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掲載日:2019年5月29日

平成26年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (権守幸男議員)

在宅介護をされている方への支援策について

Q 権守幸男議員(公明)

昨日の一般質問で、民主党、水村議員が介護離職をどのように防ぐのかについて御質問をされておりますが、大事なテーマですので質問をさせていただきます。
高齢化の進展は要介護者が増えるだけでなく、介護する側も併せて増加することを意味しています。親の介護のためにやむなく仕事を離れたりする介護離職や介護退職と呼ばれる問題は、既に先送りが許されない状況になっております。総務省の調べによりますと、平成23年10月から平成24年9月までの間に全国で介護・看護のために離職した人数は年間約10万人います。そのうち約8割が女性、2割が男性です。
仕事と介護の両立は大変にきつく、仕事を辞めたほうが楽になるかと思い離職しますが、具体的に仕事を辞めても生計を立てるすべを検討する時間もなく、それまでの貯金を切り崩さざるを得ません。結果的に経済的、精神的、肉体的にも負担感だけが重くのしかかっているケースも少なくないようです。また、企業側にとっても家族を介護する年代である40代から50代の働き盛りの社員の退職は痛手です。
介護を理由にした退職を防ぐためには、社会全体で介護をする家族を支援する流れを作る必要がありますが、それには特に企業の理解が不可欠です。介護を必要とする期間とその内容は個々により違い、育児に比べて先が見えにくいのが特徴ですが、介護をしながら無理なく働き続けることができる職場環境を整備していく必要があります。例えば企業が家族の介護をしている従業員に残業を極力させない仕組みやフレックスタイム、さらには在宅勤務などを推進するなど、柔軟に対応できる余地は幾らでもあると思います。
平成22年6月から施行となった介護休暇制度は、介護状態の家族が一人いれば年間5日の介護休暇を取得できるものですが、本県の就労実態調査報告書によると昨年の調査対象の中小企業のうち、介護休暇を取得するための体制を整備している企業は約40パーセントにとどまっております。また、介護状態の家族が一人いれば、最高93日の休みをとることができる介護休業制度があります。しかし、さきの本県調査によると平成24年8月1日から一年間で介護休業取得者がいる中小企業の割合は、わずか4.4パーセントという状況です。
そこで、上田知事に伺います。今後、県内企業における仕事と介護を両立するための支援策として、フレックスタイムや短時間労働など自分の都合で仕事ができる仕組みづくりについて、県としてどう推進するお考えなのかを伺います。また、介護休暇や介護休業の現状についてどのように受け止めていますか。今後の取組を含めてお答え願います。
また、前述の二つの制度を取得するための体制整備を積極的に推進している企業に対し、県として特典を与えるべきと考えますが、御見解を伺います。
さらには、介護休暇制度を使うことができない非正規労働者が近年は増えていますが、こうした現行制度の対象外となる方を県としてどのように支援していくのか、御見解を伺います。

A 上田清司 知事

まず、フレックスタイムや短時間勤務など自分の都合で仕事ができる仕組みづくりについてでございます。
総務省の就業構造基本調査によれば、本県で介護を理由に離職された方は平成23年10月から24年9月までの1年間で約4,600人に上っております。
離職者のうち35歳から54歳の働き盛りの方が約半数を占めておりまして、家計に大きな影響を与えるのも当然でありますけれども、社会的損失も大変なものだと思います。
また、親の介護に直面する年代はまさに企業の中核を担う人材でもございます。こうした人材が離職することは企業にとっても大きな損失ではないかと思います。
ある調査によれば離職した人の3分の2は孤立感を深め、肉体的、精神的につらい状態にあるというデータもございます。
そこで、介護や育児による離職を防ぐため、県としては、フレックスタイムや短時間勤務など、仕事と家庭の両立支援に取り組む企業を平成24年から「多様な働き方実践企業」として認定をしています。
平成27年度までに2,000社の認定を目標に企業に働き掛け、既に1,025社を認定済みでございます。
また、介護する家族の様々な相談に対応できるよう、市町村の地域包括支援センターの機能強化などにも併せて取り組んでおります。
次に、介護休暇や介護休業の現状に対する認識と今後の取組についてでございます。
国が制度をつくっても中小企業では経営が厳しく、代わりの従業員がいないなど環境が整っていない面などがございます。
今後生産年齢人口が減少していく中で、仕事と家庭を両立しやすい環境をつくり、様々な技術や経験を持ったスキルの高い人材を確保することが極めて重要でございます。
私は育児や介護など家庭の事情に配慮した柔軟な勤務形態を採っている企業には人材が集まり、業績にも良い影響を与えるものだと考えております。
実際にさいたま市にあるソフトウエア会社では平成7年に設立し、競争が極めて激しいと言われるIT業界で今年1月に東証一部に上場を果たしております。
この会社は、人は機械と違い年数が経てば経つほど能力が高まり、生産性が向上するという考え方に立って手厚い両立支援制度を設けている会社です。
今年度は、こうした具体的な事例を示しながら5,000社の企業トップに対し多様な働き方の導入について働き掛けを行ってまいります。
次に、介護休暇などを積極的に推進している企業への特典についてでございます。
両立支援に積極的に取り組む企業に、何らかの特典を付与することは認定を受けていない企業に対して取組を促すことにもつながります。
県では、建設工事の入札参加資格の審査の時に実践企業については加点評価をする特典をつけております。
また、私たちの考えに共感いただいた埼玉西武ライオンズからは、今年度実践企業に、つまり両立を実践する企業に対して、公式戦の招待券を既に約38,000枚提供をしていただくことが決まっております。
今後も、企業に協力していただき社会全体で働き方を見直す大きなムーブメントをつくっていきたいと思っております。
次に、非正規労働者など現行制度の対象外となる方への支援についてでございます。
雇用期間が特に短い方は除いたとしても、正規、非正規を問わず、全ての労働者が育児や介護など家庭の事情に応じて、多様な働き方ができる社会をつくっていくというのは、極めてこれから重要な課題であります。
介護休暇などの制度は育児・介護休業法で定めていますので、今後見直しを国に要望してまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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