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掲載日:2019年10月17日

平成28年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(山根史子議員)

教職員の勤務時間の把握について

Q 山根史子議員(民進・無所属

教員は忙しい、しかも世界一忙しいとも言われます。2014年にOECDが発表した国際教員指導環境調査では、参加国の中学校教員の平均勤務時間は、一週間で38.3時間でした。日本の中学校教員は1.4倍の53.9時間であり、参加国の中で最も長いという驚くべき調査結果でありました。教科授業だけではなく、生活指導、部活動、様々な事務などを担う、オールラウンドに時間を取られているということも明らかとなっております。
昨年、県の人事委員会は、人事管理に関する報告の中で、学校現場における教育職員の負担軽減として、「教育委員会においては、教育職員についても適正に勤務時間を管理することがその責務であるということを再認識し、個々の教育職員の勤務日ごとの始業及び終業時刻を確認し、勤務状況を適切に把握することが必要である。」と言及しております。この報告書に基づき、埼玉県教育委員会として県内の学校に対し、始業と終業時刻の把握をするよう通知したと聞いております。
私は、埼玉県の実態を調べようと思い、何か所かに問い合わせたところ、きちんとした数字を手に入れることができませんでした。また、適切に勤務時間の実態把握がなされていない学校があるとも聞き及んでおります。人事委員会の報告や埼玉県教委の勤務時間の把握が必要との通知にしっかり応えていないということは、不適切な事態であると考えます。教育職員の勤務時間が適切に把握されていないとすれば、ゆゆしき問題です。県内の小中学校や県立学校において、それぞれどのように把握されているのでしょうか、教育長にお伺いをいたします。
また、今年4月14日の参議院文教科学委員会で水岡俊一議員が、「管理職が教職員の出退勤をしっかり見ていないという問題、また、出退勤記録が保存されていないとすれば関係法令の違反で、30万円以下の罰金が科せられる。誰かが告発したらどうなるのか、大臣の考えを問う」と質問をいたしました。この質問に対し、当時の馳文部科学大臣は、「誰かが告発したらと言われると、あいくちを突き付けられたような思いになります」と答弁し、「基本的データ、記録を確認しながら、職場全体を把握していくのが管理職の責任」と述べております。水岡議員の質問の根拠は、労働基準法で出退勤時刻の把握が定められており、同法109条でその記録を3年間保存することが求められていることにあります。それがなされていないとすれば、同法120条で30万円以下の罰金が科せられるというものです。
各学校で勤務時間の把握がなされず、当然その記録の保管もなされていないとすれば、これは明らかな法律違反ということになります。告発されたら、県内のほとんどの学校の管理職が30万円以下の罰金を科せられるということになります。一刻も早く、全ての学校で毎日適切に出退勤時刻の把握と管理を行うべきではないでしょうか。そのためにどのように取り組んでいくのか、教育長にお伺いをいたします。

A 関根郁夫 教育長

「県内の小中学校や県立学校において、教育職員の勤務時間をそれぞれどう把握しているか」と「全ての学校で毎日出退勤時刻の把握と管理を行うため、どう取り組むのか」について、まとめてお答えを申し上げます。
教職員の多くは、授業準備などのため、勤務時間開始前に出勤し、勤務時間が終了した後も、教材研究や部活動などのため、長時間学校にいる傾向にございます。
教職員の勤務時間管理は、労働安全衛生の観点からも適切に行う必要があり、校長の重要な責務であると認識しております。
議員お話しの、昨年の人事委員会の「人事管理に関する報告(意見)」につきましては、県としても、重く受け止めております。
そこで、県立学校につきましては、今年度、教職員の出勤及び退勤時刻の記録用紙を整備し、教職員自らが記入する出退勤時刻の記録によって、管理職が教職員の勤務時間を確認することといたしました。
今月中には、教職員の出退勤時刻の把握がどのような状況であるかについて、全県立学校の校長に、聞き取りを行うこととしております。
こうした聞き取り調査を行いながら、全ての県立学校で、適切な勤務時間の管理を行い、教職員の健康管理ができるよう、校長に対し引き続き指導してまいります。
また、市町村立学校につきましても、市町村教育長会議や全県の校長会議で説明するなど、県立学校と同様に、教職員の勤務時間の管理について依頼してきたところでございます。
その結果、出退勤時刻の把握を行う学校が増え、未実施の市町村においても、実施に向けて検討していると伺っております。
今後も引き続き、校長が、法令に則り、適切に教職員の勤務時間の管理を行うよう、服務監督権者である市町村教育委員会に働き掛けてまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

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