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掲載日:2019年6月3日

平成25年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (木下高志議員)

新たな森建設事業について

Q 木下高志議員(自民

県では、過去30年間で失われた約6,500ヘクタールの緑を再生する取り組みを進めており、シンボル的な事業として計画された新たな森建設事業は、みどり再生の一環として、県営公園として整備することが決定されました。
新たな森建設事業は、コンセプトとして、家族、友人、カップルなどのさまざまな世代が緑との触れ合いを通じて交流することを目指した「ふれあいの森」とし、さらに地震などの災害の際には防災活動拠点としての機能を併せ持つ森づくりと伺っております。
事業地は、ほかの地域に比べ緑の少ない県南東部地域の13市町の総合振興計画や緑の基本計画において、緑や公園の整備を図ると位置付けられた区域から16カ所が候補地となり、そのうち、大規模緑地の均衡配置、土地利用規制や避難地の必要性などを総合的に勘案し、外部有識者の意見も踏まえ、事業効果が高い春日部市大増新田地区と決定されました。
また、目指すべき姿として、1 みどり再生のシンボルとなる森、2 地域の防災力を高める森、3 多世代が交流できる森、4 県民の参画による環境教育の場としての森、5 県南東部の地域特性を活かした森を掲げております。
この事業を振り返ってみますと、平成21年度に新たな森づくり調査検討委員会が設置され、委員である大学教授、NPO等の有識者により、建設理念をはじめさまざまな意見がまとめられました。また、同委員会の設置とともに、新たな森づくり候補地調査検討業務委託ほかが外部委託され、最終的に庁内の職員により構成された新たな森づくり候補地選定委員会において、多くの代理出席者の方も含め審議され、公園建設地が決定されました。さらに、平成23年12月に実作業として発注された土地登記簿調査業務委託により、候補地の土地所有者が明確化されたと伺いましたが、土地所有者について、それ以前に判明した事実がなかったのでしょうか。
候補地選定に影響を及ぼした委託業務や候補地の選定方法が、県民目線からすると偏っていないのか、特定の議員により影響などがなかったかなどに対して、私たち埼玉県議会自由民主党議員団では、この選定における決定プロセスを検証しようとする調査委員会も設立され、現地視察も行われました。視察の際には、新たな森の該当地が優良農地であることにさまざまな声が寄せられました。
従来より、県営公園を整備するための上位の考え方として、埼玉県緑のマスタープランがあるのはご承知のとおりです。この緑のマスタープランでは、公園緑地の整備計画としてさまざまな方針が定められております。この緑のマスタープランの考え方を、今回計画しております新たな森づくりに対してどのように当てはめたのかを調べたところ、実に不思議な結果となりました。
そもそも新たに県営公園を造ろうとする場合、公園間の距離に対する方針があります。従来からあります緑のマスタープランでは、公園の誘致圏はおおむね10キロとしているのに対して、新たな森の場合、既存の県営公園からの距離を5キロを目安とすると大幅に緩和をいたしました。このことにより、候補地としてなり得る土地が増えましたが、この後、この5キロを目安とするの条件で集められた複数の候補地は、評価時には5キロ以上とすると突然表記が改められたため、候補地選定作業に曖昧さが生じました。そのことを含めて、結果的には緑のマスタープランとの整合性に課題を感じます。
次に、公園の面積についての考え方を比較してみますと、緑のマスタープランでは、県立公園の面積は50ヘクタールを確保することと明記してあるのに対し、新たな森は、当面の整備目標を20ヘクタールと定めております。この20ヘクタールの考え方ですが、当初の新たな森づくり調査検討委員会では、森の定義を、森林としてのまとまりの最小規模は10ヘクタール以上、生物の生息環境としての森林の最小規模は20ヘクタール以上と定めました。ですので、この考えを受け、防災機能を加味して決定されたと理解しております。
しかし、現実に今整備しようとしている新たな森は、土地利用等のさまざまな理由から、整備面積が16ヘクタールに縮小され、結果的には生物の生息には適さない森を造ることとなっております。これでは緑のマスタープランはおろか、せっかく有識者により作られた理念が消滅したことと一緒であります。
ここにパネルを作ってまいりました。(パネル提示)今、私が申し上げましたのは、ここに書いてあります。昭和55年に埼玉県緑のマスタープランができまして、方針としまして、公園の面積は50ヘクタール以上、公園の誘致圏はおおむね10キロと方針が定められました。そして、第1回目に新たな森づくり調査検討委員会、これは委員として大学教授、森林協会、NPO等の有識者が選任されて委員会を構成されましたが、ここでは生物が生息する森は20ヘクタール以上と結論付けられました。そして最終的に、職員の新たな森づくり候補地選定委員会を経て、最終的に造ろうとしている森は、規模は20ヘクタールを求めるものの、実際は16ヘクタールでありまして、当初の生物の森の理念と離れてしまっているという現状になっているということであります。
また、この新たな森候補地選定では、防災上の機能も検討され、対象となる災害は、東京湾北部地震と大規模災害を想定しております。この東京湾北部地震における本県の避難者数は、1日後で67万人、1カ月後で14万人と想定し、今回の候補地選定でも該当地の被災者数まで調査が行われました。
しかし、選定の際の防災機能の比較では、それぞれの候補地周辺の1.5キロ範囲である徒歩圏の被災者しか対象に加えず、周辺の避難地の数だけを点数化したため、実態を反映しておりません。これはどういうことかと申しますと、さきほどの新たな森づくり調査検討委員会では、防災面の検討では大規模災害の東京湾北部地震を対象にして議論されました。しかし、選定委員会のところにいきますと、さまざまな選定項目がある中で、この防災面の検討では、1.5キロメートルの徒歩圏での避難地数という比較項目で評価されたということであります。
このような状況で新たな森づくりの事業は進んでいるわけですが、私どもの調査の事実から見て、候補地選定を特定の候補地に誘導する意図がなかったのか、公平公正を期して選考は行われたのか、県民目線からするとかけ離れてしまっている部分がないか、ここで改めて選考のプロセスについて質問をさせていただきます。
第1点目は、今回の新たな森では、誘致圏を5キロ以上と定めましたが、その根拠をお示しください。また、当初の「5キロメートルを目安とする」との表記を「5キロメートル以上とする」に変更した要因と、そのことによりどのような影響が生じたのか、お伺いいたします。
第2点目は、今回の計画では、公園面積が16ヘクタールとなり、当初の計画である20ヘクタールから大幅に減った理由は、土地利用等によるものだと伺いました。その際、地権者からの意向があったのか。また、当初の計画である生物の生息環境としての森林の最小規模は20ヘクタール以上との理念からかけ離れてしまいますが、どのようにお考えなのかお伺いいたします。
第3点目は、候補地の選定は数値化して行われたわけですが、公園面積の基準である50ヘクタール以上は5点とし、20ヘクタールは0点の配点になります。それでは、今回の計画である16ヘクタールの面積では、そもそも対象外になると考えますが、どのようにお考えでしょうか。
第4点目は、防災上の比較では、大規模災害である対象災害は東京湾北部地震を想定し、候補地調査にも避難者数の比較をしたにもかかわらず、防災機能面の優位性比較では、それぞれの候補地の全体的な地域特性を鑑みず、新たな森周辺の徒歩圏1.5キロにおける避難地の数だけで比較されており、避難者数が加重計算されておりませんが、課題がないとお考えでしょうか。
第5点目は、今回の候補地選定では、各候補地を点数化して評価したわけですが、さきほどの質問結果を反映した場合、候補地選定で使われた点数順位が全く変わってしまいます。例えば1位である春日部市と2位、3位との点数差はほんの数点であり、選定根拠が逆転することになりますが、どのようにお考えでしょうか。
最後になりますが、一番重要なことであります。このような選定プロセスを鑑みるに、不当な意見や圧力がかかったりしたことがなかったのか。内容について守秘義務が行われていたのかなど、コンプライアンスを重視していたのでしょうか。
以上、都市整備部長へお伺いいたします。なお、県民目線で分かりやすいご答弁をお願いいたします。

A 南沢郁一郎 都市整備部長

第1点目の新たな森の「誘致圏域を緑のマスタープランの概ね10キロメートルではなく、5キロメートル以上と定めた根拠」についてでございます。
新たな森では、都市部における身近な緑を造ります。
このため、樹林地のある県営公園からの距離を半分の5キロメートル以上といたしました。
次に、「当初の5キロメートルを目安とするとの表記を5キロメートル以上とするに変更した理由」についてでございます。
「目安」では、基準として曖昧なため、「以上」という明確な基準といたしました。
また、「以上としたことにより、どのような影響が生じたのか」についてでございます。
「目安」としても、「以上」としても、今回の選定においては候補地の絞り込みへの影響はございませんでした。
第2点目の「今回の計画で公園面積が16ヘクタールとなったのは土地利用等によるものと聞いているが、その際、地権者からの意向があったのか」についてでございます。
民家の建ち並ぶ東側については、地権者からの意向を踏まえ、調整の上、設定いたしました。
また、「生物の生息環境としての森林の最小規模は20ヘクタール以上との理念からかけ離れてしまうが、どのように考えるか」についてでございます。
公園面積約16ヘクタールは、土地利用状況や農振法による土地利用規制などを勘案して、早期にみどり再生の効果を発揮できる区域について、一団の整形な土地として設定しております。
20ヘクタールの規模は、若干下回るものの、生物の生息環境として期待できると考えております。
第3点目の「今回の計画である16ヘクタールの面積では、そもそも対象外となると考えるが、どのように考えるか」についてでございます。
今回は、早期にみどり再生の効果を発揮できる区域を定めました。将来的には、この区域を核として、周辺への公園拡張の余地があると考えております。
第4点目の「防災機能面での優位比較では、それぞれの候補地の全体的な地域特性を考慮せず、新たな森周辺の徒歩圏1.5キロメートルにおける避難地の数だけで比較されており、避難者数が加重計算され、比較されていないが、課題が無いと考えるか」についてでございます。
新たな森は、防災上では2つの役割があります。
一つは、救命・救急、復旧活動や救援物資の中継などを行う防災拠点としての役割でございます。
もう一つは、公園に近い徒歩圏の住民の一時避難地としての役割でございます。
このため、避難地としての評価は、客観的に評価できる徒歩圏内の避難地の数で行いました。
適切な評価であり課題は無いと考えます。
第5点目の「先程の質問結果を反映した場合、選定順位が逆転することになるが、どのように考えるか」についてでございます。
今回の評価は、早期事業化の見通し、土地の利用状況、土地規制、防災特性、緑の特性、利用者視点の評価項目で整理いたしました。
適切な評価であり、選定順位の逆転は無いと考えます。
最後に、「選定プロセスに不当な意見や圧力がかかったりした事が無かったのか、内容についての守秘義務等、コンプライアンスを順守していたか」についてでございます。
本年7月以降、新たな森に関する資料請求や「最終候補地の地権者が分かったのはいつの時点か」等の照会をいただきました。
回答に当たっては、過去の記録の確認や選定プロセスに関わった職員などへの聞き取りを行いましたが、ご質問のような事実はありませんでした。

再Q 木下高志議員(自民)

私は、さきほどの一般質問におきましては、最後のところで質問する際に、県民目線で分かりやすい答弁をということで付け加えさせていただきました。私、今、答弁をいただきまして、県民目線ということを強く思いながら聞いていたわけであります。被災者数が8万人いるところと4万人いるところ、その差がある中で、1.5キロの範囲でしか選定をしなかったということが、本当に県民の目から考えてどうだったのかなということに非常に疑問を感じまして、さらにまたきちんとした調査をしなければいけないなということを強く感じた次第でもあります。
再度お伺いさせていただきたいことは、今、課題がなかったというご答弁をいただきましたが、これが本当に県民目線を捉えて課題がなかったということを答えていただいたのかということを確認をさせていただきたいと思います。
以上です。

A 南沢郁一郎 都市整備部長

この間、確認した事実に基づき、答弁をさせていただきました。
また、県民目線に立った簡潔で分かりやすい答弁となるよう努めさせていただきました。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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