• トップページ
  • センターの概要
  • 施設の利用
  • 講座・イベント
  • 情報ライブラリー
  • 相談室
  • 活動支援

With You さいたま > センターの概要 > 広報紙 > With You さいたま Vol.52(平成29年3月) > 特集 防災と女性~過去の災害の経験から学び前へ進もう!

ここから本文です。

 

掲載日:2020年6月26日

 特集 防災と女性~過去の災害の経験から学び前へ進もう!

東日本大震災から6年、熊本地震からも4月で1年が経とうとしています。
これまでの大災害での経験から、防災・災害復興分野における男女共同参画の視点の重要性が指摘されています。
近年、自然災害が多発しており、私たちの周辺でも災害が起きるかもしれません。非常時の備えは日常から。
次に来るかもしれない災害に備え、過去の災害の経験と教訓に学び、今、私たちにできることを考えてみましょう。

災害時に女性が抱える困難

広報紙vol52t特集イラスト   阪神・淡路大震災や新潟県中越地震、東日本大震災などの過去の大災害において、女性たちは、必要な物資の不足や女性への配慮の欠けた避難所運営、性別役割分担によるケア役割負担の増大、性暴力被害の発生など、人権に関わる深刻な問題に直面してきました。なぜこのような問題が起きるのでしょうか。
   長い間、防災や災害復興の分野は男性の領域と考えられ、女性が取組の主体として認識されてきませんでした。防災会議や防災計画の策定など、意思決定の場にいるのは男性がほとんど。そのため、女性の視点が欠如し、女性固有のニーズや意見が反映されないまま、防災や災害・復興支援への取組が進められてきました。その結果、災害が発生する度に、被災した女性たちは、さまざまな困難を抱えることになりました。
   しかし、これらの問題はなかなか表面化せず、改善に結びつきませんでした。日頃から女性は家事・子育て・介護など、家族のケア役割を担うことが多く、周りを優先し、自分のことを後回しにしがちです。特に災害時は、誰もが過酷な状況に置かれる中、「皆が大変なのに、これぐらいは我慢しないと」と、改善への要望も言い出せずにいました。
   ほとんどの避難所は男性がリーダーで、女性からの要望を出しにくかったり、出したとしても「わがまま」と言われることもありました。避難所に居づらくなることを危惧して声をあげることをあきらめたり、問題への対応がされないまま、劣悪な環境での暮らしを余儀なくされたのです。
   その状況を改善への取組へとつなげたのは、被災女性たち自身からの声や、普段から女性に寄り添い支援活動を行ってきた女性たちからの情報発信でした。日々の活動を通して災害時の課題に気づいた女性たちの力により、女性たちの困難が明らかになっていったのです。

進めよう女性の地域参画

   このような過去の災害での実態を受けて、国の災害対策にも徐々に男女共同参画の視点が導入されるようになりました。第4次男女共同参画基本計画では「男女共同参画の視点に立った防災・復興体制の確立」として独立して位置づけられ、防災・災害復興のあらゆる段階で男女共同参画の視点からの取組が重要であることが確認されました。
   過去の防災・災害復興の過程において、女性の視点が欠けていたことによる様々な問題を次の災害で繰り返さないために、どのような備えや取組が必要でしょうか。
   まず、防災・災害復興のあらゆる場面において、意思決定や政策決定の場への女性の参画が不可欠です。また、避難所のリーダーに女性が参画することも欠かせません。女性が何に困り、何を必要としているのか。女性たちが要望を出しやすい環境を整え、ニーズを汲み取り、早急に改善へつなげていくこと。それには、女性リーダーの存在が大きな意義を持ちます。
   ただ、そのような体制は、災害発生時の混乱の中で、突然できることではありません。日頃から、地域の防災の取組に女性が主体的に参画し、声をあげる土壌ができていなければ、いざ災害が発生した時に、その力を発揮することは難しくなります。日常的にどれだけ女性たちが地域に参画しているかによって、災害時の対応は大きく変わることを私たちは認識しておかなければなりません。
   実際に、東日本大震災や熊本地震でも女性リーダーがいる避難所は、女性専用スペースや更衣室・授乳室の設置など、配慮のある環境が素早く整えられたり、日常から男女共同参画の取組に力を入れている地域では、避難所で女性たちのニーズが生かされやすかったという事例が報告されています。 

災害に強いまちづくりへ多様な視点を

   過去の災害において明らかになった多くの課題。それは女性だけの問題にとどまりません。年齢、性別、職業、家族構成などによって、その生活は異なり、災害時に抱える不安や困難、必要な物や支援も一様ではありません。ケア役割を担うことが多い女性は、ケアされる側のニーズと日々接しています。そのような女性の視点は、生活者の視点であり、災害時、より弱い立場におかれる人々の視点も反映していると言えます。防災に女性の声が反映されていないことは、この多様なニーズも見落とされていると言えます。
   ケア役割を担うのが女性に偏っている、そのこと自体も社会的課題です。その課題を解決していくためにも、女性が地域の防災組織などの場に参画し、男性と対等な存在として社会の意識や行動を変えていくことが、さらに多様な人々が参画しやすい地域づくりにつながります。
   一人ひとり違う生活の在り様を尊重しながら、同時に、多様な視点やニーズが反映される仕組みや、困難を抱える人が声を出しやすい土壌をつくるよう努力する。そのような地域のあり方が、そこに暮らす人々の関係性を育み、災害時でも多様な人への配慮ある、人権を守る具体的な取組につながるのではないでしょうか。
   災害時には、平常時の社会的課題がより顕著に現れます。日常的に、地域の中で声を上げにくい立場にあるセクシュアル・マイノリティの人たちや、単身・一人暮らしの女性、若年女性なども、特に避難所のような集団生活のなかでは大きな困難に直面しがちです。防災への取組をきっかけに、日々の暮らしや意識を見つめ直し、多様な人々が参画できる、災害に強いまちづくりを進めましょう。

DATA 

 広報紙vol52特集データ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さいがい・つながりカフェ

   With Youさいたまでは、東日本大震災の後、埼玉県内で暮らす被災者のかたのつどいの場「さいがい・つながりカフェ」を月2回開催しています。その取組と今後について、開催時から運営に関わる実行委員長の薄井篤子さんにお聞きしました。

現在のさいがい・つながりカフェは?

   東日本大震災から6年が経ち、参加者の状況は変化していますが、目指していることは「避難してきた皆さんが気軽に集まることができる場所づくり」と、当初から変わっていません。今でも、初めて参加というかたもいらして、回復のペースは人それぞれ違うということを感じます。ひとりでも参加する方がいる限りは、活動を続けていきたいですね。

今後の活動へ向けて一言

 広報紙 さいがいつながりカフェ  この活動が、防災の取組につなげられていないという思いがあります。避難生活を経験されてきた皆さんのおしゃべりには、次に生かせるヒントがたくさん詰まっています。時間の経過とともに問題は風化し、このままでは同じ問題をまた繰り返してしまうという危機感があります。まだ模索段階ですが、これまでの経験を見える形にして、取組を一歩前へ進めたいと思っています。

とちぎ男女共同参画センター(パルティ)の取組

   栃木県内でも複数の川が氾濫した、関東・東北豪雨被害(2015年9月)では、東日本大震災の避難所支援をきっかけに作成した防災ハンドブックが活用されました。

広報紙vol52パルティハンドブック1 広報紙vol52パルティハンドブック2

「男女共同参画の視点で取り組む 防災ハンドブック」
出張セミナーや防災訓練などで活用

防災への取組の成果

「防災ハンドブック」「避難所チェックシート(間仕切り・更衣室・授乳室などをチェック)」「聞き取りシート(おむつ、ミルク、下着などの要望をききとる)」を活用しながら、地域の女性リーダーと避難所を回ったことで、仕切りの導入や物資の調達など、避難者に寄り添った支援へつながりました。

見えてきた課題

  • 避難所は、設営してしまった後では、女性専用スペースの設置などの配置換えが難しいことがわかりました。設営初動時に設置するよう、避難所マニュアル等に事前に明記する必要性を感じました。
  • 避難所リーダーや職員に、「男女共同参画の視点」での支援について、まだまだ浸透していません。避難所運営に関わる行政職員や支援者を対象に、男女共同参画視点の防災研修が必要だと感じましたが必要だと感じました。
    (2016年9月開催「With You さいたま女性防災フォーラム」事例報告より抜粋)

お問い合わせ

県民生活部 男女共同参画推進センター 事業・相談担当

郵便番号330-0081 埼玉県さいたま市中央区新都心2‐2 ホテルブリランテ武蔵野3階

ファックス:048-600-3802

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?