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掲載日:2019年6月10日

整形外科

特色・専門分野

  • 当科では、骨や体の柔らかい部分のいたるところにできる「できもの」の診断と治療を行っています。

診断

  • 良・悪性の判別は、たとえ“脂肪のかたまり”であっても画像検査ですべてを決めることはできません。当科では腫瘍の正確な良悪性診断を行っています。
  • 体の柔らかく浅い部分にできた腫瘍は、できるだけ外来で針生検を行います。良悪性の診断結果が出るまではおよそ1~2週間かかります。骨の中や体の深部にできた腫瘍は、CTガイド生検や全身麻酔での切開生検を行う場合があります。診断方法は担当医にご相談ください。

サルコーマとは?

  • 肉腫(サルコーマ; Sarcoma )とは骨や軟部組織に生じる悪性腫瘍で、よく知られている肺癌や胃癌といった粘膜などの表面から出た「癌」と異なり、全悪性腫瘍のうちの1%前後と稀な病気です。軟部組織とは脂肪、筋肉、腱、神経、血管などを指し、これらは全身に含まれる組織であるため、肉腫(サルコーマ)は、手足や体幹部(胸部・腹部・腰・背中)など体のあらゆる部位に発生します。当科では発生部位によらず、肉腫(サルコーマ)の診療に当たります。

サルコーマの治療

1.手術療法
  • 肉腫(サルコーマ)を完全に取りきるためには、再発を防ぐための安全かつ十分な切除法を熟知した整形外科医による手術が必要です。当科では筋膜・骨膜など、腫瘍進行のバリアーとなる体内組織を利用し、十分な健常組織で腫瘍を包み込んで切除する安全な切除縁の概念に基づいた手術を行っています。
  • 小児や若年者に発生する骨の悪性腫瘍の代表である骨肉腫は、早期に微小転移が生じるため、切開生検による診断がつき次第早急に化学療法(抗がん剤)を開始しています。一部の術前化学療法無効例を除きますが、原則的に患肢温存手術(手足を切断しない手術)を行っています。
  • 重要な神経・血管などに肉腫が近接する場合の安全な切除法として、In Situ Preparationという手法を行っています。これは術前画像検査で腫瘍が神経・血管と接していると予想される場合に、一旦ビニールシートで隔離して体内での腫瘍播種を防止しながら、神経・血管を腫瘍から剥離して安全にこれらを温存する方法です。この方法により、手足の切断を避けることができる場合があります。また本法により神経を温存することで機能損失を少なくすることが可能です。適応については、ご相談ください。
  • 現在当センターは503床、12手術室で運用しており、手術までの待ち期間を約2週間で対応できるようにしています。
2.放射線療法、薬物療法

肉腫(サルコーマ)は稀な病気である上に発生部位もタイプ(組織診断名)も多彩なため、薬物療法や放射線療法の効きやすさも様々です。中には手術ができないほど広がった状態で見つかった方でも、手術療法のほか放射線療法、抗がん剤などの薬物療法を組み合わせた集学的治療によって治るタイプがあり、その機会を逃してはなりません。逆に薬物療法などが効きづらいタイプも多く、いずれも当院では抗がん剤の専門医と密に連携し、分子標的薬などの新規の薬剤による治療も行いながら、患者さんの生活に沿って治療を行っています。
また別の選択肢として、稀な病気ゆえに定まった治療が少ないことから、よりよい治療を目指した臨床試験または治験と呼ばれる新しい治療の試みも提案できるよう他施設と連携する体制を取っています。

がん遺伝子パネル検査について

  • 当センターは、がんゲノム医療中核拠点病院である東京大学医学部付属病院の連携病院として「がんゲノム医療」を推進しております。治療法が決して多いと言えないサルコーマにおける、ゲノム医療の可能性を調べる検査です。詳しくはがん遺伝子パネル検査をご覧ください。

院内カンファレンス

  • 当科ではきわめて発生頻度の少ないいわゆる「希少がん」に含まれるサルコーマ(肉腫)や、がんの骨転移を有する患者さまについて、複数の診療科や他のメディカルスタッフを交えた会議を行って治療方針を決定しています。それぞれ、サルコーマカンファレンスおよび、骨転移キャンサーボードの名称で、月1回会議を開催しています。これにより、医師1人の判断ではなく、複数の医師やコメディカルスタッフの意見をもとにした総合的な治療判断が可能となっています。

外来のご案内

  • 当科では院内・外のがん骨転移患者さまを診療するための、骨転移関連診療を行っています。他施設において、すでにがんの治療を行っている場合の骨転移治療については、お引き受けが可能かどうか、当科にご相談ください。
  • 希少がんであるサルコーマ患者さまについては、2018年4月よりサルコーマ初診外来を開設しました。未治療の方はもちろん、他施設の切除後の方抗がん剤治療後の方なども診療をお受けしています。

 

スタッフ  

五木田 茶舞 ゴキタ タブ

五木田科長兼副部長/平成11年 弘前大学卒

平成22年~平成29年 がん研有明病院整形外科勤務

専門

骨軟部腫瘍

サルコーマ

がんの骨転移

がんの運動ケア(がんロコモ)

資格

日本整形外科学会専門医・指導医

埼玉整形外科研究会 常任理事

埼玉県整形外科勤務医部会 幹事

関東骨軟部基礎を語る会 幹事

埼玉骨軟部腫瘍研究会世話人

埼玉県小児がん診療病院連携協議会 オブザーバー

重粒子線治療・骨軟部腫瘍専門部会員

軟部腫瘍診療ガイドライン委員

デスモイド診療ガイドライン委員

澤村 千草 サワムラ チグサ

澤村医長/平成11年 東京医科歯科大学卒    東京医科歯科大学大学院卒    ハーバード大学公衆衛生大学院卒

専門

骨軟部腫瘍

転移性骨腫瘍

小児の骨軟部腫瘍

資格

日本整形外科学会専門医

日本がん治療認定医機構認定医

医学博士

米国骨軟部腫瘍学会会員

安藤 嘉朗 アンドウ ヨシアキ

医員

新田 智久 ニッタ トモヒサ

医員

眞鍋 淳 マナベ ジユン

写真:眞鍋 淳非常勤/昭和53年東京医科歯科大学卒/1984年~2010年 癌研究会附属病院整形外科勤務 2010年4月より現職

専門

骨軟部腫瘍の診断と治療

資格

東京医科歯科大学整形外科 臨床教授

日本整形外科学会整形外科専門医・指導医

脊椎脊髄病医

日本がん治療認定医機構 暫定指導医・認定医

埼玉骨軟部腫瘍研究会代表世話人

関東骨転移研究会代表世話人

医学博士 

 

お問い合わせ

病院局 がんセンター  

郵便番号362-0806 埼玉県北足立郡伊奈町小室780番地 埼玉県立がんセンター

ファックス:048-722-1129

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