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掲載日:2019年5月31日

平成25年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (日下部伸三議員)

国家とは何か?

Q 日下部伸三議員(無所属)

埼玉県の人口720万人未満の国はたくさんあります。国と地方自治体の違いはどこにあるのでしょう。自由と権利の裏には、義務と責任があります。憲法を守れという人たちに限って、憲法に明記されている勤労と納税の義務を守れと言わない傾向がありますが、義務と責任を伴わない自由と権利をわがままと言います。民主国家における自由と権利は、言論の自由と参政権であり、それに対する国民の義務と責任が、納税と防衛である原則は、ギリシャ、ローマの時代から現代の欧米先進国に至るまで普遍です。
地方自治体には納税の義務がありますが、防衛の義務はありません。そこで、地方自治体の長である知事に伺います。もし埼玉県が、今の日本政府は頼りないから、防衛を県民自らの手で行うならば、埼玉県は国家であると考えますが、いかがでしょうか。
強大だったローマ帝国が滅んだのは、国防を自らの手で行うことなく、傭兵に依存したからで、アメリカの共和党、民主党も、イギリスの保守党、労働党も、自分の国は自分で守るであり、独立国家では、他国の軍が未来永劫駐留するという発想はありません。第二次大戦後のアメリカの日本に対する占領政策は、完全自治を認めても防衛は認めず、宗主国が戦争をするときには、基地と戦費を提供させたローマ帝国の属州当時と全く同じであります。
これも知事の見解を伺いますが、国防という国家にとって最も基本的なことを他国に依存している我が国は、独立国家と言えないと思いますが、いかがでしょうか。
ここから誇りの話をいたします。
北朝鮮の拉致事件、これに対する日本の現状は、自分の娘が暴漢に襲われているときに、自らが闘うことなく、隣のおっさん、つまりアメリカですね、アメリカに助けを求めることしかできないおやじのようなものです。こんなおやじの姿を見て、息子と言える日本の若者たちが誇りを持てるんでしょうか。そして、隣のおっさんが暴漢から反撃を受けたときに助けに入る、これが集団的自衛権ですが、助けに来てくれた隣人を見殺しにする父親の姿を見て、息子が誇りを持てるんでしょうか。
私は、誇り、すなわちプライドの反対語は保身だと思っております。毛沢東は、「国を滅ぼすのに武器は要らない。ただ国民からプライドを奪えばいい」と言っています。イギリスの哲学者、ジョン・スチュアート・ミルは、これは私の座右の銘ですが、「何のためにも戦うことをしない人間、つまり自分自身の安全以上に大切なものはないと考える人間は惨めな生き物である」、もう一度申します。「何のためにも戦うことをしない人間、つまり自分自身の安全以上に大切なものはないと考える人間は惨めな生き物である」と言っています。
以上を踏まえて、教育長の歴史認識と日本人としての誇りに対する見解をお聞かせください。

A 上田清司 知事

まず、防衛を自らの手で行うならば埼玉県は国家となり得るかについてでございます。
国際社会ではいくら防衛力を持っていても、他国に付け入れられるような隙を与えてしまうと国家としての存続が危うくなります。
アメリカが世界中から一目置かれているのは、単に軍事力が強いだけではなく、いざという時には反撃をするという国家の意思を持っているからだと私は思っています。
こうしたことから、日本はどんな状況になっても絶対に国を守るんだという国家としての強い意思を持たなければならないと思います。
さらに、いざという時に行動を起こすために、国家としての強い意思を支持する国民の理解が必要であります。なぜ行動しなければいけないのか、そうしたことをきちんと教えていかなければなりません。
国家主権の最終担保が武力による防衛でありますから、地方自治体には国家主権はありません。
言い換えれば、仮に地方自治体が独自の防衛力を持ったとしても、国家の意思と住民の支持がない以上、国家たり得ない、私はそう思っております。
したがって、地方自治体は国家ではないと考えています。
次に、国防という国家にとって最も基本的なことを他国に依存している我が国は独立国家と言えるかについてです。
昭和20年の敗戦後、連合国により占領されました。いったん有史以来の独立を失いました。
日本は昭和27年に独立し、大多数の国家から承認を受け、その後着実に独立国家としての地位は上昇してきている、このように思っています。
ただ、残念なことにアメリカの有力なシンクタンクの識者の論文などでは、日本を明確にアメリカの属邦と位置付けている本音の部分もあります。
日本の防衛力は、事実上使えない核兵器を除くと、その能力は期間限定ではありますけれども世界で2番目とも3番目とも言われています。
ただし、日本に国民を守るための自然権であります武力行使を国家意思として決意する力がないとその能力は半減します。
先ほども申し上げましたように、アメリカの強さの源泉は国家意思としての戦いも辞さないというところにあると思っています。
しかし、アメリカはアメリカで戦うたびに敵が増え、しばしばテロの脅威に苦しまなくてはならないようなことに陥っています。
イスラエルも百戦して百勝ですが、戦って勝つたびに敵が増え、そして恐怖におののいていることも事実であります。
まさに、戦いというものは大変大きな意味を国家、国民にもたらします。
それ故、孫子の兵法では「兵は国の大事なり」と言っています。
私はその趣旨は、要は戦いに勝っても負けても負の遺産が残るということだと思っています。
日本は日露戦争でロシアを撃退しましたが、逆にそれが日ソ中立条約を破っての逆襲という形で反作用を起こしているような気がいたします。
あるいは日清戦争においても中国をやっつけることになりましたが、中国はそれを根に持っている、と思わざるを得ないような節がなきにしもあらずです。
したがって、まさに「兵は国の大事」、勝っても負けても大変大きなものを持っているので、いたずらに兵を動かさないということが大事だということになります。
同じく孫子の兵法に「上兵(じょうへい)は謀(はかりごと)を伐ち、其の次は交わりを伐ち、其の次は兵を伐ち、其の下(げ)は城を攻むるなり」というものがあります。
つまり、最上の戦い方とは敵の謀略を封じるための外交であり、その次は同盟を組んだり敵の同盟関係を絶つことであり、その次が会戦で実際に戦場で戦うことであります。
最も下の策が相手の城を落とすことで、これをやると兵隊だけではなく市民にも被害を及ぼしてしまい、国民全体を敵に回してしまうということになるわけであります。
そういう意味で、国を守るためにはまずは外交が重要であります。私たちは一番上策の外交で敵に侮られないようにするとともに、しっかりとした同盟関係を結ぶことにより強固な安全保障を築いていく必要があります。
日本が独立国家としての地位をより強固にするためには、しっかりとした外交政策と先ほど申し上げた国家としての強い意思、そういうものが重要だと私は愚考しております。

A 関根郁夫 教育長

日本人としての誇りにつきましては、我が国の伝統と文化を尊重し、それを育んできた我が国と郷土を愛する態度を養うことで持つことができるものであり、国際社会で主体的に生きるためには大変重要なものであると考えております。
また、議員お話の二人の言葉は、日本人として誇りを持つことの大切さや誇りを貫くことの大切さに通ずるものがあるのではないかと感じております。
今後とも、日本人としての誇りを持って、世界で活躍できる真のグローバル人材の育成に努めてまいります。

再Q 日下部伸三議員(無所属)

それからもう一つ、知事が、私の国家についてというところで答弁されたんですが、非常に演説がお上手なので聞きほれてしまうんですけれども、今の日本の現状は、国家にとって最も基本的なことをやっていないと、今の現状が独立国家と言えないのではないかというふうに聞いているんですが、今の日本の現状は独立国家とお考えでしょうか。

A 上田清司 知事

現在の日本が独立国家といえるかどうかということについて明確に答えろというご主旨だと思います。
まぎれもなく日本は独立国家だと思っております。
しかし、さまざまな課題があることは先ほど申し上げました。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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