埼玉県議会

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掲載日:2019年5月30日

平成26年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (山下勝矢議員)

近現代史をめぐる論争について

Q 山下勝矢議員(自民

初めに、日本の近現代史の教育についてのうち、近現代史をめぐる論争についてお伺いします。
つい2週間前ですが、私はある記事を目にしました。それは、中国で日本によって強制連行されたという中国人の慰安婦を扱った映画が製作されたというものです。映画監督によると「日本人慰安婦は金もうけのために自発的に行き、一方、中国と韓国の女性は強制的に連行された」とのコメントをしております。
中国のある教授によると、「第二次世界大戦当時の中国人慰安婦は何と30万人に達するという研究結果もある。これは20万人と推定される韓国人慰安婦より多い」というコメントをしています。とんでもない数字でございます。「中国と韓国が協力にして、日本による慰安婦をユネスコ世界記憶遺産登録に向けて努力する」、このような記事でありました。韓国に続いて、中国まで加わろうとしているわけでございます。私は、予想されたこととはいえ、ついにここまで来たかという悔しい気持ちでいっぱいでした。
日本民族が第二次世界大戦中に、人類の歴史史上、最大の拉致をしてレイプ事件を起こしたというひどい民族だという全く事実に反することが定着したら、我々日本人は末代まで国際的に白い目で見られる。日本は民族の誇りを失い、ひいては日本国家の存続まで危うくなります。
世界中の国々において、軍隊の指揮官を養成する士官学校では、戦争の基礎・基本として、敵の国を滅ぼすには武器は要らない。軍事力も要らない。その国の歴史・文化、それに対する誇りを消してしまうだけでその国を滅ぼすことができると必ず教えています。
また以前、中国の国家指導者は、「日本が靖国神社に行こうが行くまいが、永久に日本を歴史でたたく」とはっきり言っています。だからこそ、中国と韓国から仕掛けられている歴史論争に冷静に、しかも断固反論しなくてはならないのです。
私は、ここ数年、集中的に歴史論争について勉強しました。また、韓国人や中国人とも話をする機会がありました。そこで、自分なりの結論ですが、まず、日本人一人一人が自分の国の歴史や文化を誇りに思いながらも学ぶこと、そして中国や韓国の日本への歴史問題に対する攻撃に対して日本側が客観的に弁明するだけでなく、日本側も短く適切に反撃に出ることでした。
私が、日本の大学で教鞭をとっている韓国人教授と慰安婦問題で討論となったときに、韓国人教授が全く反論できなかったことがあります。それはベトナム、ホーチミン市にある戦争博物館にありました。そのベトナムの博物館の展示の中に、ベトナム戦争当時の韓国軍によるベトナム人女性への暴行の展示がありました。説明文によると「残虐な韓国軍によってベトナム人女性が多数の被害を受け、韓国人とベトナム人被害女性の間に産まれたライタイハンと言われる子供が一万人もいる」、このように書かれておりました。これらを含める大規模な韓国軍による残虐な行為は韓国では全く教えておらず、私と討論した韓国人教諭ですら全く知っていませんでした。これが反論として一番有効でした。
また、中国、韓国が、先の日本をナチスドイツと同じように扱って非難する言動に対しては、これまた自分の見解ですが、一番有効だなと思ったことは、次のように言うことです。
確かに、日本は先の大戦で戦争に負けた。そして古今東西、敗戦国のならいで国の指導者を処罰された。極東軍事裁判、東京裁判で日本の指導者は処罰された。しかし、ナチスドイツの指導者は人道の罪、人の道に対する罪、つまりユダヤ人虐殺の罪で処罰された。しかし、日本の指導者は平和に対する罪というあいまいな罪で処罰をされております。人道に対する罪で処刑されたのではない。ナチスドイツと同じように扱うのはやめてもらいたい。これが一番有効でした。
上田知事は、歴史に対して高い見識を持っていると敬意を表しております。昨今、日本の近代史をめぐる論争について、知事はどのような御見解で、どのように対処したらよいのかという御所見をお伺いしたいと思います。

A 上田清司 知事

先の大戦で日本が敗戦して連合国が勝利したことにより、「民主主義」対「ファシズム」の対立が民主主義の勝利という形で終結したと連合国側は言っています。
歴史は常に勝者の歴史になりがちです。
そして、東京裁判が開かれました。この東京裁判については連合国、特にアメリカの戦争を正当化するための裁判で、しかも、事後法による裁判であることから国際法違反だという説もあります。
当のマッカーサー元帥は昭和26年5月3日のアメリカの上院・外交・軍事合同委員会において次のように証言されております。
日本の擁する労働力は量的にも質的にも、私がこれまでに接したいずれにも劣らぬ優秀なものです。
歴史上のどの時点でも日本の労働者は、人間は怠けている時よりも働き、生産している時の方がより幸福だということ、つまり労働の尊厳とも呼んでもよいものを発見したのです。
戦国時代のフランシスコザビエルや、あるいは明治維新直前に来たシュリーマンなども同じようなことを言っております。
続いてマッカーサーの証言ですが、日本は絹産業以外には固有の産物がほとんど何もない。綿、羊毛、石油、スズ、ゴムなど実に多くの原料が欠如している。そして、それら一切のものがアジアの海域に存在していた。
もし、これらの原材料の供給を断ち切られたら1,000万から1,200万の失業者が発生してしまう。日本はそれを恐れていたという内容であります。
そして、結論として「Their purpose,therefore,in going to war was largely dictated by security.」とマッカーサーは申し上げておられるわけであります。
つまり、日本の戦争の動機の大部分が安全保障の必要に迫られたものであったというように言っておられます。
しかし、日本は東京裁判を受け入れております。
連合国による日本の占領政策の中で日本はウォー・ギルト・インフォメーション作戦という形で占領国の検閲を受けておりました。当時、占領国に都合のいい情報が流されていたことも事実だと思います。
また一方で、日本の極端な飢餓状況の中でアメリカを中心とする占領国は日本に食料を支援し、また奨学制度などで日本の優秀な若者たちをアメリカに留学させるような仕組みも導入していました。
戦後民主主義を評価する人たちもいます。
また、国際連合も現在は変質していますが、スタートは第二次世界大戦の戦勝国連合によってつくられ、現在でも敵国条項の中に日本やドイツがあるということも事実であります。
いずれにしても、日本は事実としてこうした国際秩序を受け入れたのでございます。そして、その枠組みは現在も続いております。
こうしたことから、今日の日米関係や極東情勢の中で、この国際秩序の枠組みについて深く静かに変えていく必要はありますが、政府与党幹部は冷静に対応していくべきではないかと愚考いたします。
しかし、歴史家やジャーナリスト、地方議員は堂々と声を上げていく必要があります。
そして教育においては、日本の歴史や文化が極めて優れていること、日本が欧米諸国に植民地化されたアジアやアフリカの人々の希望の星であったこと、世界で初めて人種差別の禁止を訴えた国であったこと、今日でも世界で最も評価されている国であることなど、きちんと事実関係を粛々(しゅくしゅく)と教えていくことが重要ではないかと思います。
こういう態度が正しい近現代史を学ぶことにつながると思います。
以上が私なりの所見でございます。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。 

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