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掲載日:2019年5月31日

平成25年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (井上将勝議員)

災害時の栄養管理ガイドラインの作成を

Q 井上将勝議員(民主・無所属)

2011年3月11日に発生した東日本大震災においては、死者1万5882人、行方不明者2668人の筆舌に尽くし難い甚大な被害が生じました。改めて、亡くなられた方々の魂が安らかならんことを願い、被害に遭われた方々へお見舞いを申し上げます。
東日本大震災では、先ほど申し上げた直接的な被害のほかに、震災関連死という名目で現在2688人もの死者が出ております。そのうち半数が避難生活における肉体的・精神的な疲れが原因のものとなっています。そのうち9割が70歳以上の高齢者で、災害弱者たる高齢者が生活環境の変化で体調を崩し、命を落とす結果となっている現状が浮き彫りとなっています。避難生活における肉体的・精神的な疲れの主な要因として、狭い避難所生活でのストレスや、一度避難所に避難した後に別の避難所に避難することによる疲れなどが挙がっておりますが、長引く避難生活における栄養摂取の不完全さが、その原因となる場合も少なくないようです。
東日本大震災では、広域的被災と交通事情により、多くの避難所において食料栄養不足、栄養バランスの不均衡が発生しました。日本栄養士会の調査によると、避難所によって差が大きく、3週間過ぎても1日1千キロカロリーのところもあり、食事内容も菓子パンとおむすび1個の食事で、さらに朝食抜き、昼夜2食の避難所がいくつもあったようで、生活不活発病や低栄養の人も現れたと聞きます。
災害時の初期は、まずエネルギー摂取が重要ですが、災害の規模が大きいほどパン、おにぎり、カップめんなど炭水化物中心の配食が長期化し、たんぱく質、ビタミン、ミネラル不足が深刻となります。たんぱく質不足では、エネルギー利用効率が低下し、体重減少、電解質異常、低血糖、低体温、無気力などの症状を引き起こします。また、加工品、食品添加物の多いインスタント食品を長期間取ることで、味覚障害、高血圧、骨塩量の低下などの障害も発生します。避難生活を送る中で、満足な物資がない期間であろうとも、バランスの取れた栄養がとれ、体調を崩すことがない食生活ができるよう体制を整備しなくてはならないと考えます。
熊本県や新潟県においては、度重なる水害や新潟中越沖地震を教訓に、県において、たとえ災害時であろうともバランスの取れた、そして十分な栄養が摂取できるよう、栄養管理のガイドラインを独自に作成するに至っております。せっかく未曽有の大災害を生き残ったにもかかわらず、その後の避難生活で栄養管理がうまくいかず体調を崩し、結果的にその命を落としてしまうというのは悔やんでも悔やみ切れません。埼玉県においても、そのような災害時の栄養管理ガイドラインの作成が必要だと考えますが、保健医療部長のご所見をお伺いをいたします。

A 奥野 立 保健医療部長

本県は災害の少ない県と言われておりますが、9月の竜巻の例を見るまでもなく、いつ大きな災害に見舞われるかわかりません。
災害時においては、避難住民の食生活や栄養状態を、一日も早く平常時の状態に回復するよう支援することが重要です。
東日本大震災が発生した際には、旧騎西高校の避難所において、揚げ物が中心で野菜が少ない弁当や、物を飲み込むことが困難な方への対応などが課題となりました。
本県では、これまで避難所における食生活に的を絞ったガイドラインは策定しておりませんでした。
今年8月には内閣府から、避難所における食生活の重要性について指針が示されたところです。
そこで、旧騎西高校での経験や国の取組指針を踏まえた「栄養管理ガイドライン」の作成を現在行っております。
この中では、年齢や性別に応じ、必要なたんぱく質やビタミン、カルシウムなどの基準を定め、それらが十分摂取できるようなバランスの取れた炊き出しメニューなどを掲載いたします。
また、物を飲み込むことが困難な方のためのお粥や、食物アレルギーなどの配慮が必要な人に対応した食材の備蓄についても盛り込んでまいります。
さらに、限られた食材や調理器具で炊き出しを行うためのノウハウなどについても取り上げることといたしております。
今年度中に「災害時の栄養管理ガイドライン」を策定し、市町村職員やボランティア団体に周知するとともに、炊き出し訓練などを通じ被災住民がバランスの良い食事を摂れるように努めてまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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