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掲載日:2019年5月22日

平成26年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (蒲生徳明議員)

人口減少と異次元の高齢化への対応について

Q 蒲生徳明議員(公明)

昨今、人口減少社会の深刻さについて報道各誌が盛んに取り上げています。特に増田寛也元総務大臣が座長を務める日本創成会議が5月14日に発表した人口推計は、全国約1,800市町村の49.8パーセントに当たる896の自治体が2040年には消滅する可能性があるという大変衝撃的なものでした。本県では東秩父村、小川町、ときがわ町、鳩山町、吉見町、さらには県南の三郷市を含む21の市町村の名前が挙がっていました。本県は、高度成長期の転入超過による社会増と第二次ベビーブームによる自然増で、全国有数の若い県として発展してきました。しかし、その当時転入してきた団塊の世代が今正に65歳以上となり、急速な勢いで高齢化が進んでいます。
知事は、本年初頭の県の新年賀詞交換会の挨拶で、本県の高齢化が異常な速さで進むことの問題点について触れ、そのことを「異次元の高齢化」と言われました。現在でも本県における高齢化の進行は急激な生産年齢人口の減少を招いており、景気の回復と相まって働き手不足が顕在化し、サービス業や建設業などで深刻化しています。
公明党は、5月22日に、人口減少問題への総合的な対策を講じるために人口減少問題対策本部を設置しました。先日行われた初会合で、井上義久幹事長は、「人口減少による地方自治体の消滅は行政サービスがその地域からなくなるということだ。政治として対応すべき重要な政治課題だ」と訴え、山口那津男代表も「国会議員と地方議員の連携で現場からの政策提言に取り組む公明党の役割は大きい。ネットワークを駆使して長期的な視野に立って取り組んでいく」と決意を述べております。
そして、この席上、講演をされた日本創成会議座長の増田寛也元総務大臣は、「人口減少社会は避けて通れない。しかし、人口急減社会だけは英知を集めて避け、成熟社会に移行させる必要がある」と強調しています。
政府は、24日に、経済財政運営の基本指針いわゆる骨太の方針を閣議決定しましたが、その中でも初めて人口減少の問題に触れ、デフレ脱却と経済再生の次に乗り越えなければならない最大のハードルとして人口減問題の克服を位置付けています。
また、この夏には、安倍総理を本部長とする人口減少に対応する総合戦略本部を発足させ、政策を一元化してこの対策に取り組むとのことです。正に人口減少問題への対応は、待ったなしの政治課題であります。
そこで、知事に伺います。まず、県内の21市町村が日本創成会議の消滅可能性都市とされていることについてどう受け止めていますか。そして、人口減少とともに本県の抱えるもう一つの問題、つまり知事のおっしゃる異次元の高齢化に対応するためには、子育て支援、就労支援をはじめとする女性や若者への支援、医療・福祉の充実、住宅の確保、高齢者政策、そして地域の活性化など、本県の今、そして未来を見据えての多岐にわたる政策の実行が求められます。
県は、今回の試算を強い危機感を持って受け止め、今こそ政策を総動員してこの二つの重要課題に取り組むべきです。そのためには、知事をトップとした部局横断でこの問題に対応する一元化した仕組みをつくるべきと考えます。
この点も踏まえ、本県で進む人口減少と異次元の高齢化にどう対応していくのか、併せて知事に伺います。

A 上田清司 知事

日本創成会議の推計結果は一つの警鐘として受け止めてはいます。しかし、全てが当たっていると思えない部分があり、いくつかの点で更に丁寧な分析が必要だと考えています。
一つ目は、新駅の開設や区画整理の実施により人口増加に転じている三郷市や宮代町が消滅可能性都市として入っていることです。なかなか説明ができないのではないかと思います。
二つ目は、人口の社会移動率についてでございます。
日本創成会議の推計では人口の社会移動率が2015年までに2010年の移動率の70%になり、それ以降も比較的高い社会移動率が続くと仮定されています。
しかし、実際は消滅可能性のあるとされた県内21市町村の多くで人口流出が現在収束しつつあります。
三つ目は、「消滅可能性」という言葉でございます。
例えば、日本で最も人口の少ない東京都青ヶ島村(あおがしまむら)では明治14年のピークから減少を続けてきましたが、1980年以降は200人前後で安定して推移しております。
つまり、1980年から現在まで35年近く経っているわけでございますが、全く人口がそのまま止まっているという状況でございます。
それは、その土地に必要な人、愛着がある人が住み着いているからであり、こうしたことも考えていく必要もあるのかなと私は思っております。
以上のような点があるものの、20代から30代の若い女性の人口減少に着目したこの推計は、極めて重要な問題提起だというふうに思います。
次に、本県で進む人口減少と異次元の高齢化についてどう対応していくのかについてでございます。
私は人口減少・超高齢化を考えるに当たって、2025年という年が重要な年になるのではないかと思います。
御指摘もありましたように、2025年は高度成長期に大量に流入し埼玉県を支えていただいた団塊の世代が75歳を迎える、まさに異次元の高齢化を迎える年でもあるからであります。
これまでも人口減少・少子高齢社会への対応は講じてまいりましたが、これからの10年間は更に強い危機感をもって臨む必要があると思います。
第一に対応しなければならないのは、子育てのための環境整備です。
保育サービスの受入枠をこの5年間で2万694人拡大し、平成26年3月末現在11万274人まで拡大してまいりました。
平成26年4月1日現在の待機児童数は905人で昨年とほぼ横ばいですが、保育所への入所申込者が増え続ける中でも、待機児童の増加を抑制しています。
待機児童の更なる解消を図るため、一層の保育所整備や企業・幼稚園と連携した取組による受入枠の拡大など子育て支援策を更に充実してまいります。
第二に、生産年齢人口の減少に適切に対応することでございます。それには女性の就労、そしてまだ働きたい元気な高齢者の方々の力の活用が重要な鍵ではないかと思います。
この問題を先取りして特に力を入れてきたのが埼玉版ウーマノミクスプロジェクトと健康長寿埼玉プロジェクトでございます。
ウーマノミクスプロジェクトでは、女性がその意欲と能力を発揮できる企業文化の醸成や女性の就業・起業支援に取り組み、活躍の場を拡大し、経済の活性化を図っていくことであります。
健康長寿については、食や運動といった毎日の生活習慣の改善に着目し、事業の実施と普及を通じて元気な高齢者を増やし、健康な限り働きたいと望む方の就業につなげることでございます。
第三に、増大する医療・介護需要に適切に対応することでございます。
地域の実情を的確に反映した病床数が確保できるよう関係機関に働き掛けてまいります。
また、昨年12月に設置した埼玉県総合医局機構などを通じて医師を確保しながら、診療科や地域の偏在を解消していかなければなりません。
介護人材についても、就労支援や介護現場で働く職員のキャリアアップを支援し人材の確保、定着を図ってまいります。
第四に、地域コミュニティの弱体化への対応でございます。
子供や高齢者を見守る「地域支え合いの仕組み」や「自主防犯ボランティア」など「共助」のムーブメントを一層広げていかなければなりません。
今後、2025年の本県の姿を見据えた問題を改めて整理し、全庁を挙げて人口急減・超高齢社会への一層の対応を検討していかなければならないという問題意識を持っております。
本県は都市と地方の両方の要素を抱えております。日本全体が抱える困難なこの課題を解決するモデルを埼玉県が示せるように取り組んでまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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