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掲載日:2020年9月23日
これからの時代を生きていく子供たちへ
埼玉県高等学校長協会 会長 髙田 直芳
最近、「人生100年時代」という言葉をよく聞くようになりました。現在の小学生の多くが22世紀も元気で生きている時代になると言われています。
子供達が社会で活躍する時代はどんな世の中になっているのでしょうか。
アップルがiPhoneを発売したのは2007年のことだそうです。ですからまだ10年くらいしか経っていないわけです。
スマートフォンの登場によって私達の暮らしは大きく変わりました。
以前は、朝の通勤電車の中ではほとんどの人が新聞や雑誌を読んでいましたし、高校生は本を読んだり、英語の単語帳とにらめっこをしていました。
いま、新聞や雑誌はスマホで読む時代になりましたし、お店に行かなくても、ほしい商品をスマホで注文すると明日には自宅に届くようになりました。スマホがあればテレビもラジオもカメラもいらなくなりました。AIの進展によって私達の生活はますます便利になっていくと思います。
しかし、その一方で、子供がどんな友達とつきあっているのか全く分からなくなったり、周りが気づかないままSNSを通じていじめが進んでいたり、スマホ依存症で体調を崩したりといった負の側面も現れてきています。
わずか10年でこれだけの変化がありました。子供達が生きていく時代はどんな社会になるのか誰も想像できません。
私達が想像できないような変化の激しい時代を生きていく子供達に対して、学校としてどんな力を身につけてあげたらいいのでしょうか。
私は、「どんな時代になっても私はやっていける」という「ゆるぎない自己肯定感」を育て、夢と希望をもって未知の世界に一歩を踏み出せるような勇気を持たせて卒業させることなのではないかと思います。
言い換えれば、不確実な時代をたくましく生き抜いていく力を育てることだと思います。
折しも、平成30年3月に高等学校学習指導要領が改訂されました。
各学校は、主体的、対話的で深い学びの創造を通して不確実な時代をたくましく生き抜く力を育成してまいりますので、保護者の皆様、県民の皆様にもご理解とご支援をお願いいたします。
埼玉県芸術文化祭2018芸術文化ふれあい交流フェア「ふれあい短歌賞」作品募集(文化資源課)
~二人で一緒に短歌を作ってみませんか~
※9月5日(水)応募締切
埼玉県芸術文化祭実行委員会では、「芸術文化ふれあい交流フェア」を11月24日(土)に、さいたま文学館、桶川市民ホール及び桶川駅西口公園で開催する予定です。開催にあたり「ふれあい短歌賞」の作品を募集します。
「ふれあい短歌賞」は日常生活の1コマや悲喜こもごもなどを2人1組(1人1首ずつ)で創作した短歌を募集し、優れた作品を表彰することにより文学の振興を図ろうとする事業です。
「ふれあい短歌賞」の「ふれあい」には、ペアで応募することによる人とのふれあい、五・七・五・七・七の短歌の世界とのふれあいの二つの意味があります。
埼玉県歌人会の御協力のもと、埼玉県芸術文化祭の事業として4回目の実施となります。
表彰式は芸術文化ふれあい交流フェアの当日に行います。多くの方々からの御応募をお待ちしております。
昨年度の大賞受賞作品
●暑い日の ソフトの練習 きついけど
うまくなりたい 試合に勝ちたい
○日焼け止め たっぷり塗って 肌かくし
それでも観たい 子どもの試合
募集期間
平成30年6月20日(水)~9月5日(水)
応募方法
下記ホームページから応募票をダウンロードし、必要事項を記入して9月5日までに郵送又はFAX、メール等で提出してください。
応募票は県文化資源課又は最寄りの市町村役場、公民館、図書館、文化会館等でも配布しております。
申し込み方法などの詳細は下記ホームページをご覧ください。
提出先
〒330-9301
さいたま市浦和区高砂3-15-1職員会館5階
埼玉県教育局市町村支援部文化資源課
芸術文化推進担当
今月号は、秩父市立秩父第一中学校 小池 佳子 教諭 の取組を紹介します。
学年主任として学年の先生方を引っ張っていく傍ら、生徒指導にも力を入れ、生徒へ積極的に関わっている小池先生。
そんな熱い気持ちを持った小池先生の取組を取材しました。
Q.生徒指導では一人一人に応じた適切な指導を行っていると伺いました。具体的にはどのような指導を行っていたのでしょうか。またそうした指導で大事だと考えていることはどんなことでしょうか。
A.生徒と接するにあたって、自分が一番に心がけていることは「駄目なことは駄目」という姿勢を持って、叱るときには本気で叱ること。でもその後には必ず生徒への声掛けは続けています。その子を叱ったからそれでおしまいということではなくてフォローをきちんといれる、その子の気持ちを考えて指導をするということを考えて指導をしています。
生徒がどういう気持ちでそんなことをしたのか、またそういう風になってしまった原因というのもあると思いますので、例えばある時は家庭環境によるものでしたり友人関係でのことであったり生徒の状況を考えて、どのように指導するのが適切なのか見極めらるよう、できるだけ普段からの声掛けを心がけていますね。
Q.例えば学校のガラスを割ったというケースでもいろいろな原因が考えられますからね。
A.そうですね。それが単なる不注意が原因なのか、友達と揉めてむしゃくしゃしてやってしまったのか、ガラスを割ってしまったということはしっかりと指導しなければいけませんが、その問題が起きてしまった根本の部分がなんなのかを見極めて指導することが大事ですね。ただそう考えると経験を重ねてもやっぱり難しいなと思いますね、生徒指導って。
○先月と今月にわたり、元FC東京の社長としてチームを牽引した阿久根氏の講演会の内容を御紹介しています。
●「木の上に立って見ましょう」~家庭教育におけるコーチング~
○数々の功績を残す阿久根氏のスポーツ選手への「コーチング」は、子供の自立を促す取組に通じるとともに、子育ての在り方について冷静に自分を顧ることができるものでもあります。そんなコーチングの基本について、読者の皆様が自身の子育てを振り返ることができるチェックリストにしてみましたので、是非、御参考にしてください。
□子供同士を比較して、我が子ができていないと注意することはありませんか。
⇒子供の成長には、個人差があります。できていないことを怒れば、子供は自信を失います。他人と比較するのでなく、その子供の過去と現在を比較して良くなっていることに目を向けていくことが大切です。
□子供がやりたいことに、口を出し過ぎていませんか。
⇒子供に失敗をさせまいと先回りして、いろいろな指示を出してしまうことは、子供の自主性が損なわれる原因です。子供のやりたいと思ったことは間違っていても否定せず、まずは試させることが大切です。
□「失敗のなぜ」を子供に考えさせていますか。
⇒「失敗」を頭ごなしに怒るのではなく、「失敗」を認めて、「どうして失敗したのか」「どうすれば、もっと良い結果になったのか」を本人に原因究明・対策を考えさせることが大切です。また、「失敗」を子供自身が克服し、成功体験を体得させていくことにより、「逆境に強い人」「臨機応変に動ける人」に育ちます。
□「成功のなぜ」を子供に考えさせていますか。
⇒「どうして成功したのか」を考えさせることに、馴染みのない方が多いと思います。「どうしたら出来たの?」「特に、意識したポイントは?」と問いかけることで、子供の考えを整理させたり、気づかせたりして、質の高い成功体験を体得させることができます。
○コーチングは「個人差を認め、傾聴・共感し、否定せず最後まで聴く」ことが基本です。「木」の上に「立って」「見る」と書いて「親」という字になりますが、これもコーチングに通じる意味合いがあるものと考えられます。チェックリストにあることを日々意識して実践することは容易なことではありませんが、子供に「考えること」をたくさん経験させることで、これからの時代を、たくましく生きる自立型人材を育成できると阿久根氏は語ってくれました。
◇埼玉県では、学校や幼稚園・保育所等、公民館や企業などで行う家庭教育学級や子育て講座に「埼玉県家庭教育アドバイザー」を無料で派遣しています。少人数のサークルや親子が参加する集まりなどにも派遣することができます。
詳しくは埼玉県生涯学習推進課のホームページを御覧ください。
小学校図画工作編 ~お子さんといっしょに鑑賞の楽しさを味わってみませんか~
図画工作の授業では、子供たちが見たり、体験したりしたことについて、その時に感じる驚きや喜び等の心の動きを素直に絵や立体、工作に表しています。
また、授業の中で行われる鑑賞の活動は、様々な作品について、自分の見方・感じ方を広げたり深めたりすることを目標に行われています。
図画工作科の目標にある豊かな情操を培うためには、生活の中でも感性を働かせながら鑑賞を行うことはとても大切です。
そこで、以下のワンポイントアドバイスを参考に、ご家庭でもお子さんと一緒に鑑賞の楽しさを味わってみませんか。
○ワンポイントアドバイス!
○お子さんの作品を鑑賞する際のワンポイント
・お子さんの目線で作品を鑑賞し、「何を表現したのか。(どのような心の動きがあったのか。)」「その表現をするために、どのような工夫をしたのか。(なぜこのような形や色で表現したのか。)」等について話を聞き、よさ等を見付けて、たくさんほめてあげてください。
○美術館等で作品を鑑賞する際のワンポイント
・お子さんと一つの作品についてじっくりと話し合う機会をつくっていただくだけでも、お子さんの見方や感じ方を広げたり、深めたりしていくことにつながります。作品の鑑賞の仕方に明確な手順等はありませんが、「どのような感想をもったのか。」「なぜそのように感じたのか。」というように、お子さんの見方や感じ方を引き出し、保護者の方の見方や感じ方もお伝えいただくことで、多様な視点で作品のよさや面白さ等を味わうことができます。
生活の中でマグカップや家具等を購入する際に、形・色・用途についてお子さんと話し合うことでも見方や感じ方を広げたり、深めたりするきっかけになりますので、是非お子さんと様々な場面で、鑑賞をお楽しみください。
県立図書館司書がおすすめする児童書を御紹介します。
■『なぞなぞのすきな女の子』
松岡享子/作 大社玲子/絵
学研プラス 1973年(対象:小学校低学年)
なぞなぞが大好きな女の子。なぞなぞあそびをしてくれる人を探しに森にでかけていきました。ばったり出会ったのは、お昼に食べる子どもを探していたオオカミ。さっそく女の子はなぞなぞを出します。「しっぽ ふとくて、口ぱっくり。しろい は ぎざぎざ とがってて、まっかな したべろ ぺろりと たらし、耳もくろけりゃ、手もくろい。 なあんだ?」さあ、オオカミはうまく答えらえるかな?
絵本からは卒業したいけど、字がたくさんだと難しい。そんな移行期の子どもたちにおすすめの幼年童話。字は少なめ、絵はたっぷり、見返しになぞなぞ。かしこい女の子がオオカミをやりこめる爽快感。あっという間に最後まで読み終えることでしょう。きっと満足感が味わえるはずです。
同じ著者と画家の作品『じゃんけんのすきな女の子』(学研プラス)もおすすめです。
こちらで紹介している本は、「彩の国わくわくこどもページ」「埼玉県立図書館こどもページ」にも掲載しています。興味のある方は、こちらのページもご覧ください。
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