インタビュー・コラム

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掲載日:2023年9月20日

K.Kさん 埼玉県女性のデジタル人材育成講座修了者

女性デジタル

プロフィール

〇プロフィール〇
名前:K.Kさん
年齢:30代

令和4年度に「埼玉県の女性のデジタル人材育成講座」を受講。同時に公共職業訓練のIT専門コース(Webクリエイター)にも通い令和5年1月に修了。令和5年2月からITソフトウェア開発やITインフラサポート等を事業内容とする都内の会社に契約社員として就職。
現在は、システムに関するヘルプデスクで利用者のサポートを行っており、システムのマニュアル改訂にも携わっている。子育てをしながら、自分のやりたいことに忠実に、着実にキャリアを重ねようとしている女性です。

〇受講講座〇
基礎講座を修了
「WEBクリエイターコース」の応用講座、実践講座・業務体験<第2期>を修了

受講しようと思った理由

子どもが生まれるまでは販売職として働いており、出産後はしばらく子育てに専念していましたが、離婚を機に、再就職先を探すことになりました。接客の仕事が自分に合っていると思っており、武蔵浦和にある埼玉しごとセンターで就職の相談をしたところ、「介護の仕事も、利用者やご家族とのコミュニケーションがベースにあり、イメージしている仕事が実現できるのでは」とのアドバイスを受け、介護施設で働き始めました。

介護施設では看取りの対応もしていましたが、コロナ禍というのもあり、利用者さんとそのご家族がいつでも面会できる状況ではありませんでした。最期の時間をどうにかご家族と一緒に過ごせないものか、と考え、タブレットを活用しZoomなどで面会させてあげたいなと思うようになりました。施設内で上司に掛け合いましたが、残念ながら新型コロナによる対応で大変な状況にあり、その施設では実現することができませんでした。これをきっかけに、新型コロナのような状況になっても “当たり前にできることをかなえる”ために、IT技術を活用して人に貢献する仕事をしたいと考えるようになり、ITスキルを学んで転職しよう、と決めました。

最初は利用者さんやご家族が一緒に過ごしていると感じられるようなアプリを作りたいなと考え、アプリ開発やデジタル技術に興味を持つようになり、また、コードをきちんと勉強してもっと理解を深めたいと思うようになりました。職業訓練で探したところWEBサイト制作のコースがあったため申込みをしましたが、実はこれまでの職歴ではほとんどパソコンを使うことがなく、当時の私はタイピングもできない状態でしたので、前職を退職してから毎日ひたすらタイピングの練習をしていました。

職業訓練はWeb制作に必要な言語(HTMLやCSS、JavaScript、PHP)などを中心に学ぶことができましたが、PhotoshopやIllustratorは講座内容には含まれておらず、どうしようかなと考えていました。職業訓練では就職サポートがあるのですが、埼玉しごとセンターからPhotoshopやIllustratorを習得できる埼玉県の本事業を教えていただき、すぐに申込みをしました。職業訓練ではOfficeソフト(Word、Excel、PowerPoint)とWeb制作に必要な言語を、県の女性デジタルの講座ではデザインのソフト、と私が学びたかった部分が学べました。同時受講はとても大変でしたが、やってよかったなとすごく思います。

講座の受講について

職業訓練に通い始めたのが10月からで、女性デジタルの基礎講座、応用講座の受講を始めたのも10月でした。実践講座・業務体験の第2期の選考面接が10月下旬だったので、基礎・応用講座は猛スピードで受講しました。

職業訓練(10月~1月)は月曜日から金曜日の9時10分から15時40分までだったので、12月初旬から1月下旬までの実践講座・業務体験もリアルタイムでは視聴できず、アーカイブ配信で受講しました。女性デジタルの講座ではHTMLなど職業訓練で学んでいたものはスムーズに学べましたが、PhotoshopやIllustratorは初めてだったのでじっくり受講しました。週5日職業訓練に通い、家事・育児をこなし、週3日、アップされた女性デジタルのアーカイブ配信を視聴する毎日でした。土日は子供がいるので落ち着いて勉強ができないため、効率よく、どのように勉強したらよいか工夫するのが大変でした。土曜日に子供を保育園に預けられるときは土曜日に集中してやることもありました。

今では「大変だったけど、職業訓練と女性デジタルの講座を両方学んでよかった」と振り返ることができますが、当時いっぱいいっぱいだった時は、泣きながら「何とかやりきれば、自分のやりたい仕事につながる」と強く思い、歯を食いしばってやり、修了することができました。また、職業訓練のクラスメイトでWEBディレクターの方がおり、PhotoshopやIllustratorに精通していたので、私がわからない部分をその方に聞くことができたのは、とても助かりました。

就職活動について

はじめは、正社員で就職したくて”数撃ちゃ当たる”精神で、応募できる会社には全部応募していましたが、効率が悪すぎることに気づき、やり方を変えました。また、面接でいい感触だったのに断られることが多くて、自分なりに考えた結果、「子供がいる・時短を使いたい・子供が病気になった時は休まなければいけない」など、子供が理由なのかなと考えるようになりました。そのような中、なかなか条件が合うようなところがなかったのですが、女性に特化した転職サイトで応募するように変えたら、面接に呼ばれることが多くなりました。応募の時にあらかじめ、自分の要望や家庭事情(子供の送り迎えの時間があり時短を使いたい等)などを備考欄に入力して伝えることで、効率の良い就職活動ができたと思います。また、会社側もきちんと理解してくれた上で選考していただけていたので、精神的にもとても助かりました。

女性デジタル事務局のキャリアカウンセラーには、自分の経歴や学んできたことをしっかりPRするための履歴書の書き方などを厳しくアドバイスしてもらい、泣き言を言った時には励ましてもらうなど、支えていただきました。また、埼玉しごとセンターでは職業訓練の相談も含めてオンラインで対応していただくなど、子育てと就職活動が両立できるように配慮していただき、助かりました。

IT業界を中心に就職活動をしていましたが、中途採用は経験者を望む企業が多く、未経験でも採用してくれそうなところは激務なのではないか、と思う企業もあったりして、実際どのように働くことになるのかに関して情報をつかむのに苦労しました。職業訓練のクラスメイトに「自分で企業を精査して、見極めないといけないよ」とアドバイスをいただいていたので、応募する際は必ず転職サイトの社員口コミなどを見るようにしていました。求人情報や会社のホームページを見ても、そういう情報は出てこないので、違う情報サイトを活用して情報収集をし、書いていることを鵜吞みにするのではなくきちんと自分で精査し、必要な情報だけを参考にしていました。

最終的には、都内の会社ですが、9時から17時半までの勤務(30分の時短)で子育てとの両立ができ、また自分が目指したいキャリアの実現に寄り添ってくれそうな、現在の勤務先に決めました。

職業訓練校や女性デジタル育成講座を通して学んだこと

物事を深く見るようになりました。受講を通して、コードに触れたり、ブラウザを使用したりしますが、なぜこのような文字列になるのか、なぜ画面上で使えるようになるのか、なぜいろいろな人が見られるようになるのか、などを考えるきっかけになりました。理屈や理由は分からないけれどできたとか、こうなる、ではなく「なぜこうなるのか」の理由を追求するようになりました。

私はこれといった技術も知識もなく、何もアピールできるものはありませんでしたが、努力だけは誰にも負けない自信はありました。職業訓練に通いながら、女性デジタルの講座も受講し、子育てしながら昼夜ずっと勉強していました。「みなさんがやっていることにプラスαで私はこれをやりました!」と自信を持って面接ではアピールしました。また、知識や技術の習得のためには勉強するだけではなく、何か目標があった方がいいと教えられたので、WEBクリエイター能力認定試験(エキスパート)とPHPの技術者認定試験(初級)を受験し、合格しました。今後はLinux(OSの一つ)の勉強もしていこうと考えています。

できないことにいろいろ理由はあると思いますが、私は子育てを理由に自分のキャリアを諦めたくなかったですし、今後の将来のこと(コロナのような感染症に影響を受けないで仕事をしたい、きちんとした知識を身につけて仕事をしたいなど)もいろいろ考えました。強い意志があったからここまでできたと思います。

今後のキャリアプランを教えてください

介護施設での経験から、最初はアプリの開発に興味を持ちましたが、コードやデザインの技術を習得するために職業訓練や女性デジタルの講座で学び、また、就職活動の中でIT業界の実情を垣間見る中で、段々と自分のやりたいことが明確になってきたように思います。

将来的にはインフラエンジニア(サーバーやネットワークなどIT基盤の構築や管理を行うエンジニア)を目指しています。現在の会社の上司にも自分がやりたいことのためにどんな勉強が必要かを相談していて、サーバーのエンジニアであればLinuxの資格取得を目指したらどうかと言われ、勉強をしています。まずは現在のヘルプデスクでの業務や、システムのマニュアル改訂などをしっかりとやり遂げることで評価を得て、インフラエンジニアの仕事に近づけるようにがんばります。

また、単に言われた業務をこなすのではなく、例えば私はコード(JavaScript等)をかけるので、そうしたスキルを生かして業務上での改善を図っていくなど、目の前の仕事を確実に遂行しながら、+αのことで自分のスキルが役立つように研鑽を積んでいきたいと思っています。

キャリアアップを考えている方にメッセージをお願いします

ありきたりかもしれませんが、「今日の自分が一番若い」です。明日はまた一日歳を取り、その次も一日歳を取り・・・今日が一番若い日です。何かやりたいと思っていて、遅く動くことにメリットは何かあるでしょうか。日々一刻と過ぎていき、ただただ不利になっていく中で、突然やる気に満ち溢れ、”さぁやろう!”ということは可能性として低いと思います。何かしたいと考えているのであれば一番若い「今日」から始めることで、自分の可能性が広がり、自分の市場価値も上げることができると思います。選択肢もたくさん広がってきますので、漠然と”何かやりたい”と思っている方でも「今日から始める・調べる」ことをお勧めします!!

                                   ロコ゛

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