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掲載日:2020年10月26日

アトリエ 月花 麻生さん

今回ご紹介するロールモデル

★(編集)麻生さんprofileアトリエ月花(つきか) ソラフラワー作家・花育士 麻生 由美子さん

多くの女性が憧れるフラワー業界。個人で起業をしてみたいという方も多いのではないでしょうか。
さいたま市で行われた個人事業主が集まるマーケットで、アトリエ月花さんの素敵な作品に目がとまりました。出店されていたソラフラワー作家の麻生さんに取材をお願いし、起業の経緯などお話を伺いました。

ソラフラワーについて

ソラフラワーは、ソラペーパーという素材で作られた造花です。
ソラペーパーは、-微笑みの国-タイの工芸品に使われる自然素材です。「ソラ」という低木の幹を薄く剥いて乾燥したもので、このソラペーパーで花びらを一枚一枚作り作品として仕上げていきます。
天然アロマのディフューザーの飾りに、生花の代わりにギフトなどインテリアショップでも人気があります。

“ソラフラワー作家”聞き慣れない職業ですが、どのようなお仕事ですか?

私は、ソラフラワー講師として各地のイベントへ出向き、レッスンを行っています。また都内の雑貨店を通じて作品をネット販売させていただいています。
最近では、埼玉県小川町伝統和紙の女性作家さんとの出会いがあり、「細川巻紙」を使った作品も作っています。ソラフラワーとの相性がとても良いので、この和紙をもっと活用したいと考えているところです。 。

ソラフラワー作家として起業した経緯を教えてください。

前職は国家公務員だったのですが、2011年に退職しました。
定年まで勤めてから第2の人生を始められる方も多いと思いますが、私は定年後から始める自信がなかったというか、そういう自分の姿が見えませんでした。『人生後半は自分の好きな事をする』と40歳という節目で退職を決断しました。
上司との面談で『辞めるつもりです!』と言ってしまったので引くにも引けず(笑)

作品3以前から漠然と花に関係する仕事をしたいと思っていたので、退職後にジャンルを問わず花に関するあらゆるレッスンを受けてみました。その一つが、全く知識のなかったソラフラワーのレッスンでした。たった1日のレッスンでしたが、“これだ!”と確信してしまったほど本当に楽しくて、今でもあのときの感覚が忘れられません。即座にソラフラワーで起業することを決めました。それからすぐに準備を始めて、翌年に「アトリエ月花」を始めることができました。

仕事をしていく自信がついたのは、自分でソラフラワーの材料を仕入れるようになってからです。
起業の準備をしていた年にタイで大きな洪水がありました。そのとき、ソラフラワーを仕入れていた商社から、材料を輸入できないと言われてしまったのです。こういうリスクを考慮し、今後は直接現地と取引して仕入れないとダメだと痛烈に思いました。材料がないのは致命的ですから。
商社の方には、直接輸入は無理だろうと言われたのですが、熱意を持って交渉し、現地の仕入先業者を紹介していただくことができました。
恥ずかしいくらいの英語力なのですが、勉強しながら現地の方と取引しています。また、変わりやすい現地情勢と為替を日々チェックしています。 

個人で集客するにあたって、苦労されることはありますか?

自宅で教室を開くことが立地的に難しいので、条件の良い場所探しは常に行っています。起業して間もない頃は、女性起業家の方々の集まりにも積極的に参加し、情報収集を行っていました。また、ソラフラワーに直接関係がなさそうなものでも、ビックサイトなどで開かれる大きな展示会に足を運んでいました。そこで、興味を持っていただけそうな相手を探して、作品の販売を視野に遠方の方とも名刺交換をしました。おかげでいろいろな方と知り合うことができました。
これも長年公務員として窓口業務に携わっていたからだと思います。どんな人にでも臨機応変に対応できますし、人前で話すことがあまり苦になりません。
生徒募集に関しては、ママ友など、友人を頼らないようにしています。費用もかかることですし、友人だからといって誘われたら断りづらいですよね。それに、もしそんなふうに生徒さんになってもらうと友人付き合いもレッスンも続かないと思うので・・・。 

起業されて一番心に残る体験はありますか?

やはり人との出会いです。
以前、仏花のセミナーに参加したのですが、そのときの講師の方に大変影響を受けました。その先生は単発の講座にも関わらず、惜しみなく技術を教えてくださいました。『私もこういう講師を目指したい』と、目標になりました。
実は、この講座をきっかけに終活カウンセラーの資格も取りました。この資格を取ってみると、「親族のことで悩んでいるんだけど、聴いてもらえる?」と話が来たりします。悩んでいらっしゃる方が多いですね。
一見、花とは関係ない資格のようですが、結婚式と同様、葬儀には必ず花が飾られます。相談に来られた方が、「御自宅の仏壇に飾りたいから」とレッスンを受けてくださることもありました。

強い向学心がおありなのですね。

そうですね。でも、“なんでもかんでも”ではないです。フラワー業界の将来を見据えると、まだまだブライダルがメインのフラワー業界ですが、今後は仏事にも広げていきたいという思いがあります。現在の人口構成を考えると確実に需要が増えていくので、そのときに必要になる終活について勉強をしておこうと思いました。 

御家族は、起業についてどのように考えていらっしゃいますか?

主人は、“大賛成”というわけではありませんでしたが、私が言い出したら聞かない性格だと知っているので承諾してくれました(笑)。私の仕事に関して、どちらかというと厳しい視点で意見をもらうことが多いですね。
上の娘は、『英語の勉強をがんばって将来ママのお仕事を手伝えるようになりたい』と言ってくれています。四苦八苦しながら取引をしている姿を見ているからだと思います。下の娘は、イベントなどがあると率先して宣伝をしてくれますし、自宅で作品を作っていると、隣で一緒に作業したりします。これも在宅だからこそだと思います。前職では私が働いている姿を見ることがなかったので。子ども達の応援がとても励みになっています。
私が夢中になれる仕事をしていることで、子ども達に対して必要以上に口うるさく言わないで済んでいるかもしれません(笑)。 

この仕事を継続していけるかな、など気持ちの揺らぎや迷いはありませんでしたか?

これに関しては、(迷いは)全くないですね。皆さん、本当に楽しく作品を作られていて、レッスンはとてもにぎやかです。クレームなども一度もありませんし、喜んでいただいていることが分かるので、もっと夢が膨らみます。また、自分で材料を仕入れていることも大きいと思います。 

継続していく上で心がけていることはありますか?

自分がどんなに良い作品だと思っても、それが受け入れられなければ収入に結び付きません。ですから、常にアンテナを張って、人から受け入れられる作品づくりを心掛けています。
私の場合、ソラフラワーが好きということはもちろんですが、継続するパワーの源は娘達です。子どもを守っていくことが私の一番の仕事だと思っていますし、その子ども達が私を応援してくれている、だからこそ続けられると感じています。 

仕事とプライベート、どのように気持ちを切り替えていらっしゃいますか?

私は仕事とプライベートを切り離すことが得意な方だと思います。前職でも帰宅後に仕事の愚痴をあまり言ったことがありませんでした。今もレッスンが終わったら気持ちを切り替えています。
また、家で仕事をするときは、“ながら作業”はしません、というよりできないのです。やるとしたら子ども達が寝てからですね。そういうこともあって、将来は自分の工房を持ちたいと思っています。本当はタイで作品を作りながら暮らしたいのですが(笑)。 

同じように好きなことを仕事にしたいと考えている女性へ、メッセージをお願いします。

ちょっと苦しいな、と思うことがあってもすぐに諦めない!ということですね。生徒さんが少ないときや集客が困難なとき、私も苦しいと思うことはあるのですが、でも「やり続ける」。それが大事だと思います。
また、家族の応援が継続する力につながりますから、応援してくれる周りの人たちを巻き込むことも大切だと思います。

会社紹介

アトリエ月花

お問い合わせ

産業労働部 多様な働き方推進課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 本庁舎5階

ファックス:048-830-4821

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