埼玉県議会

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ページ番号:27580

掲載日:2019年5月30日

平成26年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文 (西山淳次議員)

No charity, but a chance! ―障害者の職業訓練の充実について―

Q 西山淳次議員(公明

No charity, but a chance!─保護より機会を。これは、障害者雇用で日本の草分けと言われる大分県の社会福祉法人太陽の家が掲げる理念であります。私は一昨年、会派の同僚議員と太陽の家を視察し、この言葉を知りました。No charity, but a chance、支援としてまず行うべきことは、十分なチャンスの提供であり、保護はその後に来るべきとの意味です。このことは、障害者のみならず、福祉全般にも通ずる理念ではないでしょうか。

そして、チャンスとして何よりも重要なのが働くことであります。障害者の法定雇用率2パーセントに対して、平成25年度の本県の実績は1.71パーセント、全国順位は35位。上田知事が障害者雇用の推進に特に力を入れておられることをよく存じており、私自身も議員の立場から一所懸命障害者雇用に取り組んできたつもりでおります。しかし、現実は現実として謙虚に受け止め、本県は更に前進しなければなりません。そこで、今回は障害者の職業訓練をどう進めていくかについて伺います。

現在、特別支援学校高等部を卒業する生徒は毎年約870人で、そのうち一般就労を希望する者は約4割だそうです。そして、実際に一般就労する生徒は約3割程度。しかし、残り1割程度の生徒が一般就労を希望しながらもかなわないということも現実です。平成24年度では、人数にして約80人でした。まずは特別支援学校において更に実践的な職業訓練が行われ、希望者の就職率を高めていくことが何といっても重要です。

もう5年も前になりますが、県議会福祉保健医療委員会の視察で訪れた広島県の特例子会社の社長さんが、「自力通勤と一人でトイレ、着替え、食事ができれば、より重度の方を雇うようにしている。学校教育では、1日8時間の労働に耐えられる体力、意識を培ってほしい」と語っておられたことが私は忘れられません。障害を持つ生徒も、特別支援学校を卒業すれば厳しい社会に立ち向かわなければなりません。本県の特別支援教育は、就職率をこの10年間で1割近く向上させる成果を上げ、私も高く評価するものですが、更なる努力をお願いしたい。

新年度予算には県西南部地域特別支援学校(仮称)の新設計画が盛り込まれ、この学校には職業学科が設置されるとのことです。また、本県教育委員会自身が特別支援学校高等部卒業生を雇用する仕組みや、企業ニーズに合わせた職業教育の推進という新規事業も盛り込まれました。この二つは、極めて注目に値する事業であり、期待するところ大であります。今後の特別支援教育において就職率の目標をどのように定め、具体的に職業教育、職業訓練をどう行っていくのか、意気込みを含めて教育長にお伺いをいたします。

まずは教育に頑張っていただいて、卒業時の就職率を高めていくことが第一ですが、就職が決まらない生徒が出ることも当然ながらあることでしょう。希望者が増加するほど、その数は増えるかもしれません。その中には、更なる訓練によって就職可能となるような人材もいることでしょう。また、福祉作業所から一般就労を目指す人もいるでしょう。あるいは、一旦は就職したものの、うまくいかず辞めてしまった人、こうした障害者の職業訓練の受皿をどう用意していくのか、これが次なる課題となります。上田知事には、こうした考えをよく理解をしていただき、平成24年から県立職業能力開発センターで知的障害者の職業訓練が始まっております。先日、私も拝見させていただきましたが、担当の皆さんの真摯な取組に心からの感謝と敬意を表するものです。しかしながら、同センターはさいたま市北区に位置しており、定員はわずか10名です。広い埼玉県の中で、ごく一部の方しか訓練のチャンスを得ることができません。

私は、京都府の知的障害者の職業訓練も視察してまいりました。京都府は、障害者専門の高等技術専門校を平成22年度から設置するとともに、京都府内の高等技術専門校3校で合計45名定員の体制で知的障害者に職業訓練の場を提供しております。訓練内容も、とてもレベルの高いものと感じてまいりました。本県においても、更に職業訓練の場を幅広く提供していくことは大切な課題と思います。そこで、国庫を活用した民間への訓練委託も含めて、今後本県の障害者の職業訓練をどのように展開していくのか、知事の見解を伺います。

また、今回の質問を準備する中で、障害者の職業訓練、雇用を推進していくには、産業労働部だけでなく福祉部、教育局との連携が非常に重要であることを再認識いたしました。この三者の連携を強化していくべきと思いますが、併せて御答弁をお願いいたします。

A 上田清司 知事

私は、障害のある人もない人も、ともに支え合う社会を築くために、行政だけではなく民間も巻き込んで障害者雇用の拡大に取り組んで来たところです。
障害者を雇用に結び付ける職業訓練は、県の職業能力開発センターでの訓練だけではなく、民間での委託訓練も実施しております。

委託訓練を開始した平成16年度は31人だった受講者が平成24年度には355人と10倍以上伸びてきております。

就職者も24年には110人となり、これまでに合計677人が就職いたしました。

民間に委託することで、訓練規模の拡大とメニューの多様化が可能になりました。

本県の障害者職業訓練では、企業実習を多く取り入れています。

企業実習は、障害者が実践的な技能を習得する場になると同時に、企業に障害者雇用への理解を深めていただく絶好の機会にもなっております。

最初は雇用をためらう企業も、障害者に合った仕事が自社にあることに気づき、そのまま採用するケースもございます。

今後も民間企業の協力を得て企業実習を充実し、障害者の働く機会を拡大してまいります。

また、昨年度の訓練受講者の約4割を占めている精神障害者の支援も強化いたします。

新たに平成26年度は、精神障害者を企業が受け入れやすいよう効果的な訓練カリキュラムを、国と連携して開発し就職に結び付けてまいります。

次に、産業労働部、福祉部、教育局との連携強化についてでございます。

今後障害者雇用を拡大するには、教育・福祉・就労の各支援を切れ目なく展開していくことが必要でございます。御指摘のとおりでございます。

3部局と埼玉労働局や特別支援学校、県内41か所の障害者就労支援センターなどで構成した連絡会議を開催するなど、連携して障害者の就労機会の拡大に取り組んでいます。

平成21年度からは教育・福祉・就労の関係部局が一体となって「障害者ワークフェア」を毎年開催し、優良事業所の表彰や各支援機関の取組を紹介しています。

今年度は3,787人の方に御来場いただいております。

会場で手際よく床クリーニングの実演をしている特別支援学校の生徒の姿を見て、障害者に対する印象が変わり雇用に前向きになった企業などの実例がありました。

今後とも関係部局、関係機関の連携を強化し、御指摘のような障害者の雇用拡大につなげてまいります。

A 関根郁夫 教育長

これまで、特別支援学校では卒業後の就労に向け、木工や陶芸、農業などの作業学習、企業や作業所での実習を中心とした職業教育に、それぞれ取り組んでまいりました。

平成20年度からはこうした取組に加え、教員による民間企業実習、特例子会社の障害者雇用担当者による各学校への巡回指導、ハローワークなどの関係機関との連携に共通して取り組んでおります。

その結果、平成25年3月には、希望する高等部の生徒の76.2パーセントが一般就労を実現することができました。

今後、平成28年度までには、希望する高等部卒業生の90パーセントが、一般就労を実現することを目指してまいります。

次に、具体的に職業教育・職業訓練を、どのように行っていくのかでございます。

平成26年度からは、今までの特別支援学校での取組に加えて、県教育委員会が直接卒業生を雇用し、県の業務に従事させながら、一般就労に結び付けるモデル事業に取り組んでいく予定です。

具体的には、特別支援学校卒業生12名を雇用し、教育局内では書類の整理やデータの打ち込み、県立学校では草木の剪定や清掃などの業務を行ってまいります。

また、民間企業の特例子会社で、企業のニーズを踏まえた実践的な職業訓練も実施し、1年後の民間企業への就労を目指します。

このモデル事業を通して、特別支援学校卒業生を一般就労に導くための就労支援のノウハウを蓄積しながら、平成27年度からの本格的な実施を検討してまいります。

今後とも、学校、県、関係機関がしっかりと連携し、一般就労を望む生徒の希望を実現すべく、全力で取り組んでまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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