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掲載日:2022年1月31日
タネまきの基本(草花編)
タネが発芽するためには、水、酸素、温度が必要です。
適正温度は植物により違います。
春まきの一年草はほとんどが亜熱帯性で、発芽や生育に十分な温度を必要としますので、早春にまいてしまうと発芽率が悪くなります。また、コスモスやヒマワリなどのように開花時期を調整するため、わざとタネまきを遅らせる場合もあります。
秋まきは、気温が高すぎるとうまく発芽しないので、涼しさを感じる9月下旬ごろを目安としてまき、本格的な寒さがくるまでに、充実した苗に生長させておきます。寒さに強いとはいえ、凍らせてしまうと発育が悪くなるので注意します。
タネまき後の水切れは厳禁です。土を乾かさないよう水を与えます。しかし、発芽してからは過湿になると徒長したり、病気にかかりやすくなるので、水やりは表面の土がやや乾いてから与えるようにします。
適温 |
春まき |
秋まき |
---|---|---|
15℃ |
アゲラタム |
ネモフィラ、ネメシア、スイトピー、プリムラ・マラコイデス |
|
アスター、イソトマ、マリーゴールド |
パンジー、ビオラ |
20℃ |
ガザニア、キンギョソウ、ホウセンカ、コスモス、 |
アスター、トルコギキョウ、イソトマ、ガザニア、、キンギョソウ、 |
|
トレニア、ニチニチソウ、ヒマワリ |
キンギョソウ、スターチス、、 |
25℃ |
アサガオ、ケイトウ、ペンタス、マツバボタン、インパチェンス、ジニア |
|
多くのタネは光に左右されることなく発芽しますが、なかには光を必要とするタネ(好光性種子)と、光があたると発芽しにくいタネ(嫌好性種子)などがあります。タネは種類ごとに条件がそろうと発芽します
光が必要なタネ |
光が当たると発芽しにくいタネ |
---|---|
キンギョソウ、ペチュニア、コリウス、ワスレナグサ、 |
ジニア、デルフィニユーム、ハゲイトウ、ニゲラ、シザンサスなど |
タネまきの用土は市販のタネまき用の土や、小粒の赤玉土とピートモス配合の土など、必ず新しい土を使うことをおすすめします。
発芽したばかりの苗は抵抗力がないため、土に病原菌が含まれていると感染し、せっかくまいても全滅してしまう場合もあります。
まき方には、平らにならした土に定規などで浅く溝をつけ、そこにまくすじまき、均一にばらまくばらまき、一定の間隔でタネを軽く押し込んでまく点まきなどがあります。
タネまき後の覆土(土かけ)は、標準ではタネの大きさの2~3倍程度ですが、微細なタネではタネが見え隠れする程度か、覆土はしません。
すじまき
ばらまき
点まき
タネの大きさは、アサガオのように比較的大きいものから、ペチュニアのように微細なタネまでいろいろあります。
アサガオのように硬い皮で覆われているタネはそのまままくと吸水しにくいため発芽がそろいません。タネに傷をつけたり、一晩水につけて吸水させるなどの工夫をすると発芽しやすくなるものもあります。
一晩水に浸けた
4日後にはそろって発芽!
微細なタネをばらまきするには、ふたつに折ったハガキなどにタネをのせて持ち、一方の手で手首を軽くたたくと、振動でタネが均一に落ちます。
発芽して双葉が展開したら良い苗を残し間引き、本葉が2枚くらい出たら、根を切らないように、2、3号のビニールポットなどに丁寧に苗を移植します。
花壇やプランターへの植え付けは、本葉が5、6枚になってからおこないます。
苗床から掘り上げるとき、苗床をやや乾きぎみにしておくと根土がくずれ、扱いやすくなります。
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