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沈砂池

埼玉農業の歴史を学ぶ【ルート3 走行時期:11月中旬 70代女性】

更新日:2019年12月16日(月曜日)

【プロフィール】
我がACL倶楽部は、上尾市西保健センターが実施する健康増進事業のアッピーサイクリングライフ講座の修了生の有志が、サイクリングを通して、生活習慣病の予防と健康寿命の延伸を図ることを目的に活動する同好会です。

10月の定例会は、入間川サイクリングロードをいるまがわ大橋まで遡り、サイボクハムに行く予定が、台風19号の爪痕がまだまだ残っているということで中止にしました。

11月はちょっと長めのコースを走りたくて、緑のヘルシーロードを選びました。


明け方まで雨が降っていたのが、嘘のように晴れ、暖かく、絶好のサイクリング日和となりました。
まずは利根大堰を目指します。

宇都宮線 

瓦葺掛樋跡手前の踏切で、JR宇都宮線。
下り列車に遭遇。思わず「パシャ!」。

見沼代用水路は、徳川8代将軍吉宗の新田開発の命により、それまでの、伊奈忠治により八丁堤が築かれ完成していた、「見沼溜井」と呼ばれていた貯水池が、享保12から13(1727から1728)年にかけて干拓され、利根川を水源に、行田市大字須加地先に取水口を設け長大な水路が開削されたものです。あわせて芝川が掘られ、新田開発と用水路沿線の沼地が、見沼たんぼに生まれ変わりました。埼玉県行田市他18市6町2村および東京都足立区の沃野に潤沢な農業用水をそそいできました。

見沼代用水

「瓦葺掛樋」は、見沼代用水路の重要構造物のひとつで、瓦葺の地で、見沼代用水路と綾瀬川が立体的に交差できるように、綾瀬川の上に樋が架けられました。当初は水路の底は板敷き、左右は土堤でした。その後、土堤を廃し全部板囲いにするなど改修を繰り返し、明治期まで続き、利用されてきました。

瓦葺

現在、現地に残されている煉瓦で構築された橋台・橋台翼壁・掛樋北翼壁は、明治41(1908)年に鉄製に改造されたものの一部です。橋脚には、上敷免村(深谷市)で作られた煉瓦が使用されました。そして、昭和36年(1961)掛樋(カケトイ)方式から、コンクリートの伏越(フセコシ)方式に造り替えられ、現在に至っております。

瓦葺掛樋跡は、見沼代用水路の重要構造物の中で、唯一、明治時代の構造物が残されており、明治時代の土木技術の歴史上、重要な文化財です。

令和元年9月4日にインドネシアのバリで開催された「国際かんがい排水委員会(ICID)」国際執行理事会において、見沼代用水土地改良区が申請した「見沼代用水」が「世界かんがい施設遺産」として登録されました。

地図

 <掛樋方式と伏越方式>

掛樋方式・・・水路の上に橋を架け渡し、水を通す方式。
伏越方式・・・川底より下に木造の水路を作り、水を潜らせて流す方式。

見沼代用水に沿って、気持ちよく走っていると、あらっ!珍しい!十月桜がとてもきれいに咲いていました。

桜

台風19号にも負けずに健気にコスモスも咲いています。ちなみに鴻巣市の荒川河川敷のコスモスは、台風19号の影響により、全て倒れてしまいました。とても残念です。

コスモス 

見沼代用水を開いた功労者・井澤弥惣兵衛為永(普請奉行)の分骨されたお墓が、白岡市柴山伏越近くの常福寺にあります。

和歌山県の出身で、土木技術に才能を発揮し紀州藩主5代にわたり仕えました。

その後、八代将軍徳川吉宗に招かれ、幕府勘定方に着任し、見沼の開発に着手しました。全長60kmに及ぶ用水路を、着工後6ヶ月という超短期間で完成させました。

更にさいたま市にある国指定史跡の、日本最古の閘門(こうもん)式運河の見沼通船堀を造り、江戸と見沼代用水を結ぶ舟運を発展させました。この舟運は昭和6年まで約200年続けられました。

なお、弥惣兵衛は元文3年(1738)に75歳で没し、江戸麹町(東京都千代田区麹町)の心法寺に葬られています。

墓 墓の看板

久喜市菖蒲総合支所周辺では、例年6月中旬から下旬にかけて、ラベンダーの鮮やかな花々で彩られます。他にも、ラベンダー苑ラベンダー花壇、しらさぎ公園ラベンダー山のラベンダーが見頃を迎えます。その頃には、あやめ・ラベンダーのブルーフェスティバルが開催されます。一面の田園風景にほんのりとラベンダーの香を楽しみながら、自転車に乗って、眺めるのもいいですね。無料貸し出し自転車も用意されているそうです。

あやめ看板 ラベンダー

関東官領の上杉氏と戦火を交えた鎌倉公方の足利成氏の家臣・金田式部則綱が、上杉氏との攻防の最前線として築城したのが菖蒲城です。城の竣工が5月5日の菖蒲の節句であったため、その名が命名されました。小田原征伐ののち廃城となり、以降は徳川家康に仕えた内藤正成が栢間陣屋を構えて知行し、上級旗本として幕末まで同地を治めました。内藤正成は姉川や三方ヶ原、長篠の戦いなど著名な合戦に参戦し、数々の武功をあげました。後世、家康に仕えて活躍をした16人の武将を「徳川家康十六神将」として顕彰するようになりますが、正成はその中の一人に数えられています。菖蒲園の入り口には旗本内藤家栢間陣屋裏門が移築され、周りには花菖蒲が50品種、1万6千株植えられており、見渡す限り紫色に染まるそうです。

旗本 

あやめ公園という名前から、勝手にあやめ池を想像しますが、主にグラウンドゴルフなどに利用できる無料の運動公園や子供向けの児童遊具や東屋などが整備されています。

また、地域の憩いの場となっており、例年11月に行われる産業祭など地域の各種イベントの開催会場としても利用されています。

こちらにも、十月桜が咲いていました。

あやめ公園 あやめ公園

花久の里は、屋敷林に囲まれた長屋門や母屋、離れなど地方の旧家の佇まいを残しています。

花久

それぞれの施設において、サロンでのコンサート、長屋門での会議や講座、離れの和室での食の提供そして茶室での色々な教室等を行えるようになっています。

休館日は火曜日(火曜日が国民の休日にあたる場合は翌日)と年末年始(12月28日~1月3日)です。残念ながら、今日は火曜日、休館日でした。

ここでチョット寄り道。行田市のポタリングロードを、遠くからでも臨める展望タワーを目印に古代蓮の里へ向かいます。

ポタリング タワー 古代蓮

蓮の花は夏(6月下旬~8月初旬)に見頃を迎えます。ここの古代蓮は昭和46年にゴミ焼却場建設中、土中から出土した種子が自然発芽したものだそうです。古代蓮だけではなく、世界中から集められた多種多様な蓮が、全部で41種類約2万株も植えられています。

また、展望タワーからみられる水田をキャンバスとして、色彩の異なる複数の稲を植え付け、文字や図柄等を表現する田んぼアートは圧巻です。今年のテーマは、「ラグビー日本代表応援田んぼアート supported by リポビタンD」です。日本中が「ラグビーワールドカップ2019」に湧きました。俄かファンも増えました。2019年の流行語大賞は「ONE TEAM(ワンチーム)」に決まりました。

タンボアート

ここでお昼休憩です。古代蓮の里にはうどんやさんがあります。定休日は月曜日(祝日の場合は営業)、祝日の翌日(土曜日および日曜日の場合は営業)、年末年始ですが、営業時間、定休日は変更となる場合がございます。ということで、今日はお休みでした。建物の半分が休憩所になっているので使わせていただきました。

見沼公園 

再び、緑のヘルシーロードに戻ります。
見沼公園から利根大堰まであと、2km位かな?

緑のヘルシーロード、0地点です。
利根大堰に向かいます。鮭の遡上が見られるでしょうか?愉しみです。

利根大堰は、埼玉県行田市と群馬県邑楽郡千代田町の利根川中流の県境にあり、利根川下流の水量調節、農業用水の確保、東京都、埼玉県への都市用水の供給、荒川の水質浄化などを目的としてつくられました。12門の門扉で閉め切って、取水する可動式堰です。現在でも利根川水系8ダムの水は利根大堰を経て、東京都の上水道の40%、埼玉県の上水道の70%を供給しています。

沈砂池 

堰の上は武蔵大橋として自動車の往来ができるようになっており、これによって利根川両岸の交通が便利になりました。

また、利根川は鮭の自然遡上の南限河川と言われていますが、1970年代を境に、遡上数が減少の一途を辿っていました。これに対し群馬県前橋市の有志が、鮭の放流事業を継続しています。水資源機構は1983年から自然保護の一環として鮭の遡上調査を行い、鮭の稚魚を堰より上流に放流する作業を毎年行っています。更に鮭の遡上を助けるために、従来からあった魚道の大改築を実施しました。さらに、大堰自然の観察室も堰の1号魚道脇に併設され、鮭の遡上を間近で見られる施設として、人気を集めています。今年は台風19号の影響もあり、遡上数がとても少ないということです。

鮭

毎年、利根大堰「サケ遡上・採卵観察会」が開催されています。今年は11月9日だったそうです。

この他、鮎についても4月上旬位から遡上が見られます。

沿革

利根川から見沼代用水の取り入れ口のことを元圦(もといり)と言うそうですが、その跡地は、見沼元圦公園として、大きな風車、見晴台、アスレチック施設、ゲートボールコート、クロケットコートなどが設置されています。

銀杏がきれいに色づいていました。

いよいよ最終目的地の行田サイクリングセンターに向かいます。

行田サイクリングセンター

ここで「日本一長いサイクリングロード」に行き着きます。利根川沿いには大規模自転車道の「利根川自転車道」があり、「江戸川自転車道」と合わせると、群馬県渋川市から東京ディズニーリゾートまでの約170Kmを結ぶ、本格的なサイクリングコースとなります。

いつか完走したいと思いますが、行ったら帰って来ないといけないので・・・。

中でも、行田サイクリングセンターと加須サイクリングセンターの間は、特に「利根サイクリングコース」と呼ばれ、2つあるサイクリングセンターは、休憩所としては勿論、大人用、子供用など、きちんと整備された自転車を無料で貸し出しています。行田サイクリングセンターで借りた自転車は、借りた行田サイクリングセンターに返すことになっていますので、ご用心。休館日は火曜日(12月~2月は月曜日と火曜日)、年末年始(12月29日から1月2日)です。なので、今日はお休みでした。

利根サイクリングセンター

ここからは、「ぐるっと埼玉サイクリングルート100」からは離れて、武蔵水路に沿って荒川に出て帰宅します。

武蔵水路

武蔵水路は利根大堰で利根川から取水された水を運び、鴻巣市で荒川に注ぐ全長14.5kmの水路です。都市用水及び浄化用水として利根川の水を首都圏に運ぶこと、水路周辺地域の洪水や出水を取り込む役割(内水排除機能)を目的として、昭和42年(1967年)3月完成しました。その後老朽化等が進み、全面的な改修が必要となり、平成28年3月に改修事業が完成しました。改修により生まれた用地を活用して水路の管理用通路(隣接する県道の歩道)が整備され、交通量は多いと思われますが、とても走りやすい道路です。

さきたま緑道

武蔵水路沿いにある、さきたま古墳公園も、見どころ一杯の楽しめる公園です。また、その先には、さきたま緑道があり、気持ちよく走ってきました。

「水を治めるものは天下を治める」という言葉におおいに共感した1日でした。


TABIRIN【サイクリングファンのための情報サイト】コース紹介
https://tabi-rin.com/archives/course/30645