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掲載日:2018年2月27日

サクラの外来害虫“クビアカツヤカミキリ”情報

 埼玉県では、平成25(2013)年に、県南東部の草加市で、クビアカツヤカミキリによるサクラの被害が初めて確認されました。その後、平成29(2017)年になって、県南東部の越谷市、県北部の羽生市、行田市、熊谷市、深谷市及び加須市で同種の侵入・被害が確認され、今後、県内での被害の拡大・広域化が懸念されます。

そこで、このホームページでは、クビアカツヤカミキリの被害防止と注意喚起を目的として、その属性や生態、県内への侵入状況等の基礎的情報と、防除方法等の被害防止に関する情報を掲載します。

なお、「サクラの外来害虫“クビアカツヤカミキリ”被害防止の手引」(PDF:4,360KB)を作成しましたのでご利用ください。

クビアカツヤカミキリについて

属性

  • カミキリムシ科ジャコウカミキリ属に属する。
  • 学名は、Aromia bungii (アロミア・ブンギ)。
  • 特定外来生物に指定(平成30(2018)年1月)。

形態

  • 成虫の体長は25-40mm程度。
  • 成虫の前胸背板は明赤色で、他は光沢のある黒色。前胸背板の側面に頑丈なとげ状の瘤(こぶ)を一対持つ(図1及び図2の青矢印の部分)。
  • 触角は黒色で、オス(図1)の触角は体長より長く、メス(図2)の触角は体長よりも短い。

クビアカツヤカミキリ(オス成虫)

図1 クビアカツヤカミキリのオス成虫

クビアカツヤカミキリ(メス成虫)

図2 クビアカツヤカミキリのメス成虫

 

生態 

  • 自然分布は、中国、モンゴル、朝鮮半島、台湾、ベトナム。
  • サクラ、ウメ、モモ、スモモ等の主にバラ科の樹木を加害する。
  • 幼虫(図3)は、樹木の生木(辺材や心材)を摂食し、フラス(フンと木屑が混ざったもので、褐色のカリントウ状で比較的硬い)(図4)を排出しながら、樹体内で2~3年かけて成長し、蛹となる。
  • 幼虫の活動期は春から秋にかけてであり、この間にフラスが排出される。
  • 蛹は6月中旬から8月上旬に成虫となり、樹体の外に出る。
  • メスの成虫は交尾後、幹や主枝の樹皮の割れ目に産卵する(8~9日後に孵化する)。1頭あたり1000個近く産むこともある。
  • 成虫の寿命は2週間以上。成虫越冬はしない。

 クビアカツヤカミキリの幼虫

図3 クビアカツヤカミキリの幼虫

クビアカツヤカミキリのフラス

図4 クビアカツヤカミキリのフラス

国内及び県内への侵入状況

侵入経路

  • 輸入木材や梱包用木材、輸送用パレットなどに幼虫が潜んだまま運ばれてきて、国内で成虫に羽化・繁殖したものと考えられている。

国内での侵入状況

  • 平成24(2012)年に愛知県、平成25(2013)年に埼玉県、平成27(2015)年に群馬県、東京都、大阪府、徳島県、平成28(2016)年に栃木県で侵入が確認されている(表1)。
  • 侵入が確認された都府県で被害を受けた樹種は、サクラ、モモ、スモモ、ウメといったバラ科の樹種であった。

 

表1 国内でのクビアカツヤカミキリの侵入状況

国内侵入状況

県内での侵入状況

  • 平成29(2017)年末現在、県南東部の草加市及び越谷市、県北部の羽生市、行田市、熊谷市、深谷市及び加須市で、樹木被害や成虫の生息が確認されている(図5)。
  • 県内での被害は、ほとんどがサクラでの報告だが、羽生市ではスモモでの被害も報告された。

⇒ 被害の拡大が懸念される!

 県内へのクビアカツヤカミキリの侵入状況

図5 県内でクビアカツヤカミキリによる樹木被害や成虫の生息が確認された場所

(2017年末現在での場所を赤丸で示す)

被害実態

  • 樹体に幼虫が侵入すると、根元などにフラスがばらまかれる(図6)。また、フラスは、木の葉に絡みついている場合や幹が2つに分かれる股の部分に溜まっている場合などもある。これらのことから、フラスは、排出されたものが上から落ちてきて溜まると考えられる。
  • 樹体には、フラス排出孔が認められる(図7)。
  • 一匹の幼虫による樹体の摂食範囲はかなり広く(図8)、被害は心材にまで至る(図9)。
  • 一本の樹体に複数個体の幼虫が侵入・羽化すると、樹体が枯死することがある(図10)。

⇒ 早期発見、早期防除が必要!

 サクラの根元に散乱したフラス

図6 サクラの根元に散乱したフラス

フラス排出孔

図7 フラス排出孔(黄色の矢印)

幼虫の摂食範囲

図8 サクラに侵入した一匹の幼虫による摂食範囲

心材まで摂食された樹体断片

 図9 幼虫に心材まで摂食された樹体断片

樹体の枯死と成虫脱出孔

図10 サクラの樹体に生じた枯死と成虫脱出孔(黄色の矢印)

被害確認の方法

フラスの確認

  • 根元などに散乱するフラスがあるか否かを確認する(図6)。 
  • フラスは褐色のカリントウ状で比較的硬いのが特徴。

 → フラスがあれば、樹体内に幼虫が生存することを示す。

フラス排出孔の確認

  • フラスが樹体のどこから排出されているのかを確認する。
  • 樹体からフラスがひき肉状にとび出している場所がフラス排出孔(図7)。

→ 薬剤注入するときの注入口となる。

成虫脱出孔の確認

  • 樹体に成虫の脱出孔があるか否かを確認する(図10)。

→ 脱出孔があれば、過去にその樹体から成虫が羽化したことを示す。

樹体枯死の確認

  • 樹体に枯死した箇所があるか否かを確認する(図10) 。

防除の方法

(1)春から秋にかけて、樹木の根元などにフラスが確認された場合、フラス排出孔を見つけ、針金や千枚通しなどでフラスを取り除くとともに、そこから針金を挿入して幼虫を刺殺するか、登録農薬(商品名:ロビンフットまたはアクセルフロアブル)を注入して駆除する(図11)。なお、農薬を使用する場合は、取り扱い上の注意に従うこと(表2)。処理後には見回りを実施し、フラスの排出がないことを確認する。

羽生市での防除事例

図11羽生市での防除事例(薬剤処理)

 

表2サクラに関するクビアカツヤカミキリの防除薬剤と農薬登録上の規定

防除

 

(2)フラス排出孔から大量で大型のフラスが確認された場合、羽化時期が近づいていると考えられるため、フラス排出孔から薬剤注入などを実施するとともに、成虫の分散防止のため、羽化期(6月から8月)前に、樹木の幹にネット(目合4mm以下の防鳥ネットなど)を、1周から1周半程度巻き付ける(図12)。その後、定期的に見回り、羽化した成虫を捕殺する。

草加市での防除事例

 図12 草加市での防除事例(薬剤処理とネット巻き付け併用)

 

(3)樹木に複数のフラス排出孔や成虫脱出孔が確認され、特に枝などに枯死が確認された場合は、伐倒処理することが望ましい。伐採した材には、幼虫が潜んでいる可能性があるため、必ず焼却処分する。また、土中に残った切り株に穴が開いている場合は、成虫が脱出しないようにネットを被せておくなどの処理が必要である。

お問い合わせ

 この手引に関するお問い合わせは、以下の連絡先までお願いします。

 埼玉県環境科学国際センター自然環境担当

    〒347-0115 埼玉県加須市上種足914

     電話: 0480-73-8331(代表)

     ファックス:0480-70-2031

     E-mail: g738331@pref.saitama.lg.jp

被害防止の手引の入手

 「サクラの外来害虫“クビアカツヤカミキリ”被害防止の手引」(PDF:4,360KB)がpdfファイルで入手できます。

 

 

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お問い合わせ

環境部 環境科学国際センター 研究推進室 自然環境担当 三輪誠

郵便番号347-0115 埼玉県加須市上種足914 埼玉県環境科学国際センター

電話:0480-73-8370

ファックス:0480-70-2031

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