埼玉県議会

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ページ番号:27559

掲載日:2019年5月30日

平成26年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (萩原一寿議員)

労働寿命について

Q 萩原一寿議員(公明

我が国において、平均寿命を延ばすことが医療の役割とされていますが、その医療や医療費がどのように役立っているかを見ることが必要であります。それは、医療費が多かったり、医師数が多い県が平均寿命の長い県とは限らないからです。
こちらのほうが(パネルを掲示)、いわゆる医療費が多い順番と、これが医師数が多い順番、これが平均寿命の男女別のランキングになります。いわゆる医療費や医師数が多いところが必ずしも平均寿命が高いとは言えないという、こういうものです。ちなみに、埼玉県はどこにも入っておりません。
そこで、健康寿命という言葉があります。健康寿命とは、日常的に介護を必要としないで自立した生活ができる生存期間のことです。2000年にWHOがこの言葉を公表しましたが、厚労省の2010年の統計では日本人の健康寿命は男性で70歳、女性で73歳であるとしています。健康寿命が長い人とは、自分で排せつ、食事が可能な人でありますが、そのような方も疾病と共存し、薬漬けの毎日を送っている可能性があります。それでは、寿命が延びても医療費の削減に結び付きません。この健康寿命からもう一歩進めて、労働寿命を延長させることが我が国の超高齢社会を乗り切る道であると考えます。
例えば、男女ともに平均寿命、健康寿命の日本一は長野県です。県民は病院嫌いな人が多いと言われています。人口10万人当たりの医師数は全国33位ですが、高齢者の労働率が全国1位です。野菜の摂取量全国1位などの特色もありますが、労働寿命の延長が健康寿命を支えていると言えます。私の父も今年で80歳になります。月の半分から3分の1は仕事をしています。薬に全く頼っていないわけではありませんが、車を運転し、近県であればどこへでも行き来できる健康状態です。労働寿命という概念はまだ確立しておりませんが、働く年齢を延ばすことが健康維持に結び付き、保険料や税を支払う側に回ることで財政の健全化にも役立つと考えます。
それでは、現在の景気状況で働く場所や働き方をどうすべきか、私はそれを新たにつくり出す必要があると考えます。例えば、人から雇われるだけでなく、自らを雇う自営業や共同出資、共同経営、共同労働などの支え合う働き方をつくり出すことです。本県が全国に先駆け労働寿命を延ばし、働きたい人は長く働ける社会を築くべきと考えます。
そこで、知事にお伺いいたします。本県において長く働ける社会について、どのようにお考えか伺います。また、今後の高齢者の就業施策について、どのように進めていくおつもりかお答えください。そして、現在進行している健康長寿埼玉プロジェクトに、長く働き続けるという観点を加えるべきと考えますが、見解をお答えください。

A 上田清司 知事

まず、長く働ける社会についてどう考えるかでございます。
私は長く働く方法については、大きく分けて三つの種類があるのではないかと思います。
まず、定年のない自営業や農業などで生涯現役で働き続ける人がいます。また、定年後は別の仕事を見つけて第二の人生を歩む人もいます。
こうして仕事を続ける人たちにはその能力と経験を存分に生かして税や保険もしっかり払い、仕事の鉄人を目指していただきたいと思います。
さらに定年を区切りに仕事をやめて自分の夢を追い掛ける人もいます。趣味や芸事、ボランティアに生きる人たちであります。
趣味やボランティアを楽しむ生活は一見労働と無関係に見えますが、価値を創造し、消費につながる活動をしていると見れば、これもまた広い意味で労働であるのではないかと思います。
どの生き方をしても、大切なのは生きがいではないかと思います。
人はただ生きていればよいということではありません。生きがいがあって初めて生きる意味が生まれる、すなわちこれが労働寿命ではないかと私は考えました。
また、この生きがいを一つの価値観に押し込めることは息苦しくなるのではないかと思います。
多様な生きがいのあることが社会の豊かさであり、こうした多様な選択肢を提供する行政というものを私は目指したいと思います。
これが本県における長く働ける社会でございます。
次に、今後の高齢者の就業施策についてどのように進めていくかでございます。
まず再就職を希望する人には、ハローワーク浦和・就業支援サテライトを中心に一人一人の経験や適性を踏まえて丁寧なマッチングを行っていきます。
来年度からは県も求人開拓を行い、高齢でも働きやすい求人を増やしていきます。
さらにシニア起業を目指す人には、創業・ベンチャー支援センター埼玉が実践的なアドバイスをサポートしていきます。
高齢者の中にはより自由度の高い働き方を希望する人もいます。また、高齢者の活躍の場はビジネスに限らず地域社会の中にもたくさんあります。
このため、シルバー人材センターや共助の取組など多様な選択肢を広げておく必要があるかと思います。
人材の宝庫であります埼玉の強みを生かして、今後も高齢者が活躍する場をしっかりと広げていくことが重要だと思っております。
次に、健康長寿埼玉プロジェクトに長く働き続ける観点を加えることについてでございます。
高齢者が「働く」ことを含め、生きがいを持つことは、毎日を健康で医療費が少なく生き生きと暮らすために大いにプラスになるのではないかと思います。
諏訪中央病院の名誉院長であります鎌田實(かまたみのる)先生は、その著書「〇(まる)に近い△(さんかく)を生きる」の中で次のように語っておられます。
「長野県では高齢になっても農業を続け、体を動かしている人が多い。それが、長野県の健康長寿を支える要因の一つになっている。」このように言っておられます。
このことからも、議員お話の「長く働き続ける」ことと健康長寿が関連しているのではないかとうかがうことができます。
健康長寿埼玉プロジェクトは、26年度で3年目に入ります。
新たに「長く働き続ける」という観点からモデル事業に取り組むことはやや時間的に制約があるような気がいたします。
冒頭申し上げました長く働く三つの方法、生涯現役を貫く人、第二の人生の仕事をする人、趣味や芸事、ボランティアに生きる人はいずれも生きがいを実現する点で広い意味での健康長寿埼玉プロジェクトではないかと思います。
議員の問題意識については、こうした意味から健康長寿埼玉プロジェクトの中に生かされるのではないかというふうに考えるところでございます。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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