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掲載日:2024年3月19日
大腸腫瘍、骨盤内腫瘍
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紹介受付 | 長嵜 |
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長嵜・大野 |
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長嵜 |
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長嵜・大野 |
大野 |
平成12年 長崎大学医学部卒
専門 |
大腸外科 |
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資格 |
日本外科学会 認定医・専門医・指導医 日本消化器外科学会 専門医・指導医 日本内視鏡外科学会 技術認定医 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医 医学博士 |
医長/平成18年 山口大学卒
専門 |
大腸がんの外科治療、腹腔鏡およびロボット手術 |
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資格 |
日本外科学会 外科専門医・指導医 日本消化器外科学会 消化器外科専門医・指導医 日本消化器外科学会 消化器がん外科治療認定医 日本内視鏡外科学会 内視鏡外科技術認定医・評議員 日本内視鏡外科学会 ロボット支援手術プロクター(消化器・一般外科・直腸) 日本内視鏡外科学会 ロボット支援手術プロクター(消化器・一般外科・結腸) 日本臨床外科学会 評議員 日本大腸肛門病学会 大腸肛門病専門医・指導医 日本消化器病学会 消化器病専門医 日本消化管学会 胃腸科専門医・指導医 日本肝臓学会 肝臓専門医 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医 Intuitive社によるロボット手術にcertification取得 日本ストーマ・排泄リハビリテーション学会 ストーマ認定士 医学博士 |
レジデント/平成19年 信州大学卒 令和元年 自治医大大学院卒
専門 |
消化器外科、大腸外科 |
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資格 |
日本外科学会 外科専門医・指導医 日本消化器外科学会 消化器外科専門医・指導医 |
レジデント/平成30年 筑波大学卒
専門 |
消化器外科 |
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計 371例
*切除可能な原発性大腸癌症例227例のうち、212例(93.4%)が腹腔鏡またはロボットによる手術
*腹腔鏡:132例(58.2%)、ロボット:80例(35.2%)
近年、我が国では、大腸癌患者さんが非常に増えています。厚生労働省が2022年9月に発表した、「2021年の人口動態統計」によると、がんによる死亡原因として、大腸癌は男性で肺癌につぐ2番目に多く、女性で最も多いがんの死亡原因となっています。
“がん”と診断されると、患者さんは大きな不安を抱え、一日も早く治療を受けたいとお考えになると思います。当科では、受診後、速やかに治療方針決定に必要な検査を受けていただき、初診からおおむね3-4週間で、手術を受けていただいております。
当科では、以下に示します治療方針に基づき、癌根治性の追求と機能温存の調和を求め、「できる限り本来の機能を残し、身体に優しく治す」外科治療を目指しています。
大腸の中で、最も肛門に近い直腸下部に癌が発生すると、肛門ごと病変部を摘出せざるを得ない場合があります。手術で、腫瘍と一緒に肛門を取り除き、腹部に永久人工肛門を作成する必要があります。癌治療では、癌を完治させることが最も重要ですが、直腸癌治療の場合、肛門を温存して排便機能を保つことは、患者さんのQOL(生活の質)を維持する上で、非常に重要です。
後述します「低侵襲手術」の発達や、「集学的治療」の進歩によって、肛門温存を目指した治療選択肢は非常に増えていますので、下記項目もご覧ください。直腸癌と診断されても、ご希望があれば肛門温存について、可能な限り検討させていただきます。いつでもご相談下さい。
以前は、患者さんのお腹を大きくあけて、外科医の手によって直接臓器を扱う、開腹手術が主流でした。「低侵襲手術」とは、腹腔鏡手術に代表される小さな傷で行う手術のことです。
腹腔鏡というカメラでお腹の中を見ながら、複数個所の小さな傷から器具を挿入し、お腹の中で、血管や腸管を切除します。開腹手術に比べて、一つ一つの傷が小さいため、痛みが少なく、術後の回復が早いことが知られています。
さらに、大腸癌に対するロボットを用いた手術が、2018年に直腸手術、2022年に直腸以外の大腸手術にも保険適用となり、当院ではロボット手術も多数行っています。
腹腔鏡手術/ロボット手術では、高画質なカメラを用いることで、お腹や骨盤の深い部分で、細かな血管/神経/筋肉なども見分けることが可能となります。前述しました、肛門温存手術を行うには、こういった「低侵襲手術」の技術が不可欠であり、当科では、これらの技術に習熟したスタッフが、大腸癌の外科治療に携わっています。
「集学的治療」とは、手術以外の治療法である、抗癌剤治療や放射線治療など、複数の治療法を組み合わせることで、より高い根治性を目指し、再発の危険性を減らすことを目的とした治療のことです。前述しました、肛門に近い直腸癌では、手術のみでは骨盤内の再発リスクが高いことが知られており、欧米や韓国などでは、手術の前に、放射線治療や放射線と抗癌剤治療を組み合わせて行うことが、標準治療とされています。
また、手術前に治療を加えて腫瘍を小さくすることで、手術時の肛門温存率が高まることも「集学的治療」のメリットの一つです。
近年では、「集学的治療」によって、癌が完全に消失した患者さんには手術を行わず、慎重に経過観察を行う、「watch and wait治療」、「non operative management」という治療法も開発されています。他院で肛門温存不可能と診断された方でも、こういった「集学的治療」を行うことで、肛門温存が可能となる場合があるかもしれません。直腸癌治療、肛門温存の可否でお悩みの方は、いつでもご相談ください。
大腸癌のほとんどは、複数の遺伝子に様々な異常をきたしています。患者さんの大腸癌が、ある種の遺伝子異常を持っていることが判明すると、その方に効果のある抗癌剤治療が選択できたり、遺伝性の大腸癌の診断につながることがあります。当院では、遺伝子異常の状態による治療選択や、遺伝性大腸癌の方に対する、遺伝カウンセリングも行っております。
埼玉県立がんセンターは、地域のがん診療拠点病院として、癌の診断/治療を行うだけではなく、新たな治療法を確立するために、他の施設と共同で研究を行っています。以下に、日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)に参加して行っている、臨床試験をお示しします。癌治療の発展には、こういった多施設での共同研究による、治療経験/結果の蓄積が必要です。
・JCOG1801 直腸癌局所再発に対する術前化学療法の意義に関するランダム化比較第III相試験
・JCOG1805 「再発リスク」を有するstage II大腸癌に対する術後補助化学療法の有用性に関するランダム化第III相試験
・JCOG1915 再発低リスク大腸癌に対するレスインテンシブサーベイランスの単群検証的試験
・JCOG2006 切除可能な局所高度進行結腸癌に対する術前mFOLFOX6療法と術前FOLFOXIRI療法のランダム化第II相試験
大腸癌と診断された場合は、いつでも当院へご相談下さい。
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