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社会福祉法人城南会

掲載日:2025年3月18日

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プロフィール

2000年設立。ケアハウス・特別養護老人ホーム・デイサービス・訪問介護などの幅広いスタイルの施設を運営。自分の両親を安心して預けられるような老人ホームを目指し、高齢者が「人間として生きる喜び」を感じ、「心の豊かな生活」を実現できるよう、一人ひとりに寄り添ったサービスを提供。

  • 業種:介護事業
  • 住所:さいたま市岩槻区
  • 従業員数:197名(2025年1月現在)
    うち外国人従業員:8名(モンゴル8名)
                                         (技術・人文知識・国際業務2名、特定技能6名)

【お話を伺った方】

ドンガルマーさん
海外事業・通訳 エンフタイワン・ドンガルマー さん
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ドンガルマーさんが介護施設の通訳として入社したきっかけを教えてください。

2010年代から深刻な人材不足に直面している介護業界では、外国人材の活用が必要だという声が業界内で広がっていました。社会福祉法人城南会の場合、2016年頃から外国人介護職員の受入れを検討し、理事長の経営上のつながりがあったモンゴルから人材を迎えることを決定しました。私がこの仕事に就くことになったのは、まさにこの決定がきっかけでした。

私はモンゴル出身で、大学では日本語学科を専攻しました。将来は家族とともに日本に住みたいという思いがあり、2016年10月に大阪の日本語学校へ語学留学しました。留学中に、日本語通訳のスキルを生かして日本で就職できることを知り、就職活動を開始した際、日本語学校の校長先生の紹介で城南会と出会いました。

そして、2017年4月に社会福祉法人城南会に入職し、外国人介護職員の受入体制を整え、2019年から技能実習生、その後2021年から特定技能介護職員の受入れをしております。

外国人職員は、どのようなところに苦労されていますか。

外国人が入国して最初に直面する大きな壁は日本語です。教科書で学んだ日本語だけでは日常会話に対応しきれず、日本人の自然な会話の速さやあいまいな表現、長い文を聞き取るのが難しいと感じることがよくあります。

城南会では、外国人職員の日本語レベルや学習意欲に合わせたサポートを行っています。仕事に集中するあまり日本語学習に時間を割けない人には、現場で必要な実用的な言葉を優先的に指導し、プレッシャーを感じさせないよう配慮しています。一方で、積極的に日本語を学びたい人には、学習用書籍の貸出しや日本語能力試験(JLPT)対策の模擬試験を実施し、学習意欲を後押ししています。

日本語の壁はあるものの、外国人職員の採用によって人材不足の解消だけでなく、職場の雰囲気が明るく、活発になったという声も聞かれます。最初は言葉の問題でコミュニケーションが難しいこともありますが、半年ほど経つと、冗談を言い合えるほどの関係が築けるようになります。

外国人職員の採用・育成について、どのような工夫をしていますか。

採用は、現地の日本語学校との連携やSNSを活用した国内募集などを行っています。最近では、技能実習を終え新たな挑戦を求める外国人や、転職希望者向けの求人情報のPRにも力を入れています。

未経験の入職者には、OJT研修を通じて「介護の日本語」と「介護の技術」を習得してもらいます。介護の基礎はモンゴル語で説明し、その後、日本人指導者による技術指導を受け、実践的なスキルを身につける仕組みです。

育成では、個々のキャリアプランを尊重し、一緒に目標を考えます。例えば、5年働いて帰国したい人には、高いスキルを習得できるよう支援し、日本で長く働きたい人には、城南会の介護スクールで初任者研修や実務者研修を受ける機会を提供します。

これらの研修を受けるには日本語能力が必要不可欠です。特に専門用語や法律、保険制度などの理解には高度な日本語力が求められるため、城南会では「N2レベルの日本語能力取得 → 初任者研修 → 実務者研修」というステップアップ方式を採用しています。N2レベルの習得は容易ではありませんが、今後もキャリアアップを目指す外国人職員の支援を続けていきます。

文化の違いなどはありますか。

介護に対する意識の違いは大きな課題の一つです。モンゴルでは介護制度がなく、親の世話は子どもがするのが一般的なため、日本の介護制度の複雑さに戸惑う人も少なくありません。また、モンゴル人はおおらかで「何とかなる」という精神を持つ人が多いのに対し、日本は社会全体でルールを重んじる文化があります。この違いに適応するには時間と努力が必要です。

入国して最初の半年は、体調やメンタル面で苦労することも多いですが、次第に生活に慣れ、病院の受診方法なども理解できるようになります。外国人が日本での生活に適応しようと努力する一方、日本人職員も彼らとのコミュニケーションに慣れ、互いに支え合うことで良いチームが生まれています。

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今後の展望を教えてください。

今後は受け入れる国籍を広げることを検討しており、条件などを調査中です。2025年4月には、ミャンマーから特定技能制度を利用して3名を受け入れる予定です。ミャンマーは日本やモンゴルとは異なる文化や国民性を持つため、新たな課題も予想されます。特に日本語でのコミュニケーションについては、試行錯誤を繰り返しながら、より効果的な方法を模索していきます。

城南会は昨年、登録支援機関に登録しました。今後は特定技能の受入れ体制をさらに強化し、ノウハウと実績を積み重ねていくとともに、地域貢献の一環として、他の介護施設にも外国人材を提供し、介護業界全体の活性化を目指していきます。

     

ソロンゴさんのインタビュー記事はコチラ

ソロンゴさん

 

 

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