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掲載日:2023年4月27日

造影/血管撮影検査

血管撮影のご紹介

血管撮影室の概要

血管撮影室では、正・側2面の検出器を搭載した装置を駆使して、血管の走行や心機能の評価などを行っています。通常のX線撮影では、血管や心臓そのものを映し出すことが困難なため、造影剤という薬剤とカテーテルという専用の管を使用して血管の形態や血液の流れ方を撮影します。

心臓カテーテル検査

心臓は成人の場合でも、一分間に60回から70回の拍動を繰り返しています。小児ではさらに心拍数が早いことが多いため、X線映画法により一秒間に25回から50回の撮影を行っています。また、体に流れる血液の量も成人より少ないため、一回の検査に使用できる造影剤の量は少なくなります。したがって、比較的撮影回数が多くなる心臓の検査では、一回の造影剤の注入で同時に二方向(正面と側面など)撮影を行うなど、できるだけ少ない造影剤の注入量で多くの情報を獲得することが必須の条件となります。

心臓カテーテル検査による肺動脈造影

主肺動脈にカテーテルが挿入され、そこから造影剤が注入されています。造影剤は、左右の肺動脈から肺に送られ、左心房・左心室を経由して大動脈へ出ていく様子を映し出しています。

 

心臓以外の血管系検査

頭部・腹部など躯幹や四肢における血管系検査では、目的とする部位の動きが心臓に比べてゆっくりとしているかほとんど動かないため、撮影の速度も低速で行います。また、造影剤の入った血管の部分を描出し、骨などの血管以外の部分を消去するディジタル・サブトラクション・アンギオグラフィー(DSA)という手法を多く用いています。この手法を用いることにより、造影剤の濃度も薄くすることが可能であり、従来の手法よりもトータルの造影剤の量を減らすことができます(同一の濃度としての換算で)。

脳血管造影検査映像

脳血管造影検査の映像です。カテーテルの先端はよく確認できませんが、総頸動脈から造影剤が注入されています。注入された造影剤はそれぞれの動脈から脳を経て静脈へ移行していく様子が映し出されています。この撮影は、DSA法により撮影されているため、血管以外の頭蓋骨などは描出されていません。この撮影に用いられた造影剤は、通常のものを75%希釈したものを用いていますが、DSA法による撮影のため、十分な血管のコントラストを得ることができます。

その他の検査・治療

近年では、外科的手術など身体的に大きな侵襲をかけずに、動脈瘤や腫瘍血管の塞栓、狭窄部の拡張などを行うInter Ventional Radiorogy(IVR)という治療目的のカテーテル検査が多く行われるようになりました。小児の領域でも同じように、風船の付いたバルーンカテーテルという特殊なカテーテルを利用して、狭くなった血管を拡張させるなどの治療を行います。これにより、外科的な手術よりは身体的に大きな侵襲をかけずに治療することができ、体力の弱い小児にとっては非常に有効な治療法となっています。

その他の特色

当センター血管撮影室では、子ども専門に対応する特殊性から放射線被ばくには細心の注意をはらって検査を行っています。とくに、カテーテル検査においてはX線透視が伴い、検査時間も長時間に及ぶことから、検査による放射線被ばくは、他の放射線検査よりも多くなることがあります。そこで、可能な限り無用なX線の被ばくを減らすために、診断する画像に寄与しない透過エネルギーの低いX線は、十分なフィルタリングにより遮断しています。

お問い合わせ

地方独立行政法人埼玉県立病院機構 埼玉県立小児医療センター  

郵便番号330-8777 埼玉県さいたま市中央区新都心1番地2

ファックス:048-601-2201

検査や治療又は診療の内容に関する個別のご相談には応じかねます。
回答にお時間をいただく場合がございますので、ご了承ください。

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