掲載日:2024年2月28日

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埼玉ロボネット会員特集

農業用ロボット派遣の「レグミン」とロボット開発支援「アトラックラボ」、「埼玉ロボネット」の魅力を語る

以下はSAITAMAロボティクスセンター(仮称)PR用動画等制作業務委託先の株式会社角川アスキー総合研究所による広報記事になります。

文●石井英男/編集● ASCII

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埼玉県ロボティクスネットワーク(略称「埼玉ロボネット」)は、ロボットに関心のある法人、団体又は個人を対象とした組織です。埼玉ロボネットは、2023年7月25日に活動を開始し、2024年1月12日現在の会員数は721になりました。

今回は、そんな埼玉ロボネットの会員の中から「株式会社レグミン」と「株式会社アトラックラボ」にお邪魔し、その活動内容と埼玉ロボネットへの期待などをお伺いしてきました。

 農薬散布ロボットを派遣して
農業の人手不足を解消する「レグミン」

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レグミンの開発した自走式農薬散布ロボット

株式会社レグミンは、2018年5月に設立された埼玉県深谷市を拠点とするロボットベンチャーです。レグミンは、農作業ロボットの研究開発およびロボットによる農作業受託サービスを主な事業としています。

レグミンの代表取締役を務める野毛慶弘氏は、もともと農家の出身で、前職は銀行員でした。銀行員時代にお茶農家やみかん農家を支援する仕事を行ったことで、農家の人手不足が深刻であることを知り、それを解消したいと思い、大学で同級生だった成勢卓裕氏と共にレグミンを起業しました。

レグミンの強みは、社内でハードウェアから電気回路、ソフトウェアまですべてを作っていることだという野毛氏。

野毛代表「ロボットを開発していると、いろいろな課題が出てきますが、社内ですぐに改良して、対応できることが強みだと思っています」

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株式会社レグミン 代表取締役 野毛慶弘氏

レグミンが、最初に開発したロボットが農薬散布用ロボットです。GPSとセンサーを搭載し、誤差1~2cmという高精度な自律走行が可能で、オペレーター1人で操作できることが利点です。農薬散布用ロボットの開発で一番苦労した点は、どのような畑でも確実に動ける足まわりを開発することでした。

野毛代表「最初はタイヤで実験しましたが、ぬかるみでスタックしたり、課題が多く見つかりました。畑で何千回もテストした結果、やはりクローラのほうがいいということになりました」

農薬散布には、トラックに噴霧装置を載せて走り回る方法や乗用管理機を使う方法もありますが、レグミンの農薬散布用ロボットを使うことで、農薬散布にかかるコストや時間、CO2排出量などを大きく削減できます。また、トラックや乗用管理機を使う方法では、作業者が農薬を吸ってしまう恐れもありますが、農薬散布用ロボットならそうした心配もありません。

レグミンでは、自社で開発した農薬散布用ロボットを利用した農薬散布代行サービスを提供しており、すでに複数の農家がその代行サービスを利用しています。農作業のアウトソーシング化ともいえるでしょう。

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レグミンの開発した無人農薬散布ロボット。名前は付けられておらず、ネギ、エダマメなど、適応する野菜ごとの呼称で呼んでいる

現時点では、ネギ用とエダマメ用など、作物の種類ごとに畑の畝の間隔や大きさなどが異なりますので、ロボットのサイズなどをカスタマイズして提供していますが、将来的には1台のロボットでさまざまな作物に対応できるようにしたいと考えているそうです。また、レグミンは農薬散布用ロボットだけでなく、種まきや収穫など、他の作業を代行できるロボットの開発にも取り組んでいます。

野毛代表「1台のロボットで、さまざまな農作業が可能なロボットを作ることが目標です。将来的には1人のオペレーターで複数台のロボットの監視・運用ができるようになり、さらにコストを下げることができます」

SAITAMAロボティクスセンター(仮称)でのフィールドテストなどに期待

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令和8年度中に開所が予定されている「SAITAMAロボティクスセンター(仮称)」には、さまざまなロボット実験フィールドが敷設される予定だ

埼玉ロボネットに入会したメリットは大きいという野毛氏。最後に、埼玉ロボネットに寄せる期待を語ってくれました。

野毛代表「すでに埼玉ロボネット経由で部品加工の会社様をご紹介いただくなど、いろいろなご支援をいただいています。さらに、SAITAMAロボティクスセンター(仮称)ができれば、ロボットの試験などがしやすくなりますので、弊社も期待しています。例えば、実際の農家の農地では難しい、わざと傾斜を作ってテストするといったことができるようになればいいなと思っています」

 ロボット開発の駆け込み寺
大企業からも頼られる「アトラックラボ」

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開発室に設置された、敷設したフレームレールを自走する記録カメラ。トンネル工事などの現場で活用することを想定し開発されたもの

株式会社アトラックラボは、2018年1月に設立された埼玉県入間郡三芳町に本社を構えるロボットベンチャーです。埼玉県大里郡寄居町にも、オフィスや開発拠点があり、さまざまなロボットの設計・開発を行っています。アトラックラボは、無人機(ドローン)や各種ロボットの設計から製造支援、AIを用いた制御や警備、自動運転システムなど、高い技術力が自慢で、さまざまな企業からの相談を受け、ロボット開発を行ってきました。

代表取締役の伊豆智幸氏は2006年10月に、ラジコンや無人機の設計、製造、販売を行う株式会社エンルートを設立しました。その後、エンルートはスカパーJSATグループに売却され、伊豆氏はエンルートの経営からは手を引きましたが、エンルートの創業時から培ってきたロボットやドローンの設計ノウハウを活かし、多種多様な要望を満たすロボットを短期間で設計・開発できることが、アトラックラボの強みです。

アトラックラボは、あくまでロボットの設計・開発を行う会社で、製造や販売を行うメーカーではありません。その狙いを、伊豆氏は次のように語ってくれました。

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株式会社アトラックラボ 代表取締役 伊豆智幸氏

伊豆代表「エンルート時代はロボットメーカーをやっていて、従業員もそこそこ多かったのですが、最近は自分の好きなことだけやろうと思って、組織は可能な限り小さくしています。今は、ベンチャーとして起業するのがとても簡単になっています。大手の下請けなどではなく、自分で発信することができるようになっていますので、そういうことを自分でやりたいという方のお手伝いをしたいと思ってやっています」

ロボット産業に関わるようになった理由を伺うと、伊豆氏は笑って答えてくれました。

伊豆代表「機械が好き、ラジコンみたいなのものも好き、それから電子工作も好きで、AIみたいなソフトウェアも好きっていうと、自動的にロボットになっちゃうんです」

アトラックラボの主な仕事は、メーカーのロボット開発を支援することで、アトラックラボの高い技術を頼りにしている大手メーカーも数多く存在しています。同社が公開しているYouTubeのデモ動画を見て助力を求めに訪れたり、口コミで同社のことを知って依頼に来るクライアントも多いとのこと。

また、アトラックラボは、依頼された事案に従って設計を行う下請けではなく、実際にロボットの設計を開始する前のコンサルティングに力を入れていることも特徴です。

伊豆代表「お客様にこういうものが欲しいと言われるんですが、その先のエンドユーザーのことを考えていないことが多いんです。だから、『実際にエンドユーザーのお客様がそのロボットを求めていますか?』と常にクライアントに問いかけるようにしています」

例えば、果物の収穫はロボットには難しい作業なので、対応できるロボットを作るにはコストもかかりますし、果物の収穫に必要な時間もロボットの方が長くなります。しかし、現場の方によくよく聞いてみると、果物の収穫作業で一番時間がかかるのは、採れごろの果実を見極めながら収穫していく作業だとのこと。そこで、その見極め作業だけロボットに任せ、毎朝、ここに採れごろの実があるよ、というロボットが把握したデータを事前に知ることで、人間が効率よく収穫作業ができるようにする、といった事例を教えてくれました。

伊豆代表「人間なら簡単にできる作業でも、ロボットには難しいということもあるんです。アトラックラボでは、そのロボットが本当に意味のあるものなのかをしっかりと見極めてから、設計を開始しています」

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回転するキャタピラ状の磁石を使い、壁面を昇降できるロボット

また、開発期間が短いこともアトラックラボのセールスポイントの一つです。3ヶ月を一つのマイルストーンとして、なんらかの成果を出すようにしているそうです。

今後の目標として、伊豆氏はロボットオペレーションを遠隔で行うアバターシステムを作りたいと語りました。

伊豆代表「例えば、東北地方の畑に雑草が一杯生えているなら、草刈りロボットをその場所に置いてくれれば、草刈りロボットの操作自体は遠く離れた沖縄からもできるわけです」

こうしたシステムが広がれば、例えば、自宅にいながら離れた場所にあるロボットを操作して作業し、その報酬を受けとるといったことも可能になる未来が描けると言います。

ロボット屋さんだけでなく
ロボットを使いたい人も参加できるネットワークに

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伊豆氏が埼玉ロボネットに期待することは、2つあるといいます。

伊豆代表「ロボネットに参加している人で、ロボットに関する困りごとや相談ごとがあるなら、是非弊社にお尋ねください。弊社なら、さまざまなことを解決できるロボットを提案できます」

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消火ホースを人の入っていけない場所にまで延伸させるリモコンロボット

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遠隔操作できる芝刈りロボット。芝刈り機の部分は一般販売されている芝刈り機が流用されている

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要救護者搬送用のストレッチャーロボット。駆動系部がその場で回転することで、ベッドを回転させることなく転回、方向転換が可能

伊豆代表「もう一つは、ロボット屋さんしか参加できないネットワークにするのではなく、ロボットを自社で開発するつもりはなくても、ロボットを仕事で使いたいという人がどんどん参加してくれるようなネットワークにして欲しいです。そうすると、もっと面白くなると思います」

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埼玉ロボネットには、ロボットに関する豊富な経験をお持ちの企業や団体などが多く入会しています。研究会や交流会を頻繁に開催しており、会員同士の交流機会を増やすことに注力しています。

ロボット関連技術PRカードを活用し、ロボットが解決する可能性のある課題を抱えている企業とロボット関連技術を持つ企業とのマッチングも積極的に行い、ニーズとシーズのマッチングを支援していますので、是非御入会ください。

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株式会社レグミンと株式会社アトラックラボのPRカード

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