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掲載日:2024年3月22日

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株式会社ネフテック (川口市)

C/Cコンポジット(炭素繊維強化複合材料)専業メーカーとして世界に輸出し、太陽光発電パネルや宇宙航空分野等の先端産業界の技術革新に貢献する企業

ネフテックは、2013年12月に中川隆夫氏(現代表取締役)が川口市内で特殊なカーボン・セラミックスの素材メーカーとして創業しました。
社名の「Neftec(ネフテック)」の由来は、「Next Future Technology」です。
独自開発した炭素の「粒+糸+糊」を原料にした素材「C/Cコンポジット(炭素繊維強化複合材料)」は、世界が注目する素材です。
ちなみに、C/Cコンポジットとは、carbon/carbon compositeの略称です。
C/Cコンポジットはカーボンを炭素繊維で強化した材料のことで、 従来の黒鉛材料や金属では対応しきれない、高強度、高耐熱、高耐食、軽量化を実現した材料のことで、それを素材として企業に提供しています。
独自のPM(Pre-Mold)法により、高密度で層間剪断強度の強いC/Cコンポジットを開発しました。
金属は熱膨張や変形に弱いですが、C/Cコンポジットは約2,000℃の環境下にも耐えるため、耐熱加工部品や熱処理トレイなど生産ラインなどの多分野で活躍しています。
「軽くて、強い」を追求し続け高耐熱・高弾性を実現し、C/Cコンポジット専業メーカーとして、世界に輸出し、先端素材で自動車部品、太陽光発電パネル、ディスプレイ、宇宙航空分野等の産業界の技術革新に大いに貢献しています。

 

       
                                                                         ネフテック  本社工場

 

市場について伺うと、アメリカ・ヨーロッパが約45%、中国が約40%、韓国が約7.5%、国内が約7.5%となっており、圧倒的な世界市場規模を有しています。また、地域ごとに素材の供給先に特性があり、アメリカでは宇宙産業分野、ヨーロッパでは自動車(主にEV)分野、中国では太陽光パネル・蓄電池分野、韓国では有機EL分野となっています。
既存の1m×2mを超える大型のC/Cコンポジットの需要が多いため、2023年4月から大型の原材料が供給できるように、川越市内に新たに工場を稼働させました。

 

    
                                                        工場内部及び製品サンプル
               ※写真は、川口商工会議所の「川口 i-mono ブランド認定」のページから引用
 

会社ホームページによれば、「新工法により、工程が大幅に短縮」、「製品密度が高いため、機械加工に優れ、製品寿命が延びる」との記載があります。
今回の企業訪問時に、金属製の製品とC/Cコンポジット製の製品の使用前と使用後のサンプルを紹介していただき、実際にそれぞれのサンプルに触れさせていただきました。
使用後の金属製とC/Cコンポジット製のサンプルを比べて見ると、金属製のサンプルは大きく変形しているのに対して、C/Cコンポジット製のサンプルは変形などがなく、耐久性の高さは一目瞭然でした。
また、何よりも驚いたのはその軽さでした。同じ大きさでも金属製のものと比べて約1/5の重さとなっています。
応接室には、「生産性向上・省エネへの貢献」というテーマで作製された説明パネルが飾られており、その特性等が非常に分かりやすく説明されていました。
その中で、C/Cコンポジットの特徴として、金属製から切り替えた際の効果として軽量化に伴う生産性の向上、常温と2,000度でも強度が変わらない耐熱性や耐熱衝撃性、鉄の1/10以下の低膨張性が説明されています。
これらの特性により、トータルコストの大幅ダウンにつながります。

 

       
    使用前の金属製サンプル(左)とC/Cコンポジット製サンプル(右)

                                                                        

  
    使用後の金属製サンプル(左)とC/Cコンポジット製サンプル(右)
 

【参考/「生産性向上・省エネへの貢献」を知らせるパネル】

    
                                                                    応接室に掲示されたパネル

 

川口商工会議所では、「ものづくり中小企業」が集積する川口市において川口市役所や(公財)川口産業振興公社などの関係機関と連携して、高い技術力やノウハウを生かした優れた製品を市の「ものづくりブランド」として認定していく『川口i-mono(いいもの)ブランド認定制度』を2009年度から開始しています。
ネフテックは、2021年度に「川口 i-mono(いいもの)ブランド」の認定を受けています。
認定内容は、「ビジネスを広げるいいもの/環境」として、先端産業を支えるPM法による高耐熱・高弾性「C/Cコンポジット(炭素繊維強化複合材料)素材、製品」となっています。
川口商工会議所のホームページの中で、『「海外市場に負けないものづくりを日本で実現する」をモットーに、開発に取り組んでおり、C/Cコンポジットをはじめ先端素材の開発により、製品そのものの革新のほか生産ラインのエネルギー消費量も大幅に削減され、地球環境保全にも貢献しています。』と紹介されています。

【参考/川口 i-mono(いいもの)ブランド認定制度】

        https://www.kawaguchicci.or.jp/brand/product/business/environment08.html
                             盾                               (ネフテック/先端産業を支えるPM法による高耐熱・高弾性C/Cコンポジット(炭素繊維強化複合材料)素材、製品」)

 

【YouTube動画/株式会社ネフテック  「C/Cコンポジット(炭素繊維強化複合材料)素材、製品」】

        https://youtu.be/YIi1SbN4EP0


次のYouTubeチャンネルでは、100本を超える「川口 i-mono(いいもの)ブランド、i-waza(いいわざ)ブランド」の紹介動画を見ることができます。
これらの動画の制作は、先日、企業訪問を行なった株式会社ハルファが手掛けています。
ものづくりのまち、川口の高い技術力やノウハウを生かした優れた製品やそれらを産み出すための高い技術や技能の数々を是非ともご覧ください!

【参考/KAWAGUCHI  i-mono・i-waza  YouTubeチャンネル】

        https://www.youtube.com/channel/UCeH02sfgIFFDmhtJAlWty5w


「川口 i-mono(いいもの)ブランド」の認定に先立ち、ネフテックは、2019年2月に埼玉県から経営革新計画の承認を受けています。
経営革新計画のテーマは、『新商品C/Cコンポジットブロック材の開発』となっており、C/Cコンポジットに関連した開発となっています。
また、2022年11月には経営革新計画のテーマを『超大型Carbon/Carbon(C/C)コンポジット素材の開発と量産』と改め、新たな経営革新計画の承認を県から受けています。

【参考/埼玉県:経営革新計画を策定しませんか!】

        https://www.pref.saitama.lg.jp/a0803/shigoto/sangyo/kigyo/kigyoshien/keekakushin/
                                経営革新計画承認書                               (埼玉県/経営革新計画のホームページ)

 

川口商工会議所会報「MOVE」の2022年11月発行のVOL.588の表紙と2ページ目に、ネフテックの記事が掲載されていますので紹介します。
その記事の中で、素材系ベンチャー企業として紹介されています。
その中で、C/Cコンポジットは世界が注目する素材であることやその特性から作業現場での生産性向上に大きく寄与することが説明されており、世界市場を相手に先端産業の技術革新に大きく貢献していることなどが紹介されています。
是非ともご覧ください。

【参考/川口商工会議所会報『MOVE 2022年11月 VoL.588』の掲載記事】

      
      
                                                                                               川口商工会議所 会報『MOVE 2022年11月 VoL.588』から引用

 

今回、ネフテックを訪問したきっかけの一つが、2023年11月に川口商工会議所が主催する「第3回 川口の元気経営大賞」の中小企業部門において優秀賞を受賞したことです。
川口の元気経営大賞とは、企業の発展と地域経済の活性化を図るため、地域の経済・産業発展に貢献する”川口の元気な企業”を讃え、表彰する制度です。
受賞のポイントは、C/Cコンポジットは高温を要する生産ラインにおいても省エネにもなり多分野で活躍している点とC/Cコンポジット専業メーカーとして世界に進出し、自動車部品、太陽光発電パネル、ディスプレイ、宇宙航空分野等のあらゆる分野における技術革新に貢献している点です。

【参考/「第3回 川口の元気経営大賞」のリーフレットから抜粋】
   
                                                                「第3回 川口の元気経営大賞」リーフレットから該当部分を抜粋

 

【参考/川口商工会議所:川口の元気経営大賞】

        https://www.kawaguchicci.or.jp/keieitaisyo2023/
                                         優秀賞の盾                                     (第3回 川口の元気経営大賞のホームページ)

 

最後になりますが、今回の企業訪問を通じてネフテックのSDGsの取組を知ることができました。
自社の営業品目である耐久性・耐熱性にすぐれたC/Cコンポジット素材の開発・提供は、顧客の業務の生産性向上や省エネに貢献するとともに太陽光発電の普及促進なども期待されています。
具体的には、三井住友銀行の2021年5月31日付けのニュースリリースの中で、「株式会社ネフテックに『SDGs推進融資』を実施」が発表されています。
その中で、『「耐久性・耐熱性に優れたカーボン素材の開発・提供による、顧客の業務の生産性の向上・省エネへの貢献、太陽光発電の普及促進」により、SDGsの目標達成に向けた貢献が期待できる。』と紹介されています。

【参考/三井住友フィナンシャルグループホームページ - 2022年3月期 ニュースリリース アーカイブ
    - 株式会社ネフテックに「SDGs推進融資」を実施】

    https://www.smbc.co.jp/news/j602299_01.html

 

また、足利銀行のホームページ内においてネフテックのSDGs宣言書を閲覧することができます。
その中で、「人権・労働」、「環境」、「製品・サービス」、「社会貢献・地域貢献」の4項目で、自社の取組を宣言するとともに、具体的な取組項目を明らかにしています。
詳細については、足利銀行のホームページの該当部分へのリンクを参照してください。

【参考/足利銀行ホームページ - SDGs宣言書策定支援サービス
    - SDGs宣言書策定支援サービスをご利用されたお客さま一覧 - 株式会社ネフテック】

    https://www.ashikagabank.co.jp/hojin/management/pdf/sdgs_0393.pdf

 

【応接室に飾られたSDGs宣言書】

    SDGs盾


独自に開発したC/Cコンポジット素材、製品を、主として海外の先端産業に提供しているメーカーへの企業訪問ということで、大いに関心を持ちながら訪問しました。
素材系ベンチャー企業としての成り立ちやこれまでの経緯、また、C/Cコンポジットの優れた特性などについて様々な話を聞かせていただくとともに、工場案内をしていただく中で、自社で開発したC/Cコンポジット素材、製品への絶対的な自信を随所に感じるとともに2013年の創業から着実に業績を伸ばし続けている企業の勢いを感じることができました。
企業として生産性向上に向けた弛まぬ努力やものづくりを継続的に行うことの大切さなどについて、これまでの経験に裏打ちされた大変貴重な話を聞かせていただきました。
ご対応いただきました株式会社ネフテックの中川代表取締役、ありがとうございました。

 

       
                                        会社ロゴマーク

 

株式会社ネフテック

  • 所在地:【本社】川口市榛松1978-1 
                  【川越工場】川越市内
  • ホームページ:https://neftec.co.jp/

お問い合わせ

企画財政部 南部地域振興センター  

郵便番号332-0035  埼玉県川口市西青木二丁目13番1号 埼玉県川口地方庁舎2階

ファックス:048-257-0529

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