は「工事」の区分のいずれかの官公需適格組合の証明しか受けることができないとされているため、両方の区分について受注能力のある組合に混乱が生じている。
ついては、一つの組合が両方の区分について証明を受けることができるよう制度を改正すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成28年12月22日

埼玉県議会議長 宮崎栄治郎

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
経済産業大臣

直轄国道の整備促進を求める意見書

本県には、直轄国道として国道4号、国道16号、国道17号、国道468号(圏央道)があり、高速自動車国道と合わせた全国的な幹線道路網を形成している。特に平成27年10月31日に圏央道の埼玉県区間が全線開通した効果は著しく、物流の効率化、観光客の増加、都心の渋滞の緩和などに寄与している。
その一方で、一般国道4号現道及び一般国道17号現道では、道路の混雑状況を示す損失時間が全国平均の約5倍から約9倍程度に達する激しい渋滞が発生している。このため、「首都圏渋滞ボトルネック対策協議会」により主要渋滞箇所とされた一般国道4号の渋滞箇所における物流の遅れが地域経済活性化の妨げになっているほか、交通事故が多発するなどの社会的損失も生じている。
よって、国においては、交通渋滞の緩和及び全国的な幹線道路網の有効活用を図るため、下記の国道の整備を促進することを強く要望する。

1 国道4号東埼玉道路のうち事業化区間における整備を促進すること。
また、未整備区間の早期事業化を図ること。
2 国道17号のうち上尾道路Ⅱ期区間の整備を促進すること。
また、事業対象範囲の変更に伴う用地買収に対する地権者の不安解消に努めること。
3 国道17号のうち本庄道路においては、神流川橋の架け替え及び本庄市沼和田から群馬県高崎市新町までのⅠ期区間の整備を促進すること。
また、深谷市岡までのⅡ期区間の早期事業化を図ること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成28年12月22日

埼玉県議会議長 宮崎栄治郎 

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
国土交通大臣

麻しん風しん混合ワクチン等の安定供給と接種期間の延長を求める意見書

予防接種は国民の健康保持のため重要なものであるが、今年度の予防接種ワクチンの状況を見ると、いくつかの予防接種ワクチンについて不足の状況が見られる。例えば、乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチンや乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンについては、医療機関から不足の声が聞かれる。
不足の状況が長期化すれば、予防接種法に基づく定期接種の期間内に接種できず、接種費用を予防接種を受けた者が負担したり、同法による健康被害の救済が受けられない接種者が生じるおそれがある。
このような状況は、予防接種の重要性に鑑みると、県民の健康を確保し安心して暮らせる社会を作るためには、大きな問題となるものである。
よって、国においては、伝染のおそれがある疾病から国民の健康を守るため、下記の事項を実施するよう強く要望する。

1 乾燥弱毒生麻しん風しん混合ワクチン、乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンなど不足しているワクチンについて、必要量を確保し安定供給を図ること。
2 不足しているワクチンの接種対象者については、接種期間を過ぎて当該予防接種ワクチンを接種しても予防接種法に基づく定期接種となるよう接種期間を延長すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成28年12月22日

埼玉県議会議長 宮崎栄治郎

衆議院議長
参議院議長 
内閣総理大臣 様
厚生労働大臣

高齢者の交通事故防止対策の推進を求める意見書

本年10月末現在の人身事故の県内発生状況は、前年との比較でマイナス1,638件の22,246件となっている中、65歳以上の高齢者の関係する人身事故は、全体の交通事故死者数127人中71人を数え、その半数を超えている。
県では、本年9月末までの高齢者の交通事故死者数の増加を受け、去る10月に高齢者事故防止の緊急アピールを行ったところであり、以後、事故防止のための関係者の努力が続けられているところであるが、他都県では、10月末から11月上旬にかけて特に80代の運転手による死亡事故が続発している。
県警察本部では、高齢者の運転免許証の自主返納を促進するため、運転経歴証明書の使用期限の廃止やシルバーサポーター制度の導入などの対策を講じた結果、運転免許証の返納者数の増加に一定の成果を上げている。
しかし、年齢を重ねることによって「今までできていたことができなくなる。」ことを自ら認めるのは、なかなか難しい。
また、高齢者などの買物弱者は全国で700万人と推計され、地域によっては日常生活の足として車がないと生活ができない場合もある。
よって、国においては、高齢者の交通事故防止対策を強力に推進するとともに、高齢者が運転免許証を自主返納しても生活の質を落とすことのない社会を実現するため、下記の事項を速やかに実施するよう強く要望する。

1 運転経歴証明書について所持者の社会生活の助けとなるよう国民的な認知度を上げるとともに、運転免許証を自主返納した高齢者の生活の質を落とすことのないような施策を講ずること。
2 バス及び中・大型トラックにおいて順次進められている衝突被害軽減ブレーキの搭載義務化について、乗用車において速やかに導入するよう検討すること。
3 現在、事業用の先進安全自動車(ASV)購入に対して行われている補助制度について、高齢者が運転する乗用車の購入にまで拡大し、高齢者が安心して運転できる自動車への買替えを促進すること。 
4 国が示す「自動運転の導入により、運転手に起因する交通事故死亡者や買物弱者を2030年代に『限りなくゼロ』にする。」との目標を推進するための技術開発を促進すること。
5 見やすい道路標識・道路標示や逆走防止策など高齢運転者による交通事故防止対策を推進すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成28年12月22日

埼玉県議会議長 宮崎栄治郎

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
厚生労働大臣
経済産業大臣 様
国土交通大臣
内閣官房長官
国家公安委員長
内閣府特命担当大臣

安心な社会保障と強い地域経済を構築するための地方財政措置を求める意見書

政府は、社会保障の充実・安定化及びそのための安定財源の確保並びに財政健全化の同時達成を目指し、社会保障と税の一体改革を進めてきた。しかしながら、今般、世界経済が直面するリスクを関係諸国が一体となって回避するため、消費税率の10%への引上げが平成31年10月まで再延期されることとなったところである。
他方で、平成27年には約1,700万人だった75歳以上の高齢者数は、平成37年には約2,200万人になると推計されており、急激に進行する高齢化への対策を確実に進めることが必要である。また、日本は、本格的な人口減少の時代に突入し、平成27年の人口減少幅が約27万人となった。まさに、高齢化対策も少子化対策も待ったなしの状況である。
さらに、これらの施策を支える安定財源を確保するための日本経済の底上げも正念場であり、GDPと雇用の約7割を占める“地域経済圏”の活性化が求められている。今こそ、地域資源や地域の特色に着目した農林水産業の6次産業化や魅力ある観光産業の開発など産・学・金・官の連携による地域産業の創造と、地方への移住促進、小さな拠点づくり、生涯活躍のまちづくりなど将来にわたって活気ある地域づくりを本格的に推進すべきときであると考える。
よって、国においては、全ての国民がひとしく住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう必要な社会保障と強い地域経済を構築するため、下記の地方財政措置を適切に講ずるよう強く要望する。

1 消費税率の引上げ延期によって地方による社会保障の充実施策の実施に支障が生じることのないよう所要の財源を確保すること。特に、要望の強い保育の受け皿整備に係る財源については、地方負担分も含めて国の責任において適切に財源措置を講ずること。
2 地域の実情に応じて自主性・主体性を発揮し、地方創生を推進することができるよう人口減少社会への対応という中長期的な課題に取り組む地方自治体をサポートするため、1兆円のまち・ひと・しごと創生事業費を中期的に継続すること。
また、地方創生推進交付金についても、安定的かつ継続的に所要の財源を確保すること。
3 地方自治体が提供する社会保障の充実策をはじめ、福祉、学校教育、消防、道路や河川等の社会基盤の整備など、国民生活に密接に関連する多くの行政サービスを確実に実施するためには一般財源の確保が不可欠であり、特に地方交付税総額については確実に確保すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成28年12月22日

埼玉県議会議長 宮崎栄治郎

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
財務大臣
総務大臣
まち・ひと・しごと創生担当大臣

文部事務次官通知「高等学校入学者選抜について(平成5年2月22日付け文初高第243号)」の改善を求める意見書

高等学校の入学者選抜は、標記通知が出された当時の状況と大きく異なっている。
特に業者テストによる偏差値等に依存した進路指導は、公教育から排除されたが学習塾に場を移し、現在でも依然として多くの生徒の進路決定に影響を及ぼしている。
よって、国においては、入学者選抜の実態を調査した上で、実情にあった改善に取り組むよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成28年12月22日

埼玉県議会議長 宮崎栄治郎 

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
文部科学大臣

参議院合同選挙区の解消を求める意見書

二院制を採用している我が国における参議院の役割は、衆議院に対する抑制・均衡・補完の機能を通じて、国会の審議を慎重にし、これによって衆議院とともに、国民代表機関たる国会の機能を万全たらしめることにあるとされている。
参議院の選挙区は、当初、全国を一選挙区とする全国区に加えて、各都道府県を一選挙区とする地方区を設けることにより、結果として、都道府県ごとの地域事情を国政に届ける役割を果たしてきた経緯がある。
その後、比例代表制の導入などの諸改革が行われ、また、去る7月10日には、一票の較差を是正するため、新たに二の都道府県の区域を区域とする選挙区(参議院合同選挙区)が設けられ、参議院議員通常選挙が実施されたところである。しかし、参議院合同選挙区選挙が行われた「鳥取県及び島根県選挙区」及び「徳島県及び高知県選挙区」においては、投票率の低下に加え、選挙結果によっては住民の声が届きにくくなることを不安視する意見が多く寄せられているとのことである。
ここにおいて、参議院議員選挙制度の改革に当たっては、歴史的、経済的かつ社会的に独自の意義を有し、一つの地域的なまとまりである都道府県を基本的な単位とする議論を行うとともに、今回の参議院合同選挙区をあくまで緊急避難的措置とし、早急に解消させることが求められている。
よって、国においては、下記の事項を早急に実施するよう強く要望する。

1 一票の較差に対する最高裁の判例を踏まえ、選挙制度の抜本的改革を行うこと。
2 参議院合同選挙区を解消し、各都道府県単位の制度に改めること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成28年12月22日

埼玉県議会議長 宮崎栄治郎 

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
総務大臣

備蓄用抗インフルエンザウイルス薬の有効活用に関する意見書

国は、新型インフルエンザ等対策政府行動計画において、諸外国における備蓄状況や最新の医学的な知見等を踏まえ、国、都道府県、医療機関及び医薬品の卸売販売業者等が共同して国民の45%に相当する量を目標として、抗インフルエンザウイルス薬を計画的かつ安定的に備蓄することとしており、本県でも、同計画に基づいた備蓄を進めている。
しかしながら、この備蓄用抗インフルエンザウイルス薬については、新型インフルエンザ対策ガイドラインにより、市場に流通している抗インフルエンザウイルス薬の在庫量が一定量以下になった時点で、都道府県が指定した卸売販売業者を通じて医療機関等へ供給することとされており、利用方法が限定されている。
また、この備蓄用抗インフルエンザウイルス薬は、使用期限の経過後は、廃棄処分とする契約になっている。
よって、国においては、多額の税金を投入して購入した備蓄用抗インフルエンザウイルス薬を廃棄するという無駄をなくし、効率的な運用体制を構築するため下記の事項を速やかに実施するよう強く要望する。

1 一定の年数が経過した行政備蓄用抗インフルエンザウイルス薬については、パンデミック流行時に限定せず、インフルエンザの予防接種・診療を行っている医療機関の従事者への予防投与用として供給すること。 
2 一定の年数が経過した行政備蓄用抗インフルエンザウイルス薬のうち、都道府県が購入したものについては、都道府県の判断で治療用・予防用として市場に供給できるようにすること。 
3 期限切れの行政備蓄用抗インフルエンザ薬を回収し、再製剤化するなどの技術開発を促進すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成28年12月22日

埼玉県議会議長 宮崎栄治郎 

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
厚生労働大臣

建設コンサルタントへの発注時期の平準化を求める意見書

公共工事の品質確保の促進に関する法律は、現在及び将来の公共工事の品質確保とその担い手の中長期的な育成・確保を図るため、発注者の責務として計画的な発注と適切な工期設定に努めるよう定めている。
また、同法に基づき策定された発注関係事務の運用に関する指針においては、発注者は、債務負担行為の積極的な活用などにより発注・施工時期等の平準化に努めるものとされている。
本県では、これらの規定に基づいて積算の前倒しや発注見通しの公表などの方法により、施工時期等の年間を通じた平準化に努めているところである。
しかし、地震や風水害などの自然災害を復旧するための工事においては発注時期を見通すことが困難な上、東日本大震災の復興関連工事や東京オリンピック・パラリンピックに関する工事等が相次いでいることから、調査・設計業務を担う建設コンサルタント業者から発注時期が再び集中する傾向があるとの声が寄せられている。
このことは、第1四半期における公共工事の発注量が減少しないようにするため、前年度の第4四半期に調査・設計業務を発注することが多いことによるものであると推測している。
よって、国においては、適切な工期の設定及び施工時期等の平準化については、公共工事の発注時期や施工時期のみに着目するのではなく、調査・設計業務も含めた公共工事に係る全ての工程についての一層の改善策を講ずるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成28年12月22日

埼玉県議会議長 宮崎栄治郎

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
国土交通大臣

森林吸収源対策の推進を求める意見書

本県の森林面積は、約12万1千haで、県面積の約32%を占め、国土の保全、水源の涵養、二酸化炭素の吸収・貯蔵、生活環境の保全、保健休養の場の提供などの多面的機能を有している。その機能を継続させていくためには、森林の循環利用による整備(以下「森林整備」という。)・森林保全を図ることが不可欠となっている。

特に、間伐等による森林整備の推進は、京都議定書において森林吸収源対策(森林等による温室効果ガスの吸収作用の保全等のための対策をいう。)として認められており、地球温暖化防止に大きな役割を果たしている。
また、森林吸収源対策により発生する間伐材等を活用した木質バイオマスのエネルギー利用やマテリアル利用は、化石燃料の代替手段となり、2020年以降の国際的な温暖化対策の新たな法的枠組みとなるパリ協定の目標である「今世紀後半に人為的な温室効果ガスの排出と吸収の均衡を達成する。」ことに貢献することが期待できる。
よって、国においては、森林吸収源対策を推進するため、下記の事項を速やかに実施するよう強く要望する。

1 森林吸収源対策としての森林整備は、国土保全などの森林の多面的機能に大きく貢献することから、国民から広く薄く負担を頂く全国版森林環境税を早期に創設すること。
2 地球温暖化対策税の税収を活用し、木材のマテリアル利用や木質バイオマス利用の推進に向けた施策の充実に努めること。
3 平成28年度に創設された森林吸収源対策に係る地方財政措置については、今後の森林整備を推進する上での条件整備として欠かせないものであるため、引き続き継続し内容を拡充すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成28年12月22日

埼玉県議会議長 宮崎栄治郎 

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
総務大臣
農林水産大臣
環境大臣

訪日外国人旅行者4,000万人受入れを目指す体制整備を求める意見書

国は、11月16日に、今年1月から10月までの訪日外国人旅行者数が累計で2,011万人を超えたと発表した。これは、観光立国推進基本計画が掲げる訪日外国人旅行者数を平成28年までに1,800万人とする目標を既に上回っており、関係者の努力に敬意を表する次第である。
一方、埼玉県の外国人訪問率は、平成27年の調査で全国1,974万人の訪日外国人旅行者のうち1.4%、全国22位となっている。本県は、細川紙に次いで新たにユネスコの無形文化遺産に登録された秩父祭の屋台行事と神楽、川越氷川祭の山車行事、ラムサール条約湿地に登録された渡良瀬遊水地のほか、世界中に愛好家のいる盆栽やアニメといった個性豊かな観光資源に恵まれている。
また、東京都心から東北、北関東、甲信越に伸びる道路網や鉄道網を持ち、国際空港からのアクセスも良いなど、訪日外国人旅行者の誘致に有利な環境も備えている。
そのため、今後、本県を訪れる訪日外国人旅行者数は大きく増加することになるものと期待している。
よって、国においては、次の目標である訪日外国人旅行者数4,000万人に向けて地方が適切に対応し、全ての訪日外国人旅行者が快適に観光を満喫できるようにするため、下記の事項を速やかに実施するよう強く要望する。

1 キャリーカートの移動などに不便がないよう交通機関のバリアフリー化を推進すること。
2 バスターミナルを整備し、観光地間での乗換えや乗継ぎの改善を図ること。
3 地方における観光拠点・交流施設情報の整備や改良を推進すること。
また、ピクトグラム(絵文字)の充実など案内環境の整備を促進すること。特に、交通標識については、国際標準に準じ、直感的で分かりやすい表示とすること。
4 通訳ガイド制度の充実・強化とともに、地域に根ざした細やかな案内を期待できる地域ガイドの育成支援を行うこと。
5 公衆無線LAN環境の範囲を拡大するよう整備を推進するとともに、訪日外国人旅行者が移動先で再度利用設定を行う必要がないようSIM利用やアプリ開発を促進すること。
また、観光施設や宿泊先などにおけるスマートフォンやカードによる決済の整備を促進すること。
6 埼玉鴨場や首都圏外郭放水路などの県内に所在する国の施設の見学会を外国人向けに拡充すること。
7 急増する訪日外国人観光客のニーズに対応し、安心安全を確保するためにも、早急に民泊の法制化を実現すること。
8 神社、寺院等の歴史上価値の高い建造物や地域において、伝統的又は文化的意義を有するものなどに対する観光マナーの普及啓発を行うとともに、防犯体制の強化を支援すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成28年12月22日

埼玉県議会議長 宮崎栄治郎 

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣 様
厚生労働大臣
国土交通大臣
国家公安委員長

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課 政策・法制担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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