河川等における異常水質事故の発生状況
1. 発生件数の推移と内訳

図 異常水質事故件数の推移
令和6年度における発生件数の内訳は、油類の流出が69件と最も多く、着色水・濁水の流出が37件、魚のへい死が10件、その他の異常が11件でした。
2. 異常水質事故の発生原因
表 令和6年度における異常水質事故の種類と発生原因
|
|
工場・事業場 |
工事現場 |
不法投棄 |
交通事故 |
その他 |
原因不明 |
合計 |
| 油類の流出 |
20
|
1 |
3 |
22 |
0 |
23 |
69 |
| 魚のへい死 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
9 |
10 |
| 着色水・濁水の流出 |
17 |
6 |
0 |
0 |
0 |
14 |
37 |
| その他 |
7 |
1 |
0 |
0 |
0 |
3 |
11 |
| 合計 |
44 |
8 |
3 |
22 |
1 |
49 |
127 |
主な発生原因
(1)油類の流出
- バルブ操作を誤り、雨水系統に油が流出した。
- 給油ラインの配管繋ぎ目の損傷により、油が流出した。
- 事業場内の床面にたまっていた油が大雨により流出した。
- 飲食店の排水処理施設の不具合により油が流出した。
(2)魚のへい死
- 急激な温度上昇(夏期に多い)等により、水中に溶存する酸素が減少した。
- 水位の低下又は瀬切れにより、魚がへい死した。
- 製造工程排水を水路に流した。
(3)着色水・濁水の流出
- 住宅からの生活排水(白濁水)が流出した。
- 河岸工事に際して、汚水(褐色水)が流出した。
- 事業場内のポンプが故障して、染料が流出した。
- 微生物(クリプトモナス)により河川が赤く着色した。
- 工場の貯蔵タンクが破損し、塩化銅溶液(青緑色の水)が流出した。
(4)その他の異常
- 設備洗浄時の操作ミスにより、廃液タンクからアルカリ水が流出した。
- 排水処理施設の操作ミスにより、未処理の排水が流出した。
- 農薬散布用ラジコンが河川に落下し、農薬が流出した。