埼玉県議会

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ページ番号:27405

掲載日:2019年5月30日

平成26年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文 (西山淳次議員)

入札の不調・不落と着実な公共事業の実施について

Q 西山順次議員(公明

県立小児医療センター新病院建設工事の業者決定は大変難航しました。初回の入札が昨年9月に行われたものの不落に終わり、発注形態を分離発注から一括発注に変えて再度の入札を昨年12月に実施し、2社が応札したものの予定価格を上回り、再び不落。その結果、1社に限ってのいわゆる不落随契によって、何とか建設業者が決定しました。

この小児医療センター新病院建設工事に代表されるように、公共事業の入札不調が本県においても次第に顕在化してきています。その背景には、この20年間でピーク時に比べると半減した公共投資が、ここのところ震災復興に始まって防災・減災工事、東京オリンピック誘致、さらにはリニア新幹線計画と、公共と民間の両面から建設需要が急速に拡大している実情があります。長年苦しんできた建設業界にとっては朗報ではありますが、喜んでばかりもいられません。

まず、発注者側にとっては、入札の不調・不落という形でひずみが現れ始めています。不調とは、初度の入札において入札参加者がなく、入札が成立しなかったもので、手を挙げる業者がないということであります。不落は、初度の入札に参加した全ての者が予定価格を上回ったり、又は最低制限価格を下回り、落札に至らなかったものであります。現在問題になっているのは、前者の予定価格を上回ったため落札者がないもののほうであります。いずれにせよ意味するところは、あるスーパーゼネコン幹部が言うように、その予算ではできないということであります。労務単価については、国土交通省が昨年4月に平均15.1パーセント引き上げ、更にこの2月にも平均7.1パーセント引き上げ、年度内に2度引き上げるという異例の対応をしていますが、それでも追いついていかない状況です。

本県の新年度予算における公共事業費は約882億円で、対前年度比5.1パーセント増、防災・減災対策の推進や景気効果という観点から、公共事業量の確保を主張してきた我が党は率直に評価するものですが、今後、着実な執行ができるかどうか懸念されるところです。

そこでまず、本県の入札不調・不落の現状についてお聞きします。直近までの不調・不落の入札件数の現状とともに、その傾向や理由についてどのように分析されていますでしょうか。

次に、この20年間公共投資が減少する中、建設業界で働く人はピーク時から約4分の3に減ってしまいました。仕事のきつさに賃金が見合わないというイメージが強く、若年労働者不足は深刻です。建設業界の人手不足は、一義的には業界が責任を持つべきですが、着実な公共事業の推進と適切な雇用環境の整備という観点から見れば、行政としても何らかの対応が必要ではないでしょうか。若い人たちが希望を持って建設業界で働ける環境をつくるために県としてどのように取り組むのか、見解を伺います。

三点目、今後も増え続ける工事と人手不足という構造はしばらく続くと思われますが、こうした状況下で、いかに着実に公共事業を進め、着実なインフラ整備を図っていくのか。業界からは、中長期のビジョンがないと怖くて投資ができない、あるいは契約後の人件費や資材費の高騰を考えるとリスクが大きい、その場合の採算悪化防止策など、入札・契約制度の更なる改善を望む声も上がっています。県としての対策と今後の展望について伺います。

A 上田清司 知事

まず、本県の今年度の状況ですが、平成26年1月現在の工事発注件数、2,619件に対し、不調となった件数が273件、不落は128件でございました。

不調と不落を合計すると401件、発生率は15.3パーセントで、平成24年度の同時期における発生率6.9パーセントの2倍を超える状況でもございます。

業種別の傾向では、鉄筋工、型枠工などの人手不足や資機材の高騰などの影響を大きく受けた建築工事や土木工事で、不調・不落の割合がそれぞれ30.9パーセント、20.6パーセントと高くなっています。

一方、機械で施工する部分が多く、人手不足などの影響が建築工事や土木工事より少ない舗装工事では、その割合が5.1パーセントと低くなっている傾向がございます。

このような状況になった理由ですが、議員御指摘のように、バブル経済の崩壊以降建設投資が大幅に減少し、建設就業者の賃金が低下するなど建設業の魅力が低下し建設就業者が減少しました。

そこに東日本大震災が起こり、その復興需要などで人や資機材などの不足が生じ、また、平成25年度から国土強靭化を目指した防災対策などの事業が被災地に限らず増加しております。

こうしたことから、ただでさえ需要に対して少なくなっていた人や物が、ここ埼玉をはじめとする首都圏も含め全国的に不足する状況になった模様でございます。

こうした結果、人や物が手配できない工事や、手配できたとしても受注した金額では採算がとれない工事など、受注したくても避けざるを得ないという事態が生じている訳でございます。

次に、若者が希望を持って建設業界で働ける環境づくりについてでございます。

国勢調査によりますと、埼玉県の建設業就業者のうち30歳未満は平成17年に4万2千人あったものが、平成22年には2万9千人と大きく減少しております。

若者が希望を持てる雇用環境をつくるためには、何よりも適正な水準の賃金が確保されることが重要でございます。

このため県では昨年4月に引き続き、本年2月に設計労務単価を引き上げました。

他業種に比べ加入率の低い社会保険についても、建設業の許可申請時などに繰り返し加入を指導しているところでございます。

また、工学系の学生を対象にした現場研修会などを行い、建設業の魅力や役割を伝え若者の入職を促しておるところです。

さらに、来年度は30人の若者を対象に、企業で2か月程度の職場体験をさせてもらう取組も新たに行います。

今後とも、建設業を支える若手労働者を確保していけるよう関係団体とも協力しながら、若者が希望を持って働ける環境というものを作っていきたいと思います。

次に、公共事業の着実な実施に向けての取組でございます。

公共事業を着実に実施していくには、その担い手である建設企業の経営が安定するよう、受注した工事で採算がとれることが重要であります。

このため、予定価格の設定に当たっては、最新の労務単価及び資材など実勢価格を適切に反映させているところです。

あわせて、契約後でも労務費などが急激に上昇した場合には、請負代金を変更できるいわゆるスライド制度の運用を開始いたしました。

また、現場作業員や資機材の手配が厳しい状況にあることを考慮し、受注者がこれらを確保するまで工事の開始時期を調整できることにいたしました。

さらに、現場に配置する技術者が兼務できる工事現場の間隔を従来の5キロメートルから10キロメートルに拡大し、限られた人材を有効に活用できるようにいたしました。

私も御承知のとおり就任当時から、道路などの基本的なインフラは、公共がきちんと整備をしていくことが重要だと申し上げてまいりました。

今後も、建設業界の方々と意見交換をしながら、公共事業を着実に実施していけるように取り組んでまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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