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掲載日:2019年5月22日

平成26年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (井上 航議員)

子宮頸がん予防ワクチン接種者への健康支援について

Q 井上 航議員(刷新の会

ヒトパピローマウイルス、以降、HPVといいます。このHPVが子宮頸がんの発がんと関連するとされ、平成21年に厚生労働省によって一部のHPV感染を予防できるワクチンが認可されました。その後、県内の全市町村で国と自治体の補助金が交付される接種緊急促進事業として取り組まれてきました。平成25年度からは、予防接種法の改正により定期接種となりましたが、重篤な副反応の報告が相次いだことを受け、同年6月以降、積極的な接種勧奨の一時差控えの措置がとられています。ワクチンの副反応と見られる症状には全身の激しい神経筋症状、けいれん、不随意運動、脱力などの運動障害、視野狭窄、意識障害、記憶障害など多様な症状があります。それがゆえに、因果関係が不明とされてきた側面もあります。また、時間の経過とともに症状が更に重篤化する事例があることや、多額な受診費用など被害者には負担が重くのしかかっています。
先日、全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会埼玉支部も設立され、被害者の救済を国、県、市町村や関係機関に対して働き掛けを行っています。私も、6月28日に開催された子宮頸がんワクチンを考える緊急学習会に参加し、被害者家族の切実な訴えを伺いました。本日も傍聴にお越しいただいております。家族会の方々は、自分たちのことを公表し、報道で取り上げられることを通して、子宮頸がん予防ワクチンによる副反応の可能性があると気づくきっかけになればという強い思いで活動されています。以上を踏まえ、次の点について伺います。
まず、埼玉県における副反応報告例の件数はどのような状況にあるのか伺います。併せて、積極的な接種勧奨の一時差控え後の接種状況についても伺います。
次に、健康被害救済制度についてです。
健康被害救済制度の起点は、被接種者や保護者などが請求を行うことにあります。この制度の中において対象となる方が請求しやすい環境を整えるためにも、被害者が負担している診断書費用を支援することはできないか県の見解を伺います。
また、こうした自発的報告ではなく、ワクチンの接種と健康被害の因果関係を追及する意味でも、全ての接種者に対する健康調査が不可欠とされています。過去のMMRワクチンの副反応事例では、当初10万人から20万人に1人と言われた割合も、報道などで取り上げられると相談件数も増え、更に詳細な調査が行われた結果、副反応発生頻度は800人に1人くらいの割合にまで増えたと言われています。神奈川県下の複数の自治体では、全ての接種者に対する健康調査を行っています。埼玉県としては、健康被害救済制度の中での情報の経由地という立場だと思いますが、埼玉県でも健康調査に積極的な市町村が独自調査を行うことを促進する施策に取り組むことはできないか伺います。
そして、何より重要なことは、新たな被害者を生まないことです。副反応の症状は多様で、接種した医院とは別の発症した症状に関わる診療科に行くため、副反応の可能性に気づきにくいという問題があります。だからこそ、各医療機関に周知しなければなりません。また、医療機関だけではなく、学校、保護者等への副反応被害の周知を徹底することも重要です。この周知に関して、県が果たせる役割について伺います。
そして、これまで述べてきた健康調査、費用的支援に加えて、副反応被害の医学データを蓄積し、臨床研究を行い、一刻も早い治療法の確立に努めることなどを国に対して被害者救済のためにも意見を述べていくことが必要だと考えますので、以上を保健医療部長の答弁を求めます。
最後に、重篤な副反応被害によって登校ができない状況にある被害者に対して、学業が続けられる環境を整え、将来への展望をかなえることができる教育体制を整えることが重要です。県教育委員会としての支援体制を教育長に伺います。

A 石川 稔 保健医療部長

まず、副反応報告例の件数についてですが、都道府県が件数を把握できるようになった平成25年4月から本年6月までの医療機関及び保護者等からの報告数は、29件でございます。
また、積極的な接種勧奨の一時差し控え後、平成25年7月から平成26年3月までに4,302回の接種が行われています。
次に、被害者が負担している診断書費用の支援についてでございますが、予防接種法に基づく健康被害救済制度においては、他の予防接種による場合にも、診断書費用は全て本人の負担とされています。
したがいまして、子宮頸がん予防ワクチンについてのみ支援することは、他の予防接種とのバランスを欠くことになります。
次に、市町村による全接種者への健康調査についてでございます。
子宮頸がん予防ワクチンの副反応の情報は、副反応報告制度により国が一元的に把握しており、これを基に、現在、国は、厚生科学審議会の検討部会で専門家による調査・検討を行っております。
したがって、現時点でこれとは別に全接種者に対する市町村の健康調査を、県が支援し促進する必要性は低いものと考えております。
県といたしましては、実態の把握が進むよう、引き続き現行の副反応報告制度の周知を努めてまいりたいと存じます。
次に、新たな被害者を生まないための周知徹底についてでございます。
県では、これまでもホームページへの掲載や医療機関、市町村への情報提供などにより、接種勧奨を中止していることや、希望者が接種するに当たっての有効性とリスクについて周知を図っております。
今後、仮に接種勧奨が再開された場合におきましても、国の検討結果も踏まえながら、必要な注意事項の周知に努めてまいります。
最後に、県として国に対して意見を述べていくことについてでございます。
副反応の報告のあった方の中には、現在も身体的な苦痛や日常生活の困難さ、また、将来への不安など様々な悩みを抱えている方がいらっしゃいます。
県といたしましては、国において一層の検討を進め、できるだけ早期に副反応の原因を究明し、治療方法を確立するよう、国に対して強く要望してまいります。

A 関根郁夫 教育長

議員お話のとおり、このワクチンの副反応とみられる症状は様々であることから、個々の症状に応じた適切な対応をとるよう、昨年、県立学校や各市町村教育委員会に依頼いたしました。
各学校では、歩行が困難な生徒の教室を昇降口に近い位置に変更したり、教室の中でも出入り口に近い席にするなどの対応をしていると聞いております。
また、登校できない生徒に対しては、家庭訪問による学習指導など、一人一人の状況に応じた学習の支援にも努めております。
このように、副反応によると思われる症状のある生徒には、個々の症状に応じて、学校全体で支援する体制作りや心のケアを含めたきめ細かい対応が必要です。
県では、教職員を対象とした研修会などを通じ、この症状に関する理解を深めるとともに、医療機関をはじめ関係者との連携をさらに強めて、適切な対応がとれるよう取り組んでまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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