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掲載日:2024年2月15日
生理検査は患者さんにご協力をいただき、直接ご本人に接しながら行う検査です。
各種の診断機器を使って、身体の機能や構造などを調べます。大きく分けると循環器系検査、呼吸器系検査、脳神経系検査などがあります。
I.循環器系の検査
II.呼吸器系の検査
心臓の電気的活動を体の表面から記録する検査です。不整脈や心臓の肥大、狭心症や心筋梗塞などについて豊富な情報を得ることができます。マスター運動負荷検査は階段昇降により心臓に負荷をかけ、安静時では判定が困難な不整脈や虚血性疾患の情報を得ることができます。
<注意点>
検査時間は安静時心電図検査5分程度、マスター負荷検査20分程度です。
マスター負荷検査は階段昇降をするため足腰に痛みのある方は実施できません。
小型の記録器を装着し24時間心電図を記録するものです。心電図を長時間記録することにより動悸や失神、めまい、胸痛などの自覚症状との対比や安静時心電図検査ではとらえられない心臓の状態を知ることができます。
<注意点>
記録器を装着中は学校や仕事など日常と変わらない生活をしていただきますが、行動(食事、トイレ、就寝、起床など)や症状を記録メモに記載して頂きます。またシャワーやお風呂は控え、電気毛布、電気カーペットなどの使用はできません。
不整脈の出現頻度の低い患者さんに対して、携帯型心電計を数日間貸し出して検査をします。
a.心電図を1~2週間以上連続して記録することができるタイプ
b.症状の出現時や発作時に自分で心電図を記録してもらうタイプ
があり、不整脈などの心疾患や心臓神経症の確認ができます。
携帯型心電計(b)での記録方法↓
通常の心電図では記録できない微小電位を加算記録し、重症心室性不整脈の発生予測をする検査です。検査は前胸部と背中に心電図電極をはり静かに仰向けで寝ていただくだけです。検査時間は、およそ30分ほどかかります。
負荷心電図検査のひとつです。ベルトのついた歩行台の傾斜を調整し運動負荷をしながら心電図を記録します。循環器内科医とともに十分に安全に配慮したうえで検査を実施します。検査時間は約30分程度です。運動負荷量の多い検査ですので、必ず飲料水をご用意ください。
動脈の狭窄や閉塞の有無、血管の硬さを調べる検査です。検査は仰向けに寝た状態で両足首(または両足の親指)と両上腕の血圧を測定します。検査時間は10分程度です。
主に足先の毛細血管に血流がどの程度あるかを調べる検査です。ベッドに仰向けに寝ていただき、足先にレーザーセンサーと血圧帯(カフ)を巻かせていただきます。そのカフに空気を入れて膨らませ、その後空気を抜きながら皮膚灌流圧を測定します。
検査時間は30分~1時間程度です。
心エコー検査は超音波を用いて心臓の状態や機能を観察する検査です。この検査では心臓の大きさ・心筋や弁の状態・血液の流れなどを観察し、心筋梗塞・弁膜症・先天性心疾患の有無・心臓の動きなどについてリアルタイムに知ることができます。
胸部に小型のプローブを当てていろいろな方向から心臓を検査します。
安全な検査ですが、プローブを押し当てて検査するため少々痛みを感じる場合があります。
また呼吸調節や息止めをして頂く場合があります。
専用のプローブを胃カメラのように食道に挿入し、心臓を裏側(食道側)から観察する検査です。食道は心臓のすぐ裏側にあるため、経胸壁心エコーでは見えにくい部位にあるものを観察することができます。
この検査は経胸壁心エコーに比べやや苦痛や危険を伴うため循環器内科医が検査を実施します。のどに十分な麻酔をかけて検査実施します。また必要に応じ静脈麻酔をかける場合もあります。検査前4時間と検査終了後1時間は飲食しないでください。また検査後の運転はできるだけ避けていただきます。検査を受ける際の注意点については、検査予約時にお渡しする注意書きをよくお読みください。
安静状態では認められないが、負荷をかけることによって出現する異常を心エコー検査で検出する方法です。負荷方法として(1)運動負荷、(2)薬物負荷の2つがあります。
(1)運動負荷では安静時の心エコーを記録したのち、トレッドミル装置にて運動して頂き、直後に再度心エコー検査で壁運動、弁逆流、圧較差などを記録し異常の有無や程度を検出します。
(2)運動ができない患者さんでは薬物負荷が選択されます。
負荷心エコーは循環器内科医とともに十分に安全に配慮したうえで検査を実施します。検査時間は約30分程度です。運動負荷心エコーでは、必ず飲料水をご用意ください。
「肺活量」や「一秒率」などの肺の基本的な機能を調べる検査から、残気量や肺拡散能、可逆性試験などのより詳細な検査も行っています。これらの検査は患者さんの理解と協力を得て一緒に頑張って行っています。
また気管支喘息の患者さんを対象とした喘息教室では、喘息日記を記載するためのピークフローメーターの使い方を説明、COPD(慢性閉塞性肺疾患)教室では血中の酸素濃度を測定するパルスオキシメーターや関連検査についての説明なども行っています。
通常の呼吸を行うことにより、複数の周波数変化を捉え、肺の粘弾性の変化や不均衡を測定することにより疾患を特定していく検査です。
従来は、気管支収縮剤を使用して検査を行いましたが、この検査では薬剤を使いません。
検査時間も5分位です。
睡眠中に断続的に無呼吸を繰り返し日中の傾眠など種種の症状を起こす「睡眠時無呼吸症候群」の検査を行っています。
検査装置を貸し出しますので自宅に持ち帰り就寝前に装着します。翌朝装置を外したのち装置を返却して頂きます。検査室にてデータを解析して睡眠時無呼吸の有無や程度を判別します。
※装着は患者さんご自身で装着していただきます。
貸し出し時に説明をいたしますが、簡単に検査内容をまとめると次のとおりです。
通常簡易検査で睡眠時無呼吸症候群である可能性が高いと判断された場合、さらに詳しい精密検査を実施します。睡眠時無呼吸症候群の確定診断に欠かせない検査です。入院して頂き検査を実施いたします。
脳波・筋電図・呼吸センサーを装着し、睡眠中の呼吸障害の有無や呼吸障害があった場合の原因(閉塞性か中枢性か)について診断することができます。呼吸障害があった場合は、翌日CPAP等の治療装置を用いてPSG検査を行い、治療効果の判定等を行います。
※装着は検査担当者がさせていただきます。検査内容を簡単にまとめると以下の通りです。
「睡眠時無呼吸症候群とは」のページもご参照ください。
脳波検査とは脳の電気的現象(活動電位)をとらえるものです。てんかん、脳梗塞等の病気や睡眠段階の判別等に用いられます。頭に直径1cmほどのお皿の形をした電極を等間隔に20数個装着し、静かで落ち着いた環境のお部屋で検査します。
主に脳動脈瘤、脳腫瘍、下行大動脈瘤等の術中脳機能モニターとして脳幹機能検査(ABR,SEP,MEP検査)を行っています。術式によって検査項目を選択し実施しています。
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