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掲載日:2022年12月13日
COPD(Chronic Obstructive Pulmonary Disease: 慢性閉塞性肺疾患)とはタバコなどの有害物質で気管支の炎症が慢性的におきているため、気管支が狭くなり呼吸困難がおこる病気です。この病気は40歳以上の中高年に多く、せき、たん、息切れなどの症状が徐々に進行し、長い喫煙習慣があるヒトに多いことが特徴です。同じような症状がおこる病気に『気管支喘息(ぜんそく)』がありますが、喘息は発作のときだけ呼吸困難がおこりますが、COPDでは常に同じような症状があります。
COPDの正確な診断には「呼吸機能検査」が不可欠であり、その中の検査の項目に「1秒率(フロー・ボリューム検査)」があります。1秒率とは、1秒量(1秒間に呼出できる空気の量)を努力性肺活量(息をいっぱいに吸い込んでいっきに吐いたときに、吐き出される空気の量)で割った値のことです。正常人の1秒率は70%以上ですが、70%未満の場合はCOPDの可能性があります。
現在わが国におけるCOPD推定患者は約700万人とされていますが、受診患者は約25万人といわれており、今後患者数のさらなる増加が見込まれています。またCOPDは、日本人の死亡原因の10番目(男性では8番目)です。WHO(世界保健機関)によると、世界全体では1990年には死亡順位6位でしたが、2019年には3位になりました。
COPDの初期は、カゼをひいているわけでないのにセキやタンが続く、ちょっとした運動で息切れをおこしやすい、呼吸しづらいなどの症状があります。このような症状が続くときは、是非当センターで肺機能検査(フロー・ボリューム検査)を受けてみてください。
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