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掲載日:2019年5月29日

平成26年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (小島信昭議員)

地下鉄7号線の延伸について

Q 小島信昭議員(自民)

地下鉄7号線の延伸については、平成12年の運輸政策審議会答申において、目標年次である平成27年までに浦和美園から岩槻を経由して蓮田までの区間を開業することが適当である路線と位置付けられています。その後、岩槻市は平成17年にさいたま市と合併し、浦和美園から岩槻までの延伸は、都市鉄道として政令市であるさいたま市が主体として整備する路線となり、県とさいたま市では、これまで調査検討を進めてきたところですが、事業化には採算性や費用対効果の面で厳しいとの理由で、いまだに延伸は実現しておりません。

2020年に開催される東京オリンピックでは、浦和美園駅を最寄駅とする埼玉スタジアムでサッカーの試合が行われ、国内外に埼玉県の魅力をアピールする絶好のチャンスであります。しかし、残念ながら埼玉スタジアムは浦和美園駅からやや遠いため、マイナスのイメージを与える結果にならないか心配です。開催県の一つとして、開催の準備に万全の体制を整えていただきたいと思っています。また、今後とも埼玉スタジアムが国際試合の会場として選ばれ続けるためにも、最寄駅からのアクセス改善は必要と考えます。

そして、岩槻までの延伸が実現すれば、今後の発展が期待される東武野田線利用者の都心方面への選択肢が広がり、混雑緩和が図られるだけでなく、災害時における迂回ルートの確保にもつながるといった効果も期待されます。

そこで、お尋ねいたします。東京オリンピック開催を踏まえ、埼玉スタジアムまでの延伸、さらには岩槻までの延伸に向け、県としてどのように取り組んでいくのか、御所見をお聞かせください。

また、新聞報道等によりますと、県はこのたび、埼玉高速鉄道の経営の抜本的再構築案として、第三セクター等改革推進債いわゆる三セク債を使い、単年度で有利子負債の部分を軽減することも検討しており、地方財政法の改正により延長された期限、平成26年5月31日締切りぎりぎりの5月末に総務大臣に申請を行ったと聞いています。このことは、第三セクターである株式会社埼玉高速鉄道の約46パーセントの株式を保有する実質的な所有者であり運営の責任者である埼玉県知事により、民間セクターならば既に倒産状態であると認識し、いわゆるリストラという抜本的な再構築を行うこととなったと理解します。

埼玉高速鉄道は、平成13年3月発足時に1,575億円という巨額の有利子負債を抱えスタートしたため、早くも平成15年1月には、平成15年度から21年度までの6年間の経営健全化支援計画を作成し、補助金を除く償却前黒字の達成を目標に、229億円の増資、65億円の補助金、合計294億円の支援をしております。また、平成22年1月にも、平成31年までの経営改革プランを作成し、出資346億円、貸付け420億円、計766億円の支援をすることとなっているものと承知をしております。
以上のような経営改善計画を中途で放棄し、三セク債利用によるリストラ計画を検討するに至ったことについて、実質的な経営の責任者である知事の説明を求めます。

また、知事は就任時、埼玉高速鉄道については3年で経営再建を行うと発言し、自身の指名した社長を招へいし就任させた結果、3年間経営を混乱させただけで、何ら成果を挙げることもなく退任させたということもありました。二度にわたる経営健全化計画を行いながら、経営再建を達成できず、仮に三セク債によるリストラを行った場合には、出資、貸付けを行ってきた県、さいたま市、川口市に莫大な損害を強制し、また、融資を行ってきた金融機関等にも返済期間の長期化、場合によっては債権の一部放棄を求めるなど、多大な損失を求めることとなります。これらについて、埼玉高速鉄道の実質的な所有者である知事の責任についてどのように考えているのか、お伺いいたします。

また、現在検討中の経営再構築が、今後、都市鉄道としてさいたま市が整備すべき路線となる岩槻までの延伸や埼玉スタジアムまでの先行整備の促進にどう結び付くのか、御所見をお伺いいたします。

A 上田清司 知事

平成23年度にさいたま市と共同で設置した外部有識者委員会による調査・検討では、費用対効果が1.0未満の0.9になるなど、現時点での延伸実現に厳しい検討結果になりました。

これを踏まえ、県とさいたま市では事業化の可能性を高めるための取組を展開しています。

まず、費用対効果の改善を目指し、昨年度、県と市の共同で新工法によるコスト縮減策などの調査を行いました。

また、国から補助を受けられる事業スキームを検討し、現時点では最も有利な都市鉄道利便増進事業の活用を前提といたしました。

この事業は、既存の駅と駅とを新たに結び、移動時間の短縮につながる路線の整備が対象とされるため、岩槻までの延伸を前提にした計画とする必要があります。

さらに、鉄道利用者の増加を図るため、さいたま市では「浦和美園~岩槻地域成長・発展プラン」を策定し、土地区画整理事業など延伸地域のまちづくりに取り組んでいます。

2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックでは、埼玉スタジアムでサッカーの試合が予定され、延伸地域の活性化、延伸時の利用者数の増加につながると期待されます。

一方、オリンピックの一時的な需要では採算性に課題が残るため、オリンピックでの利用者増を恒常的な需要につなげる工夫が必要となります。

このため、埼玉スタジアムから岩槻までの延伸地域全体の活性化について、さいたま市にしっかり取り組んでいただくことが重要だと思います。

今年度、県と市では、これまでの検討結果や沿線開発の見通しなどを踏まえた岩槻延伸の費用対効果の再検証や、埼玉スタジアムまでの先行整備の可能性の検討のため、総額1,200万円の調査予算を付けております。

県としては、次期答申に向けた審議が開始された国の交通政策審議会の検討状況を踏まえ、さいたま市と地下鉄7号線の延伸の実現に向けて取り組んでまいります。

次に、埼玉高速鉄道について第三セク債の利用によるリストラ計画を検討するに至ったことについてでございます。

埼玉高速鉄道はお話のように平成13年の開業当初から、資本金約600億円、有利子負債約1,500億円という構造的な課題を抱えてスタートしました。

また、スタート時点から輸送人員が計画を大きく下回ったこともあり、経常赤字が発生いたしました。

平成13年度では運輸収入36億円に対し、元利償還金が55億円という状況でございました。

このため、県とさいたま市、川口市では平成15年度から平成21年度までを期間とする経営健全化支援計画に基づき経営改革を進めてきました。

その結果、埼玉高速鉄道は平成18年度に、つまり3年で償却前黒字化を達成し、さらに平成21年度に補助金無しでの償却前黒字化を達成したわけでございます。

これを踏まえ、県と2市ではさらに埼玉高速鉄道の改革を進め、経営自立化を目標として取り組むこととしました。

平成21年度末に経営改革プランを策定し、平成31年度までの経常損益黒字化を目指して、出資総額346億円、貸付総額420億円による支援を行うこととしました。

この支援と経営改革とが相まって、これまでの経常損益の赤字幅は縮小し、有利子負債は最大時1,575億円から1,162億円まで削減が進んできております。

しかしながら、リーマンショックや東日本大震災などの影響により、経営改革プラン策定時に見込んだ輸送人員数と実績に乖離が生じております。

現行の支援内容では、目標の経営自立を平成31年度までに達成することは極めて困難な状況と判断しております。

現行の経営改革プランの目標である経営自立を少しでも早く達成するため、あらゆる観点から経営再構築を検討すべきと考えております。

第三セク債の活用は現時点では選択肢の一つであり、どのような方策によって経営自立がより早く達成できるかを検討し、今後、埼玉高速鉄道、出資者・債権者などと協議・調整したいと考えています。

次に、埼玉高速鉄道の経営に対する知事の責任についてでございます。

県は埼玉高速鉄道の筆頭株主であり、知事、副知事、県議会議長の3人が取締役として経営に参画しております。

既に申し上げましたとおり、埼玉高速鉄道はスタート時から構造的な問題を抱えており、県とさいたま市、川口市の信用によって支えられてるものだと思っております。

私の就任時、有利子負債の根雪が増えている状況でございましたので、民間の経営者をスカウトし、確実に3年で補助金を含む償却前黒字化を達成し、6年で補助金無しの償却前黒字化を達成いたしました。

お話の経営者のことですが、3年で償却前黒字化を達成すべく、スピーディーな経営改革を進めておりました。

埼玉高速鉄道社長としては2年5か月の在任でしたが、その経営能力が高く評価され、自民党神奈川県連から神奈川県知事候補にスカウトされました。

スカウトされた方の中心は、現在内閣官房長官をなされております。

経営改革を進め、有利子負債を就任時の1,532億円から1,162億円に削減していることも含め、また利払いも開業当初の32億円が、私の知事就任時、平成15年に33億円に増えていましたが、昨年度の利払いは18億円まで下げてきております。

それでも、リーマンショックや東日本大震災などがあり、輸送人員の下振れが生じております。

ゆえに、平成31年までに経営自立するという目標が困難になってきております。

したがって、少しでも有利子負債の負担などを減らすための考え方として第三セク債の活用なども検討しているところでございます。

埼玉高速鉄道の経営責任者を事実上任命する責任者としての責任、また、県、さいたま市、川口市の支援策を取りまとめる立場としての責任はしっかりと果たしてきたつもりでございます。

かつて議長経験者の小島議員もよく御承知のとおり、県議会議長も取締役として私と一緒に責任を担ってこられました。

今後とも、埼玉高速鉄道の経営改革をしっかりと進めてまいります。

次に、埼玉高速鉄道の経営再構築が岩槻延伸や埼玉スタジアムまでの先行整備の促進にどう結び付くかについてでございます。

県やさいたま市が地下鉄7号線の延伸に関して示したいわゆる「4原則2課題」において、課題の一つに埼玉高速鉄道の経営改革を掲げています。

また、延伸には都市鉄道利便増進事業の活用により、鉄道施設を建設する「整備主体」とその施設を用いて列車を運行する「営業主体」とを分けた、いわゆる「上下分離」方式が想定されています。

埼玉高速鉄道の経営再構築により、経営の早期自立が達成し、延伸する場合の営業主体に埼玉高速鉄道が活用できれば、延伸のハードルがそれだけ低くなります。

なお、整備主体については、埼玉高速鉄道以外の公的主体がなることが想定されます。

いずれにしても、延伸実現には、採算性を確保する鉄道利用者の増加が何よりも重要でございます。

県としては、埼玉高速鉄道の経営再構築の検討を進めるとともに、さいたま市が進める延伸地域のまちづくりを全面的に支援してまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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