埼玉県議会

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ページ番号:33010

掲載日:2019年5月29日

平成26年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (新井 豪議員)

「水道事業の県内統一」を目指した、水道事業の広域化について

Q 新井 豪議員(自民)

次に、「水道事業の県内統一」を目指した、水道事業の広域化についてお伺いいたします。
今、秩父地域では、水道料金の改定が大きな話題となっております。地元市長から諮問を受けた水道事業経営審議会において、水道事業の現状、計画、財政、見通しなどについて調査・審議され、「今後の運営や老朽施設の更新のため、約35パーセントの料金引上げが必要であると考える」との答申が出されました。それを受けた秩父市では、今年9月に行われる市議会において、まず、激変緩和措置としての17.5パーセントの料金引上げが審議される予定となっております。
秩父市だけで水道管の総延長は約600キロメートルもあり、更新が必要な水道管は年々増加しているにもかかわらず、現在の秩父市水道事業体の財政力では年間約6キロメートルしか更新ができない状況であり、市の中心を通る配水本管の一部については大正時代のものが含まれ、給水量の約3割が漏水状態であると言われております。
現在、県内59の水道事業体のうち、秩父市の水道料金は高額な順で15番目に位置しており、このたびの引上げが実現されれば、さいたま市を抜き、皆野長瀞水道に次いで県内2番目となります。なお、さいたま市の水道では、全面的な水道管更新を図るために平成12年に料金改定がなされた結果であり、秩父とは大きく状況が異なっております。人口減少や節水対策によって収益は減少していく一方、更新が必要な施設は増え続け、また、県南部や東京都心を含めた荒川流域に住む住民皆さんの水を守るためのダムの建設と維持管理の費用の一部を、ダム下流から取水している秩父市は、一般会計と水道事業会計の2つの予算で負担を続けてまいりました。これらの要因から収支が悪化し、このたびの料金引上げにつながっているというのが現実でございます。
世界の国々と比較しますと、日本の水道行政は構造的に大変な問題を抱えており、電気と同じライフラインにもかかわらず、都市部と山間部における料金格差は広がる一方にあり、地区によっては破綻しつつある事業体が増加する事態となっております。
このような状況を踏まえ、厚生労働省では新水道ビジョンが策定され、災害の被災を最小限にとどめる強靭な水道、人口や給水量が減少しても安定的運営ができる水道、そして全ての国民がどの地域においてもおいしく飲める安全な水道の3つを理想とするものであります。それに先駆け、平成23年には埼玉県水道整備基本構想が改定され、これらの理想を実現するために水道事業の広域化を更に推進する内容となっております。
ほかの地域に目を向けますと、東京都では武蔵野市、昭島市、羽村市、檜原村及び伊豆・小笠原諸島を除く全地域が東京都水道局による供給であり、料金は都内で統一されているのであります。また、香川県などでは県内の水道事業を一本化、料金統一に向けて、平成28年以降に水道事業運営企業団を設立する方針を打ち出しております。私は、ライフラインの一つである水道の料金は、電気と同じように地域格差があってはならないものであると強く思っております。
ここで、まず質問いたしますのは、こうした動きの中で埼玉県は将来、水道事業の統一を目指すのか、また目指すのであれば、それはどれくらい先の将来を見据えたものなのかを保健医療部長にお伺いするものであります。
秩父地域においては、県内に先駆け、この4月、秩父市をはじめ横瀬、皆野、長瀞、小鹿野の1市4町による秩父地域水道広域化準備室が設置され、平成28年の組織統合に向けた準備が始まりました。しかしながら、県で策定した秩父広域水道圏広域的水道整備計画によれば、施設維持管理の効率化を図る手段として、秩父地域の中心に共同の浄水場設置が提案されておりますが、3分の1の国庫補助を利用しても、その設置費用の拠出は極めて困難な状況にあるなど、理想の広域化には越えなければならない壁がいくつもあり、こうした費用的な面だけでなく、例えば広域化準備室に対し県による人的派遣などの支援が必要であると思われます。
そこで、お伺いいたします。県では、秩父地域の水道事業の広域化についてどのような計画を持ち、また、どのような支援を図っていくのか、保健医療部長に併せてお伺いいたします。

A 石川 稔 保健医療部長

まず「将来、水道事業の統一を目指すのか、また、目指すのであれば、それはどれくらい先を見据えたものなのか」についてでございます。
県内の多くの水道事業体は、今後人口減少による収益の減少、施設の更新や耐震化費用の増大などの課題に直面をしてまいります。
そこで県では、「水源から蛇口までを一元化した県内水道の一本化を見据え」平成23年3月に埼玉県水道整備基本構想を改定いたしました。
この基本構想では、地域の特性や事業運営の規模などを勘案し、現在59ある水道事業体をまずは県内12のブロックに分け、平成42年を目標に段階的に統合を図ることとしております。
ブロック統合後も全県を統一するためには、各水道を結ぶ連絡管の布設や浄配水施設の統廃合など、長期的、段階的に解決しなければならない多くの課題がございます。
そのため、基本構想では、水道事業の統一時期については、おおむね50年先としております。
次に、「秩父地域の水道事業の広域化についてどのような計画を持ち、また、どのような支援を図っていくのか」についてでございます。
県は、秩父地域において将来にわたり安全で安定した水道水が供給されるよう、平成23年3月に基本構想の改定に併せ、「秩父広域水道圏 広域的水道整備計画」を策定いたしました。
この整備計画では、広域化に向けた施設整備や維持管理の基本的な方針などが定められております。
しかし、広域化を実現するためには解決すべき多くの課題がございます。
例えば、秩父市では大正13年に埼玉県初の近代水道として給水が開始され、いち早く市民に衛生的な飲料水の供給が実現されましたが、その反面、他の地域に先駆けて、施設の老朽化に直面をしております。
また、平野部と異なり、沢すじ毎に小規模な簡易水道が存在し、施設の統合が困難な状況にあるとともに、山間部のため管路が長く維持管理や更新には多額の費用を必要といたします。
このため県では、広域化に必要となる新たな浄配水施設の効率的な整備を進めるため、国庫補助事業の活用をはじめ必要な技術的助言を行っております。
併せてこの国庫補助事業が使い勝手のよいものとなるよう、採択基準の緩和などについて国に引き続き要請してまいります。
さらに、広域化準備室への職員の派遣につきましては、正式な要請を踏まえ水道行政に明るく事業推進に資する人材が派遣できるかどうか関係部局と調整をしてまいります。
秩父地域は、他の地域に先駆けて広域化に歩み出しました。
県といたしましては、秩父地域の水道事業の広域化が課題を乗り越え一日でも早く実現されるよう、積極的に支援をしてまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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