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WORLD of SAITAMA じてんしゃ王国「埼玉」特集

Interviews vol.7ホダカ株式会社

更新日:2019年9月27日(金曜日)

自転車ブランドでおなじみの「マルキン」「KhodaaBloom(コーダーブルーム)」「NESTO(ネスト)」。
このブランドを展開しているのがホダカ株式会社。再来年の2021年に設立50年を迎えます!
越谷市流通団地に本拠地を置き、自転車の開発・販売などを行っています。
流通団地という名前のとおり、周辺にはたくさんの物流系の企業があり、その一角にホダカ株式会社があります。

ポタガールリーダー絹代さん、小島利恵さん、小島智香さん、Yukariさん、あゆみさんでその魅力に迫ります。
【プロフィール】

ホダカ株式会社
1971年創業。翌1972年に「ホダカ物産株式会社」を設立。
1989年に社名を現在の「ホダカ株式会社」に変更。
代表ブランドとしてシティサイクルの「マルキン」、スポーツサイクル「KhodaaBloom(コーダーブルーム)」「NESTO(ネスト)」がある。
2013年から毎年恒例の「サイクリング入社式」を行い話題を集めている。
スペックの高いパーツと価格を抑えたコストパフォーマンスに定評がある。


今回会社について紹介してくださるのは、マーケティンググループマネージャーの岩永さんと同じくマーケティンググループの天野さんです。
入口には天野さんお手製のウェルカムボードが!
ポタガールも歓迎されて、テンションが上がります。

ウェルカムボードとポタガール ウェルカムボード

はじめに、会社の歴史や製品づくりのこだわりなどについて説明がありました。

 岩永さん 
岩永さん:「ホダカ株式会社は日本で生まれた日本の自転車メーカーです。元々は自転車の輸入を行う商社で、ホダカという名前は、創業者が一番最初に自転車の仕事で取引をした台湾の会社の名前に由来しています。
我々ホダカは「自転車は生活を豊かにしてくれるツール」だと思っています。乗ることそのものがもっと楽しくなる自転車を徹底した日本人ユーザー目線で開発しています。


ブランド紹介
続いて、ホダカの主要ブランドについて紹介がありました。まずは、シティサイクルでおなじみの「marukin」についてです。

会社の歴史より古い「marukin」ブランド

岩永さん:実用性重視で、使いやすくて、安全で、機能もしっかりしていて、それでいてリーズナブルな自転車を目指しています。
1932年に販売され、まもなく90年を迎えます。実はホダカよりも歴史が古いのです。もともとは「丸金自転車工業株式会社」が持っていたブランドなのですが、商標・名前を継承させてもらいました。

ポタガール:愛用者も多い「marukin」の自転車。会社を越えて受け継がれたブランドなんですね。

 

スポーツバイクへの想いが込められた「KhodaaBloom」
岩永さん:KhodaaBloomのイメージはクール、アーバン、ライトウェイト(軽い)。日本人の体形や道路環境を考え開発され、2007年に発表されたスポーツバイクです。「Khodaa」は「Hodaka」を並べ替えた形になっています。先頭の「K」には、希望を持ってこのブランドを推進していこうという想いが込められています。
2015年から国内最高峰Jプロツアーに参戦しているHonda栃木に機材提供しており、トップレースの現場から製品に対するフィードバックをもらっています。

ポタガール:発売してからもう10年以上も経つんですね。ブランド名にそんな想いが込められているなんて知らなかったです。

説明を聞くポタガール

最新スポーツバイクブランド「NESTO」
岩永さん:最後に2015年から発売をしているスポーツバイクブランド「NESTO」です。
ブランド名はNEXT STANDARDに由来しています。
スポーツバイクを楽しむことが多くの人の当たり前になることを目指して立ち上げました。「ワイルド・アクティブ」をキーワードに幅広い楽しみ方や使い方に応える製品開発を行っています。
安田大サーカスの団長安田さんにバイクの供給を含めサポートしています。団長安田さんによるオリジナルデザインのNESTOバイク、かっこいいですよ!団長デザイン


ポタガール:NESTOのロゴが片仮名なんですね。ペイントを投げつけた質感がきれいに再現されています。これに乗って走ったら注目を集めちゃいそうですね(笑)

 


ホダカの強み

岩永さん:日本で生まれた会社だからこそ、お客様に近いことが強みだと思っています。社内には日常的に自転車を使う人からアマチュアでレースに参加している選手まで様々な職員がいます。社員自身が一番のホダカのユーザーなのです。ホダカ製品の長所・欠点を知っていて、常日頃から製品の改善点をフィードバックしています。

弊社は日本人ユーザー目線に立った自転車メーカーとして胸を張っていたいと思っているので、常にお客様目線を意識しています。製品に対するお客様の声を拾うために、店舗を回ったり、アンケートはがきを読んだり、レースの現場に行くようにしています。お客様が困っていること、求めていることを考えてモノづくりに取り組んでいます。

会社概要の説明

ポタガール:気になる自転車製造のお話も伺いたいです。

製品づくり
岩永さん:自転車が完成するまで大きく6つの過程があります。(1)ニーズ収集(2)スペック決定(部品選定)(3)設計(4)デザイン(5)強度試験(6)検査です。

ここでデザインの際に使用している3Dプリンタで作ったフレームサンプルをお見せしたいと思います。

3Dプリンタで作った自転車フレーム

ポタガール:化石みたい!!

岩永さん:樹脂でできているんですよ。開発のスピードを上げるために使っています。設計図どおりに出来上がってくるので、実際の形を確認できますし、ロゴをどこに入れるかなど具体的なイメージを落とし込めます。

それからこれはカラーパイプのサンプルです。ここにあるものは一部ですが、同じブルーでも光沢の入り具合・濃淡・艶ありなしなど細かいニュアンスを含めると膨大なパターンがあり、その中からカラーリングを決めていきます。

カラーパイプのサンプル1 カラーパイプのサンプル2
岩永さん:サンプルが出来上がったら、強度試験にかけます。このあと実際に自転車検査室を見学していただきます。なかなか見られる機会はないと思いますので楽しみにしていてくださいね。

 

それでは、自転車検査室に移動します。

自転車検査室へ移動


自転車検査室
自転車検査室にはたくさんの検査用の試験機がありました。説明をしてくださったのは、品質管理部の大越さんです。大越さん

 

大越さん:ここでは完成した自転車の落下衝撃・振動等の試験をはじめ、錆(耐食性)や環境負荷物質の量を測定し、安全で長持ちし環境にやさしい自転車を検査しています。

検査室見学1

検査室見学2

続いて検査室の一室に案内されました。

 

大越さん:この機械はアムスラー試験機といって、チェーンの引っ張り(破断荷重)や自転車部品の強度の試験を行っています。
それでは、実際にどれくらいでチェーンが切れるか試験してみましょう。

 

ポタガール:ポタガールを代表して、ここはリーダーの絹代さん、スイッチをお願いします。
スイッチ、オン!

スイッチオン

ポタガール:パネルの数値がどんどん上がっていきますね。

 数値1 数値2

大越さん:8000N(820kgf)以上まで耐えられると基準クリアです。
そろそろチェーンが切れそうなので、皆さん機械から離れてくださいね。
チェーンが切れて破片が飛んでくるときがありますので(笑)

 

そしてついにその瞬間が!見事基準値クリアです。
切断されたチェーン

最後に、「蛍光X線装置」についての説明がありました。

大越さん:環境負荷物質(環境や人体へ悪影響を引き起こす物質)の量を測定します。ほかにも「分光光度計」という装置を保有していますが、この両方を保有している自転車メーカーは国内でも極めて少ないです。

ポタガール:検査室にあるほぼすべての試験機について詳しく説明していただき、大変勉強になりました。(記事の中ではすべてを紹介できないのが残念です)
さて、後半は女性サイクリスト向けのロードバイクについてポタガールが座談会を行います。

ユーザー目線で自転車づくりに取り組んでいるホダカさん。昨年女性サイクリスト向けのロードバイクFARNA 700-Di2 Ladiesを発売しました。埼玉サイクルエキスポ2019でも展示されていましたね。

女性向けロードバイク


ユーザー目線の女性サイクリスト向けロードバイク誕生

岩永さん:ユーザー目線で生まれたモデルの代表格です。絹代さんにも乗ってもらったことがあります。

絹代さん:とにかくコスパがすばらしいです。このスペックでこの価格は、ありえないレベル!サドルも柔らかくてレーパン(サイクリング用のパットが入ったパンツ)なしでも問題なく乗れました。サイズも395mmからと、フレームのトップチューブ長が短い小さなサイズから展開していて、女性にとって乗りやすいバイクだと感じました。絹代さん

岩永さん:ここまで価格設定を安くしているのは、女性に心からサイクリングを楽しんでほしいという思いからなのです。今後も、女性のニーズに応えたロードバイクを提供していきたいと思っており、今回NESTOの自転車で絹代さんのバイクを製作しようと準備を進めています。
提案なのですが、このバイクを女性向けのオリジナルデザインで塗ってみませんか? 

絹代さん:本当ですか?開発者のかたは男性が多いこともあって、「女性はこんな感じだろう」という想像とステレオタイプに近いもので作られている現状もありますよね。ロードバイクの購入に迷っているビギナーの女性でも、「このバイクなら乗りたい」と決断してくれるようなバイクを作りたいです。女性にとって、どんな色味・モチーフ、形のテイストが魅力的に映るでしょうか。ポタガールのみんなにも意見を出してもらい、最高の女子バイクを作りたいです!

ここで、開発部門マネージャー 詫間さんとデザイナー 久篠さんが登場。詫間さんはNESTOの企画開発を担当しており自転車のパーツ、構造などについてアドバイスをいただきます。久篠さんにはデザインについて、塗り方、柄、立体物として実現可能なのか、また実現可能とするにはどうすればよいかなどのアドバイスをいただきます。

<以下、絹:絹代さん、詫:詫間さん、ポ:ポタガール>

絹)パーツが全部黒で組まれていますが、マストなのでしょうか。

詫)男性向けに黒パーツで組まれていますが、白パーツ(シルバー系)で組み替えることも可能です。ただし、部品によってはできないものもあります。


──ポタガール、自転車を見ながら女子がときめくデザインについてトークを続けます。──座談会の様子1

絹)ロゴの入れ方を変えてもいいのかな。トップチューブの色を変えるとか

ポ)ロゴをもう少し小さめにする?

絹)逆にロゴをもっと大きくしてその中に柄をいれちゃうとか。

ポ)それ、いい!!

詫)字の太さは変えられないけど、縮尺を変えたり、文字を斜めにいれることはできますよ。

絹)バーテープなどのカラーパーツを使って差し色を入れることもできるだろうし。ファーストバイクとしてロードバイクを買う人はでスポーツライドを想定しているだろうから、砂糖菓子みたいな甘すぎるデザインはないかなと思う。

ポ)白にパールとかが入っていてもかわいいですよね。一時、スワロフスキーのビーズとかラインストーンを貼っている人をよく見ましたよね。ボトルゲージとか。

座談会の様子2

絹)たとえばアニマルみたいな特徴的なモチーフがどこか特定の箇所に入っていたら、かっこいいしオシャレ感が増しますよね。
キーワードは「ちょっとスポーティーで、ちょっと甘くて、ちょっと個性がある」。
カフェなどにも行かれるし、走っていても、躍動感やスピード感がある色味・柄を考えましょう。

詫)インスタ映えじゃないですけど、自分とバイクと風景が映ったときに映えそうな。

ポ)晴れている日に綺麗な色味がいいですね。

絹)それ重要!一緒にお出かけする感じ。

詫)サドル・バーテープの色面積が大きいのでこの2つを変えるだけで印象がかなり変わります。例えば安田団長の自転車は基本的には黒パーツで締めていますが、バーテープは黄色にしているのでPOPな仕上がりになっています。

団長の自転車2 座談会の様子3

絹)白を使うと軽くなるので上手く取り入れたいですね。

ポ)ソーダ色とかよくないですか。

絹)グラデーション?透け感?

とトークが白熱していきます。

座談会の様子4 

ここで久篠さんが今まで出た意見をまとめデザインをビジョンに映して再現してくれました。

イメージが視覚化され、ますますアイディアが湧いてきます。

  

最終的なデザイン案は以下のようになりました。


  • 全体のテーマ・・・今市場で売っていない色味。そこそこ可愛くて甘さがあるけどスポーティータイプ。カフェに停めておいても可愛い。ウェアや小物と合わせて上手くコーディネートできるもの。ロゴにも工夫。
  • フレームのベースカラー・・・海をイメージした青系のグラデーション(ターコイズブルー)で上は明るめで下の方は濃いめのブルーで。トップチューブの上に白をきかせたい。
  • ロゴ・・・べたっと塗るのではなくレースみたいにして地の青が透けているようにしたら一気にロゴが軽くなる。ロゴの中の柄は海の波紋みたいな、下から水面を見上げたような。

 出来上がったデザイン案がこのバイクです。

完成したデザイン案 絹代さんにはさらに、女性が乗りやすいロードバイクについて考えていただきます。

完成したバイクや絹代さんの記事(ベースになるロードバイク選び)は以下のページで紹介しますのでお楽しみに!

ポタガールリーダー絹代の自転車ライフ特別編 女性にススメたい、ハンドルとステムの調整


今回ホダカ株式会社を見学したポタガールに感想を聞いてみました。

Yukari:社員の皆さんの「自転車が好き」という気持ちが会社を支えているのだなと感じました。自転車メーカーの裏側を垣間見ることができてとても楽しかったです。

小島(智):会社や製品の名前の由来を知らなかったので聞けてよかったです。カラーパイプは想像以上にたくさんの色があって、この中から1つの製品として選ぶのは大変だなと思いました。

小島(利):3Dプリンターは何でも作れると聞いていましたが、自転車のフレームも作れるんですね。自転車のデザインイメージが画面の中でどんどん形になっていくのが楽しいなと思いました。

あゆみ:検査でチェーンが切れる時の音にびっくりしましたが、面白かったです。大越さんが何でも教えてくださりスゴイ知識量だなと思いました。

ポタガール:ホダカの皆さん、ありがとうございました。

ホダカ社員さん 

左から、久篠さん、岩永さん、天野さん、詫間さん


<ご担当者さまからのメッセージ>
ホダカ株式会社マーケティンググループ マネージャー 岩永 大樹さん

岩永さん小さなお子様から年配の方まで乗ってくれた人の生活が豊かになることを願って自転車を作っています。日本人ユーザー目線での自転車づくりとその楽しみ方の提供を通じて、サイクリングの裾野が広がってほしいと思います。