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掲載日:2019年5月31日

平成25年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (新井一徳議員)

障害のある方々が生き甲斐を持って働くためには?

Q 新井一徳議員(自民)

私は、障害のあるなしにかかわらず、全ての県民が生きがいを持ち、明るく生き生きと共生できる社会、いわゆるノーマライゼーションの社会を目指すべきであると考えています。先頃、企業内で障害のある方が働く割合、いわゆる障害者の雇用率が厚生労働省から発表されましたが、今年6月時点で、埼玉県は1.71パーセントでありました。これは全国で35位、法律で企業に義務付けられた2パーセントを下回るどころか、全国平均の1.76パーセントにすら届いておらず、この2パーセントを達成できていない企業は、実に6割にも達する。これが現実であります。

私の知人に、知的障害のある男子中学生を持つ母親がいます。この女性は、しばしば私に苦悩や不安を口にします。「学校を卒業した後、息子が一人前に就労でき、息子の存在を認めてくれる社会であれば、この子の将来にも明るい展望が見えるのです。いずれ自分がこの世を去ったときに、子供はちゃんと生きていけるのだろうか」、障害のある子供を持つ保護者が共通に抱く感情のようであります。

私は先日、東京都多摩市にある第三セクターの東京グリーンシステムズを視察してまいりました。この企業は、障害者雇用に特別の配慮をしている特例子会社で、東京都や地元の多摩市が出資してできた企業であります。現在、120人の社員のうち、84人が障害を持つ方々であります。働く場は、清掃や庭園管理、農業、オフィス業務、レストランや売店の運営など多岐にわたります。この企業の理念は、「参加」「自立」「共生」であり、お会いした担当者は、「働く意欲のある障害者の方々に社会参加の場を提供し、自立への援助を行うのが我々の役目」と力説していました。今後も、障害があってもこなせる仕事の開拓に努めたいとのことであります。実際に、働く障害者の方々にもお会いしてまいりましたが、皆さん生き生きと仕事に取り組んでいらっしゃいました。その表情からは、働くことに生きがいや喜びを見出している、私はそんな印象を受けました。

ここで、一つ目の提案であります。県内にも、この特例子会社が21社ありますが、県や市町村が出資した第三セクターは一社もありません。各都県にはあるにもかかわらずです。行政は、弱者の叫びに積極的に手を差し伸べるのが責務であり、使命であるはずです。県としてこういった企業を設立し、障害者雇用に主体的に取り組む覚悟はおありでしょうか。

ただ、第三セクターを設立したからといって、全てが解決するわけではないのも自明の理であり、やはり民間企業への一層の働き掛けも不可欠であります。そこで、参考になるのが三重県の取り組みです。

三重県では、鈴木知事自らが企業を訪問して、雇用を要請するそうであります。加えて、障害者雇用が進まない最大の理由が、どういう仕事をやってもらったらよいか、それが分からない。そこにあることを踏まえ、来年度に開設予定の県のアンテナショップカフェで障害者の方々を雇用し、その働く姿を企業関係者に見てもらって雇用拡大を図るそうであります。知事は、障害者雇用に極めて熱心であると私は伺っております。二つ目の提案ですが、三重県の事例を参考に、新たな取り組みをされてはいかがでしょうか。以上、大きく2点を知事にお伺いいたします。

A 上田清司 知事

自分の責任でないところでハンディキャップを持った方々を、社会全体で救うというのは極めて政治の重要な仕事だと私は認識しております。

これが社会福祉の原点ではないかという風にも思っております。

特例子会社は重度の障害者も働きやすく定着率も高いことから、障害者雇用の場として早くから注目されています。

平成19年5月に立ち上げた障害者雇用サポートセンターでも特例子会社の設立支援に特に力を入れてまいりました。

障害者雇用サポートセンター開設後に県内で設置された特例子会社10社は全てセンターが支援しており、327人の新たな雇用を生んでおります。

企業に障害者雇用のノウハウがなかった時代には、行政が第3セクターの特例子会社をつくる意義があったと私は思っておりますが、最近では企業のノウハウも増え、現在全国にある378社の特例子会社の95%は企業そのものが設立をしております。

私は民間の力を引き出すことにより多くの特例子会社を県内各地につくり、障害者にとって選択肢を広げたいと考えております。

平成24年だけでも障害者雇用サポートセンターの支援で川口市、さいたま市、深谷市に3社の特例子会社を設立し、119人の雇用を生み出しています。

必ずしも第三セクターではありませんが、県がつくりました障害者雇用サポートセンターがある意味では民間企業の特例子会社をつくることをサポートしておりますので、実質的には、第三セクターではありませんが、県が極めて関わった特例子会社だという風に認識をしておりますのでご理解賜りたいと思います。

次に、三重県の事例を参考にした新たな取り組みについてでございます。

本県はこれまで障害者雇用の独自の取り組みを展開してまいりました。

今お話ししましたように、平成19年に障害者雇用サポートセンターをつくって、障害者雇用のノウハウの少ない企業への個別支援をずっと行っております。

平成23年には障害者雇用開拓員5名を配置して、障害者雇用率を達成していない企業を訪問し経営者に直接要請するような取り組みも進めております。

また、障害者が働く姿を見てもらうため、多くの障害者が働く職場の見学会を年間50回開催しております。

さらに本年4月には障害者職場定着支援センターを開設して、ジョブコーチを企業に派遣し障害者が安心して働ける職場づくりを支援しています。

こうした取り組みにより本県では昨年度2,671人の障害者が新たに就職をしております。

障害者雇用率は企業の本社のある都道府県で算定していますので、上場企業の本社が少ない本県は実態よりは低い数字になっていくきらいがある、このように思っております。

それでも障害者雇用を増やす取り組みを次々に展開した結果、平成23年度の全国の47位という数字がでたりしましたが、昨年は39位、今年は35位と確実に順位を上げてきております。

今後とも、三重県の事例もはじまったばかりだというので、データ的にはまだ蓄積がないというお話でもございますので、今後、三重県の事例などもしっかり研究して、より障害のある方も生きがいを持って参加できるような社会づくりに取り組んでまいります。

再Q 新井一徳議員(自民)

今現在の県の取り組み、知事のお話でよく分かりました。しかし、やはり現実の数字を見ますと、全国で雇用率は35位でありますし、雇用率1.71パーセントは全国平均の1.76パーセントより低いという状況。これもいろんな状況を先ほど知事からご説明いただきましたが、それも現実であるということを考えると、まだまだいろいろ取り組めることがあるのではないかと。そんなことから、私は再質問させていただくんですが、例えばその一つとして、知事が直接企業に出向いて、障害者の方を雇用してくださいと要請する。これは、私は今すぐにでも知事がやる気になっていただければ、すぐできるのではないかと思っております。
例えば三セクの設立もそうですし、先ほど申し上げましたアンテナショップの開設、これは予算の関係でありますとか、いろんな関係機関との調整もあるでしょうから、すぐにやりますと言えない事情も当然ながら分かります。しかしながら、予算もかけずに知事が直接企業に出向いてお願いする、これはできると思いますし、これはまさに知事のやる気次第ではないかと、私は正直、考えます。

知事は、もともと障害者雇用に関しては非常に関心をお持ちであるとお伺いしておりますし、もともと知事は、できない理由ではなくて、できる理由を考えよと、たしか職員の方におっしゃっていますよね。そういうことであるならば、そういったこともできる理由を考えて、ぜひやっていただきたいと思っています。知事、現実に働きたくても働けない障害者の方がたくさんいらっしゃいます。そして、そのことに心を痛めている親御さんもたくさんいらっしゃいます。だからこそ、県としては労を惜しまず、時間を惜しまず、ぜひ企業回りをしていただきたいと私は思います。知事が直接行けば、企業の方の印象も私は変わると思っておりますので、この点、知事の決意を示す上でも、改めてこの点に関する再質問をまず1点させていただきます。

A 上田清司 知事

今、申されたことについて、今後、いろんな形で企業訪問、とことん訪問などもございますので、そうしたものに合わせて、特に留意して頑張ります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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