埼玉県議会

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ページ番号:33152

掲載日:2019年5月29日

平成26年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (新井 豪議員)

一部の教職員による教育現場での「偏った思想の押しつけ」の防止について

Q 新井 豪議員(自民)

次に、昨年から話題となっている県の教科書問題や修学旅行問題を鑑み、一部の教職員による教育現場での「偏った思想の押しつけ」の防止について質問いたします。
思想や見解に大きな偏りが見られる著者の編集による、史実を歪曲し、祖国をおとしめるような記述満載の高校歴史教科書が8つの高校で採択されるなど、話題に事欠かない埼玉県教育の現場であります。
教科書問題においては、各出版社による記述を比較し、政府見解も記載された高等学校地理歴史教科書の指導資料集なるものが編さんされ、教育現場での使用が始まりました。まず、この資料集の使用状況と、5月から15回にわたって行われたと発表がありました教育委員会と全ての県立高校の校長との教科書選びについての意見交換会について、どのような意見が交わされたのか教育長に御説明いただきたいと存じます。
使用方法や内容はともかく、この資料集作成につきましては、これだけ多くの教科書が存在し、出版社によって記載内容や見解に大きな差があるということを世に知らしめたという面では、大きな効果があったと評価されるべきものであったと思います。しかしながら、この資料集作成だけでは、一部の教職員による自虐史観の押し付け、又は偏った思想教育を防ぐ手段にはほど遠いものと思わざるを得ません。
私は、当時、教職員組合の教員が大きな勢力を誇っていた県北の県立高校に通学しておりました。入学式や卒業式では国歌を斉唱しないことはもちろん、職員室にある各教員の机の上には、「日の丸・君が代反対」という標識が生徒の目につくよう堂々と置かれておりました。私は生徒会長を務め、卒業式や入学式では祖国の国歌を歌おうという啓発運動を始め、当時の新任の校長の決断によって、開校以来初めて卒業式で国歌が斉唱されました。
しかし、組合職員が、自分たちが担任するクラスの生徒全員に起立、斉唱しないことを強制し、国歌斉唱のときには起立するクラスとしないクラスで、はっきりと分かれてしまうという状況が起こりました。高校生ながらに、教職員組合という存在を強く認識させられる教育現場でありました。
そんな学校の修学旅行において、平和教育のため京都から広島市を訪れました。平和記念公園の芝生に座って被爆者の体験談を聞くという、形としては日本人として必要かつ有意義な研修になるはずでありました。しかし、「原爆の雲を遠くから眺めた、親戚が被爆した」と話すその語り部の人は、原爆の話を数分程度話した後、いきなり当時の政府批判を始め、与党自民党の批判にまで及びました。挙げ句には、「今の国会には、ただ一つの政党を除いてまともな政党は一つもない」などと、修学旅行の高校生の前で持論を展開し始めたのであります。私は驚いて近くの教員を見ると、腕を組みながら、うんうんとうなずく姿がそこにありました。このときまで、私は学校の先生になりたいという将来の希望を持っておりましたが、我が国の教育環境の根本を変えなければならないと、政治家を志したきっかけとなり、今日の私がいるのであります。
私のこのエピソードは、ちょうど20年前のことであり、このような極端に偏った教育現場はもうないだろうと思っておりましたが、昨年の朝霞高校の修学旅行の事象を見る限り、埼玉県教育の現場に今現在でも残っているのであります。いくらすばらしい教科書を用いても、資料集を作成しても、現場の校長先生などによるチェック体制がなければ、私の学生時代と同じようなことが起こり得るのではないでしょうか。我が国の平和を守るため命をささげられた英霊を犯罪者扱いし、さらに我が国の初代総理大臣を暗殺したテロリストを英雄扱いするような自虐史観極まる授業を受けたり、また、平和教育の名の下に偏った政治談議を聞かされたりする偏狭的な思想を押し付ける教育が後を絶たないのではないかと懸念せざるを得ません。
そこで質問いたします。授業や修学旅行という教育現場において、子供たちへの偏狭的な思想の植え付けを防ぐためにチェック体制の強化が必要と思われますが、現在の教育現場の状況に対する認識を踏まえ、教育長の見解を求めるものであります。

A 関根郁夫 教育長

まず、「指導資料集」の使用状況についてでございます。
校長・副校長・教頭には、「指導資料集」作成の意義を踏まえ、教員に対し、教材研究や、授業への活用を指導するよう、指示をしております。
また、全県立学校の地理歴史科教員の代表を集めた研修会を5月に実施し、教科書の書きぶりの違いや政府見解を踏まえ、授業に活用するよう、直接指導しております。
現時点では配布されてまだ間もないことから、その活用については教材研究が中心ですが、今後は、教材研究に基づき、多面的・多角的な考察を促す授業が行われていくものと考えております。
さらに、教員の研修会等で、各学校から活用事例の報告を求め、学校間で共有するなど、その有効活用にしっかりと取り組んでまいります。
次に、意見交換会において、どのような意見が交わされたか、についてでございます。
意見交換会の対象は、全県立高等学校139校及び高校用教科書を使用する県立特別支援学校12校、あわせて151校でございます。
そこでは、各学校における教科書選定のプロセスや、当面する教育関係の諸問題、また「高等学校地理歴史科 指導資料集」の活用などについて、意見交換が行われました。
委員からは、校長に対し、問題意識を高く持って、組織的に教科書選定に当たり、生徒のためによりよい教科書を選定するよう取り組んでほしい、などの意見が出されました。
校長からは、年度当初に教科書選定の方針を全職員に指示し、自らも教科書の調査・研究にしっかりと取り組み、組織的に教科書選定に当たっている、などの報告がありました。
意見交換会の最後には、委員から、各学校で真摯に教科書選定作業に取り組んでいると確認できた、という意見もありました。
次に、教育現場におけるチェック体制の強化についてでございます。
学校の教育活動については、県民の関心も高く、多面的・多角的かつ公正・中立な視点から、適正な教育を推進することが肝要であると認識しております。
校長は日頃、授業観察はもとより、全ての教員との面談や生徒・保護者へのアンケート、あるいはPTAや学校評議員会などを通して、学校の教育活動全般について把握に努めております。
今後とも、教育基本法や学習指導要領に定める目的・目標に沿って充実した教育活動を行い、校長のリーダーシップのもと、県民の期待に応える学校づくりにしっかりと取り組むよう、指導してまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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