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掲載日:2019年5月31日

平成25年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (神谷裕之議員)

国債と地方債の残高縮減について

Q 神谷裕之議員(自民)

先日、財務省は、国の借金が1,011兆円となり、過去最大を更新したと発表されました。単純計算すると国民一人当たり約794万円の負担となります。このままでは次世代を担う将来世代に過大な負担と、日本の未来の繁栄に大きな問題を残すことになってしまいます。
国では、少子高齢化に伴う今後の社会保障関連経費の増大に対応するため、消費税の増税が決定されました。また、今年6月には経済財政運営と改革の基本方針いわゆる骨太の方針を閣議決定し、中長期の財政健全化を目標に挙げました。併せてデフレ脱却と日本経済の再生に向けた成長戦略「日本再興戦略」が閣議決定され、今後10年間の平均で名目GDP成長率3パーセント程度、実質GDP成長率2パーセント程度の実現を目指すことになっています。
一方、地方においては、地方財政の財源不足が毎年生じている状況は皆様御承知のとおりであります。2000年度までは地方財政の財源不足は国の交付税特別会計借入金により措置され、その償還は国と地方が折半して負担していたところであります。それが2001年度から国と地方の責任分担の明確化、国と地方を通ずる財政の一層の透明化を図るため、地方負担分については臨時財政対策債を発行することとなりました。
2003年に上田知事が就任以来、埼玉県では臨時財政対策債等を除いた県でコントロールできる県債については、2003年比12.3パーセント減少させています。しかし、臨時財政対策債等を含む県債残高全体では、32パーセント増加となっています。臨時財政対策債には交付税措置があるとはいえ、国全体で見れば借金が増加していることに全く変わりはありません。
古い話で恐縮ですが、今から49年前、1964年に東京でオリンピックが開催されました。1960年代は、わが国は正に高度経済成長期の時代であり、この時期の実質国民総生産の伸びでは年平均10パーセントを超えるという、これは日本のどの年代と比べてみましても、また世界のどの国と比べてみても、ほとんど例を見ない高い伸びでありました。また当時、国では借金に依存しない均衡財政が保たれていた時代でもあります。
さらに、日本は1964年に経済開発協力機構いわゆるOECDに加盟し、産業の技術革新が飛躍的に発展し、1968年には国民総生産(GNP)が当時の西ドイツを抜いて世界第二位に上がりました。こうした日本の高度成長は「東洋の奇跡」と呼ばれ、その契機となった前回の東京オリンピックは、正に戦後の復興と日本の発展を象徴する大会でありました。
先日、東京が2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催都市に決定をし、誠に喜ばしいことであります。オリンピックの開催により景気浮揚効果が大いに期待されます。しかし、いくら景気が回復したとしても、財政規律が緩んだままでは国と地方の借金を減らしていくことはできないでしょう。借金に依存する体質から何としても抜け出し、国と地方の借金を減らして将来世代に過大な負担を残さないために、そして未来の日本の繁栄のために何らかの突破口が必要と考えます。オリンピックが開催される2020年時には、国も地方も含め現在の借金を20パーセント以上縮減する意気込みで、その道筋と実績を示すべきだと考えます。
そこで、常に先進的な政策を発信し、全国の知事の中でももはやベテランの域に達している上田知事には、こうした状況の中でどのような姿勢で臨むのか、お伺いいたします。

A 上田清司 知事

まず、「国債と地方債の残高縮減について」のお尋ねでございます。
就任以来、県がコントロールできる県債残高は着実に減らしてきました。
平成15年度と25年度を比較しますと、3,000億円以上、約12%の縮減となり、水準としては11年度の県債残高を下回る見込みでございます。
しかし、国が税収不足がゆえに地方交付税を現金で渡すことができなくなり、とりあえず地方で借りといてくれという臨時財政対策債の仕組みができて以来、結果的に県債残高全体では増加するような形になってきました。
つまり、現在の我が国の社会制度では国も地方も借金しないとうまくいかないような仕組みになってきました。
ノーベル経済学賞を受賞しましたジェームズ・ブキャナンは、政府、政治家は有権者の支持を得るために、常にバラマキ的な政策をとりがちであるというようなことを指摘しております。
こうした「民主主義のワナ」が、結果として国債や借入金を合わせた国の借金が1,011兆円になってきた。このように思います。
そのために私は、とにかく負担と受益の関係というものを常に明らかにしていかなければならないと思っております。
例えば国税庁の資料によると、平成24年分の平均給与は408万円です。そのうち所得税や医療・年金などの各種保険料が合計で60万円ほどでございます。
一方、受益を県で計算してみましたら、保育サービスは1人約58万円、教育では、公立の小学校で約77万円、中学校では約91万円、高校では約96万円かかっています。
したがって、小学生1人と中学生1人のお子さんがいれば、教育費だけで約168万円の公費が投じられているという形になります。168万円の税金や保険料を納めている方々は極めて少ない。このように思います。
こうした受益と負担の関係を県民に知っていただく、こうしたことが、バランスのとれた財政を取り戻すことにつながるのではないかと思います。
第二には、経済を再生して、税収を上げることが重要だと思っております。
そこで積極的に、産業振興を埼玉県としては意識してまいりました。
また、生産年齢人口が減少する中で税収を上げていくということも困難でございますので、そこはやはり女性の力をうまく活用できるような、そういう制度を作っていかなくてはならないのではないか。このように思っております。
また、世界を見ても、女性の労働力率が低いギリシャやイタリアなどは国家債務が多い。逆に女性の労働力、参加率が高いところは国家債務が少ないという形になっております。
当たり前でありますが、より多くの方々が、社会参加、労働力に参加すれば当然そうした税金やあるいは、また社会保険料が国家に入るわけですから、その逆であればその逆が生まれていく。このように思っております。
第三に、人口動態の面で今後高齢者層がより厚くなる、ある意味では、これまで考えられなかったような異次元の社会変化を迎えるわけでありますから、そういう事態であっても持続可能な自立自尊の社会を構築することが必要だと思っております。
例えば、団塊の世代の高齢化が進むと、一般的に医療費は飛躍的に増えていくだろうということが予想されます。
そのために、今のうちから徹底した保健指導や食事・スポーツによる健康づくりを通じて高齢者が健康長寿という形で生きていくような仕組みを作っていかないといけないと思います。
いずれにしても、今、大変困難な時代であります。埼玉県であっても困難でありましたが、10年間で12.3%、年率1.2%程度の県債が削減できておりますので、国家においても国においてもせめて1.0%程度、毎年きちっと国債をあるいは、国の借金を減らしていく。こういうことを何らかの形で制度上作っていくべきだと私は思います。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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