埼玉県議会 トップ画像

本会議及び予算特別委員会の生中継・録画中継をご覧になれます。

会議録の内容を、検索したい言葉や発言者などで検索できます。

ここから本文です。

ページ番号:16327

掲載日:2019年5月31日

平成25年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (枝久保喜八郎議員)

減反政策と埼玉農業について

Q 枝久保喜八郎議員(自民)

今、TPP問題の交渉が難航している状況下にあって、政府は段階的な減反政策の廃止を表明しました。理由は、米作農家の活性化を図り国際競争力を高めるというものです。しかし、その後、減反政策で米作が活気づくことによる米の価格の低下を防ぐため、飼料用米の作付について、現行の補助金8万円を10万5千円を限度に引き上げると発表しました。減反政策を半世紀ぶりにやめる目的が浸透し過ぎることへの配慮から、その防止策に転作補助金を引き上げるというものであります。
ちなみに、埼玉県で減反政策を実行している農地面積は9,659ヘクタール。また、減反全面廃止後に新たに多面的な農業への補助システムにその形態を変える今の減反政策で埼玉県が受けている補助金総額は13億1千万円となっています。一方、飼料用米の平成24年の生産量は2,949トンとなっておりますが、今回の政府が示した方針では、この飼料用米への転作が増加することは十分考えられることであります。
平成23年の埼玉県の米産出額は422億円で全国15位、県の全農業産出額1,967億円に対して、構成比21.5パーセントです。埼玉県の全耕地面積は77,700ヘクタールで、県総面積に対して20.5パーセント、うち水田面積は42,900ヘクタールで全国23位です。
したがって、こうした数値から安止まりが続いているにもかかわらず、他県に比べて米づくりに頑張る埼玉農業の現状が見えるのであります。埼玉県には県北から東南部を中心に米作優良農地が広がっています。最近では年を追うごとにその味覚の良さが内外に広く伝わりつつあり、それは苦しい経営の中での農家の努力の結実でもあります。
一昨日、政府は今後10年間で農家の所得を倍増すると表明、農政大改革に向けた意欲を示しましたが、食生活や社会の変化とともに翻弄され続けてきた農業の未来に、国や県は本当に光を当てることができるのでしょうか。全国知事会では、減反成策を含む米政策について地方との協議を国に要請したということです。
そこで、今回の減反廃止等の政府発表を埼玉県農業との関わりにおいてどのように捉えておられるか、知事のご所見を伺います。
次に、飼料用米の現状の需給バランスは、今回の政府の対策に対応できるのかどうか。また、減反政策のメリット・デメリットを改めて考察し、それの廃止により埼玉農業が受ける影響と対応について、農林部長に伺います。

A 上田清司 知事

今般、政府がコメの生産調整いわゆる減反政策を見直すと発表しました。
これまで、行政が個々の生産者ごとにコメの生産数量目標を配分していましたが、これを5年を目途にやめるというのがポイントになっております。
また、その目標に従ってコメを生産した生産者に対する交付金も5年後までに段階的にゼロにしようというお話が出ております。
一方、主食以外のコメ、例えば飼料用のコメの生産に対する交付金についても見直しがされます。
これまでは面積に応じて定額払いでしたが、生産者の努力が反映できる収穫量に応じて支払いをするという、こういう仕組みでございます。
制度の詳細はまだ十分明らかになってはいませんが、生産者自らの経営判断や販売戦略に基づいて需要に応じた生産を行おう、こういう趣旨ではないかと思われます。
私は、方向については間違ってないと思っています。
しかし、急激な改革により一時的に需給バランスが崩れ、コメの価格が大幅に下がる恐れもございます。
その場合、影響を受けるのは所得の多くをコメの販売収入に依存している大規模専業農家であります。
米価が下がることも想定し、いろんな準備をしておくことも重要だと考えます。
低コストで効率的な生産が可能な大規模専業農家が、真っ先に倒れていくというようなことになってしまえば最悪の事態になってしまいますので、まさに、いい事をしようとして悪い結果になってしまうということになってはいけない、このように思います。
TPPのお話もありましたが、私は、グローバル化が進む中で埼玉農業の競争力強化をしっかり図っていくことが重要だといつも思っております。
引き続き、元気な埼玉農業をさらにバージョンアップするため、担い手の育成、生産の拡大、販売力の強化の三位一体の取り組みが必要だと考え、その取組を進めます。
政府に対しては、我が国の農業の競争力を強化する明確な目標を定めて、これを見据えて段階的な改革、このことを強く訴えたいと思います。

A 高山次郎 農林部長

まず、「飼料用米の現状の需給バランスは、今回の政府の施策に対応できるのか」についてです。
国は輸入トウモロコシに置き換わるものとして、飼料用米の国内需要量を将来450万トン程度と見込んでおります。
平成24年度の供給量は全国で56万トンでございますので、まだまだ余裕がございます。
飼料用米の生産は田植機などの機械をそのまま利用できますので、本県の生産者にとっても取り組み易いものと考えております。
また、養鶏農家を中心に飼料用米を利用したいという希望もございますので、年間を通じて定量・安定供給する仕組みができれば利用が進むものと考えております。
次に、「減反政策のメリット・デメリット」についてです。
メリットといたしましては、全国的にみますと、米価が維持され国内の水田農業が守られてきたものと考えております。
個々の農家でみますと、生産数量目標に基づいて生産した農家には交付金が支払われ、経営の下支えとなっております。
一方、デメリットとしては、新たな需要や販路の開拓を図ろうとする動きを抑制し、経営の自由度が損なわれてきたとの指摘がございます。
一例をあげます。
飲食店との契約栽培を行う県内生産者にとっては、毎年生産数量目標が変動、実際には減少しますことから、一定量を約束する複数年契約ができない、こういう課題がございました。
次に、「埼玉農業が受ける影響と対応について」です。
現在、生産調整に参加するかどうかは個々の農家の経営判断による選択制となっております。
本県の場合は3ヘクタール未満の農家の加入率が18パーセントであるのに対し、3ヘクタール以上の農家の加入率は62%でございます。
大規模農家ほど加入率が高くなっております。
今回の見直しでは、5年後の平成30年度には交付金が廃止され、国は生産数量目標を示さないこととされました。
交付金がなくなることによる直接的な影響に加えまして、一時的に米価が下がることになれば、コメの収入に多くを依存している大規模農家に、より大きな影響があると考えております。
主食用のコメをどの程度つくるか、飼料用米などへの転換をどう進めていくのか、これまで以上に生産者の経営判断が求められることになります。
一方、コメ生産の自由度が高まりますことにより、大消費地の中にあるという本県の強みを生かした新たな販路の拡大なども期待できます。
県では、生産者が適切な経営判断ができますよう正確な情報を丁寧に提供するとともに、飼料用米の導入にあたっても栽培技術や利用拡大などの支援に努めてまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?