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掲載日:2019年5月22日
水ビジネスの海外展開支援について
成長著しいASEANは、人口6億人超という巨大なマーケットであります。2015年には、ASEAN経済共同体いわゆるAECが設立される予定であり、そうなると中国、インドに次ぐGDP2兆ドルの経済圏が誕生することとなります。急激に人口増加、都市化が進む東南アジアでは、今後水需要が急増することが予想されます。世界的に見ると、水ビジネスは2025年に87兆円のマーケットとなる試算もあり、アジアはその6割を占めると言われております。
私自身、昨年、一昨年とASEAN友好議員連盟で東南アジアを訪問しておりますが、現地の水道システム向上の必要性を肌で感じるとともに、水ビジネスの潜在的なマーケットの大きさを実感したところであります。グローバル化が進む中、県内企業も世界のマーケットの中でビジネスチャンスを捉え、より積極的な海外展開を検討していかなくてはなりません。
しかし、日本では水道関連の部材製作や装置の設計、建設などについては、それぞれの企業が優れた技術を持っておりますが、運営管理のノウハウは地方自治体が持っております。このため、水ビジネスで県内企業が海外に展開するためには、地方自治体の協力が不可欠です。東京都、横浜市、北九州市など地方自治体は今、競ってベトナムやインドネシアなどアジアでの水ビジネスの展開に力を入れています。これまでの本県の取組は技術協力が中心であり、水ビジネスの取組は他の自治体の遅れをとっているのではないでしょうか。本県も水ビジネスの分野においてアジアの需要を取り込み、企業のバックアップを積極的に進めていくべきだと考えますが、水ビジネス支援の本県のこれまでの成果と今後の展開をどのように考えるのか、御所見をお伺いいたします。
近年、アジア諸国では急速な経済成長や人口増加により水不足や水質悪化が深刻な問題となっており、東南アジアを中心に水ビジネスの大きなマーケットが広がっております。
そのため、企業局では、これまでJICA(国際協力機構)の草の根技術協力事業を活用し、タイ地方水道公社などに対し水処理などの技術支援を行うとともに、県内企業の海外展開を支援してまいりました。
平成23年度から3年間、タイのチョンブリ地域に企業局職員を派遣し指導を行うとともに、昨年10月からはタイのチェンマイ、ノンカイ地域においても水質管理等の技術支援を行っております。
こうした技術協力の継続や、ラタナ地方水道公社総裁・ビーラポン工業団地公社総裁などとの会談を通じ、現地政府機関や団地開発事業者などとの信頼関係を構築してまいりました。
その結果、バンコクに現地事務所を開設する県内企業もでてまいりました。
今年4月には、この県内企業がタイのアマタナコン工業団地において、10億円規模の工業用水供給の実証プラントを建設・運営することが決定するなど大きな成果も表れつつあります。
今後の展開ですが、まずは、これまでの経験を生かし、技術支援などを足がかりとして海外展開を図る県内企業を増やしていく必要があります。
そこで、今年5月には、県内に主力工場があり高度な水質監視技術を有するメーカーと共同で、JICAに対し新たな官民連携事業の提案も行ったところでございます。
また、海外展開に意欲のある企業の発掘、支援も重要なことから、今月17日には県内の水関連企業に具体的なビジネス展開の事例や支援策を紹介する説明会を開催することとしております。
海外でビッグビジネスを展開するためには、管理運営のノウハウを持つことも大きなセールスポイントとなります。
そのため、浄水場の業務委託などを通じて県の持っている管理運営のノウハウを民間企業に移転することなども検討しております。
企業局といたしましては、今後も、これらの取組を通じて県内の水ビジネス関連企業がさらに海外で活躍できるよう積極的に支援してまいります。
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