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掲載日:2019年8月30日

平成24年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (山川百合子議員)

埼玉版ウーマノミクスの推進について

Q 山川百合子議員(民主・無所属)

埼玉版ウーマノミクスの推進、上田知事の3期目の3大プロジェクトの一つです。女性の一人として、私もその推進に大きな期待を寄せ、その一助として活動しているつもりです。しかし、埼玉版ウーマノミクス推進に当たっては、課題もあると感じています。まず、基本的なことなのですが、ウーマノミクスという言葉は一般に認識されているでしょうか。調査データとしては、県が23年度に行った調査で、これは男性の意識調査ということで女性は含まれていなかったようですが、ウーマノミクスについて「その内容まで知っている」は、わずか2.7パーセントです。「名前だけ知っている」は13.6パーセント。一方、「知らない」は79.9パーセントです。さらに、年齢別で見ると、年代が低いほど周知度も低いという結果が出ており、20代では92.7パーセントが知らないと答えています。
埼玉版ウーマノミクスとは何か。そもそも「ウーマノミクスって何」と調べようと思っても、県のホームページで明確にその定義を伝えているところがありません。知事が進める3大公約の一つです。検索をかけたら知事の顔写真入りか何かで、私が推し進める埼玉版ウーマノミクスとはこういうことですよ、こういう社会、こういう埼玉県をつくっていきたいんですと、まずはすっきりと伝えることが必要と思いますが、いかがでしょうか、産業労働部長にお伺いをいたします。
続いて、ウーマノミクスとは男女共同参画とどう違うのでしょうか。
ウーマノミクスは、女性と経済を掛け合わせた造語です。女性にフォーカスして生産人口の確実な減少の現実の中で、女性の労働市場への参画が埼玉、そして日本経済にとって欠かせない。だから、女性が仕事に出やすい環境を整備するというところに重きが置かれる、そのようなメッセージになっていると私は受け止めています。
本議会の藤林議員のウーマノミクスについての質問に対する答弁の中に、「女性の多様な働き方について男性の理解を促進する」とありました。しかし、事の本質は女性の働き方に対する男性の理解ではなくて、男性の働き方を見直すことなのではないでしょうか。男性は自分自身の問題なんだと目覚め、長い間の男性社会を前提とした働き方を変えること、男性側の参加、つまり家事や子育てへの参加、男性こそが真に仕事と家庭の両立ができる社会、企業文化を醸成していくことがこの問題の本質だと思うのです。
県では、女性に配慮した働き方を進める企業を増やそうと認定制度を行っていますが、初期よりその取り組みに熱心であった企業ほどそのことによる会社の負担を感じ出しているということも伺っています。女性にできることは男性にもできるのです。女性に両立を求めるのであれば、男性も両立をしていただきたい。女性への配慮ではなく、むしろ男性が子育てや家事を担うことへの配慮、男性が変われば社会が変わる、そうすれば女性がもっと生き生きと働ける社会が作られる。発想の大転換と男性の両立に向けた政策的誘導の取り組みを強化することが必要と考えますが、知事のご見解をお伺いします。
続いて、産業労働部長に伺います。
県では、ウーマノミクスを推進するに当たって、民間からなる推進委員に意見を求め、今年初めに提言書が提出されています。13項目の提言がなされていますが、県としての動きが目に見えない以下の3点について、現在の検討状況と今後の取組について伺います。
1 中学生くらいから女性の就業意識を高めるためのキャリア教育を実施すること。
2 女性の管理職を一定の割合で増やすクオーター制の導入を検討すること。
3 管理職については女性限定で採用できるなど、女性の社会進出を進めるためのウーマノミクス特区の創設を検討すること。
以上、3点について伺います。
何事も隗より始めよといいます。国が掲げる日本再生戦略においても、女性の活躍促進による経済活性化がうたわれていますが、政府の本気度を示すためにも公務員から率先して取り組むことが重要とされています。県の男性職員はどうでしょうか。男性職員の育児休業取得率は年々上昇しているといっても、平成23年度で8.4パーセントと一割に満たない。女性職員はほぼ100パーセントです。保育所の送り迎えや子供が急な病気のときのお迎え、家事の分担度合いなど、男性職員の両立度合いを調査するなど両立を促す対策は行っていますか。現状と今後の対策について総務部長に伺います。
ウーマノミクスに関する最後の質問として、県庁におけるクオーター制の導入について、知事に伺います。
誤解のないように強調したいのですが、クオーター制によって女性であれば誰でもいいからとにかくポジションにつけて人数を確保すべきというのでは決してありません。ポジションに対してふさわしいと評価されなければなりませんが、割り当てた数に対して実際にそのポジションにつく女性の職員の数が満たなければ、その理由が何であるのか探っていく。例えば昇任試験を受ける割合が極めて低いのはなぜか。家庭と両立しながらそのことに備えるのが難しいのではないか、管理職になると長時間労働が当たり前、家庭や子育てとの両立が難しいと感じているのではないかなどその原因を探り、解決していくプロセスが大事であると考えます。
平成24年度の県の採用試験において、受験者に対する男女別の合格率を見ますと、男性12.7パーセントに対して女性は18.88ーセント。女性のほうが男性よりも高い数字が出ています。女性が優秀でないのではなく、昇任試験等を受けるに当たってのネックがあるに違いないのです。
世の中の半分は女性です。ウーマノミクスを掲げる埼玉県でこそ、クオーター制によって、埼玉県では物事を決定する権限のあるポジションに女性が多数必要であるという姿勢を示していっていただきたい。そして、実際にそのポジションに能力のある女性を増やし、近いうちにせめて職員の男女比と管理職の男女比を同じくらいまでにしていただきたいのです。数が増えればその集団の事情に配慮する職場環境が必ず生まれます。育児、子育て、そして家庭全般を大事にする女性幹部職員の数が増えれば、おのずと男性職員の働き方の見直しが迫られる、そういう環境が作られていきます。県職員の人事におけるクオーター制の導入について、ぜひ、積極的、前向きなご答弁がいただけるよう願い、知事のご見解を伺います。

A 上田清司 知事

まず、発想の大転換と、男性の両立に向けた政策的誘導の取り組みの強化についてでございますが、私は古来、有史以来と言ってもいいかも知れませんが、貴族を除けば男女が共に働いてきました。
そして、昭和の初期まで日本は農業社会でございましたので、男女が共に働きながら子育ても一緒にやってきた、こういうことだと思っています。
お父さんが働いて、お母さんが子育てに専念するというのは、高度経済成長期からほんの数十年の時代にしか過ぎなかったのではないかというふうに思っております。
そういう意味で、男女が共に働くというのは本来の姿だというふうに思っております。
女性が能力を発揮して社会の多くの分野で活躍できるようなことが、社会はむしろ求めているのではないかというふうに思っております。
従いまして、男性中心の働き方というのを変えないと、女性の仕事と子育ての負担は変わらず、女性の社会進出は進まない、このように思っています。
従いまして、埼玉版ウーマノミクスプロジェクトの目的は、女性の社会進出を進めながら、女性がいきいきと活躍できる社会をつくる、これが基本の目的であります。
そのため、徹底した男性の意識改革と男女共に働く企業文化というものを醸成しなければならない、こんなふうに思っております。
まずは職場・家庭・地域のワークライフバランスを進めることが必要であります。
仕事だけではなく家事や育児にも一生懸命取り組むと、またそうした人は、ボランティア活動や地域活動も積極的に取り組んでいる方が多いんですね。
そういう意味で、何でも熱心な方は何でも熱心だと、このように私は受け止めております。
今後、ワークライフバランスに取り組むことによって男性の意識改革を図って、女性がよりいきいきと働くことができる社会づくりを進めたいと思っております。
次に、県庁におけるクォータ制の導入についてでございます。
埼玉県は審議会委員における女性委員の割合について、平成18年度までに35パーセント以上、現在は28年度までに40パーセント以上とすることを目標にして取り組んでおりますが、平成13年度の25.2パーセントから平成23年度には35.9パーセントまで上昇しております。
神奈川県が31.6パーセントだそうです。東京都は20.1%だそうですので、そういう部分では埼玉県は非常に、この審議会における女性の割合というものを目標を定めて頑張ってきたせいもあり相当な成果を出している、このように思っております。
女性の社会参画に一定の目標を設定して、その実現に向かって努力するという、その取り組みというのは重要だというふうに私自身は思っておりますが、女性職員の管理職の登用に当たって、クォータ制で一定の枠を決めるというのは私は好ましいことだと思っておりません。
むしろ議員が言いますように、職員の管理職への登用そのものは、意欲、能力、実績、そういうものが評価されてくるものであって、無理矢理設定されるものではない、このように思っております。
ただ、御指摘もありました、女性職員の昇任に負担となっている主査級昇任試験、こういうものも課題にあるのではないか、したがいまして、1次試験の免除とか試験科目を大幅に減らすなど、そういう改革を進めてきております。
まだまだ違った角度での改革が必要なのかなというふうに受け止めております。
また、女性職員が家庭と仕事の両立を図るため、育児や介護のための休暇や短時間勤務など環境をどうするかという課題もやはりあると思っております。
こうした部分での職場の協力、空気というのでしょうか、そういうものが大事だと思っております。部長をはじめ幹部職員の働き方についても課題が私はかつてあったと思います。
部長がずっと残っていれば課長も残らざるを得ない。課長が残っていれば職員も残らざる得ないということになってしまいますので、最近では、率先垂範してより幹部の方から帰る努力をしているところでございます。時間の管理をしっかりして、率先していい意味での集中して効率のいい仕事をしていただくということが大事だと思っております。
現状を申し上げれは、副課長級以上の女性管理職の割合については平成15年度4.2パーセントであったものが、6.3パーセントと徐々に増えております。
そして、知事に就任したときの役付職員に占める女性の割合は11.9パーセントであったものが、17.5パーセントまで引き上がっております。
そういうことで言えば、まずはこの20パーセントをですね、女性の管理職を20パーセントを目標にして、まずはこれを達成したいと思っております。
単純なクォータ制ではありませんが、その都度具体的な目標を決めてそれに向かって進めていく、そして、それができない条件というのを取り除いていくという、そういう手法で進めていきたいというふうに思っております。

A 松岡 進 産業労働部長

まず、埼玉版ウーマノミクスの定義などをどう伝えているかについてでございます。
ウーマノミクスという言葉はウーマンとエコノミクスを掛け合わせた新しい言葉で、県が三大プロジェクトのひとつとして取り組み始めてから急速に浸透してきた言葉です。
県のホームページでは埼玉版ウーマノミクスプロジェクトの個々の事業を中心に掲載していたため、言葉の定義自体は分かりづらかった面があるかもしれません。
しかし、最近では東京の民放キー局の特集でも取り上げられ、新聞、雑誌など数多くのメディアにも紹介され、今ではすっかりその言葉も定着してきたと言えます。
今後、県のホームページも随時改善するとともに、様々なメディアを通じて埼玉版ウーマノミクスプロジェクトの周知を図ってまいります。
次に、ウーマノミクス推進委員会からの提言のうち3点の検討状況と今後の取組についてでございます。
まず、1点目の中学生くらいから女性の就業意識を高めるためのキャリア教育の実施についてでございます。
女性の就業意識を高めるためには、早いうちからキャリア教育を行っていくことが重要です。
提言は、女性経営者育成のためのキャリア教育が必要という趣旨ですが、現在ほとんどの中学校で3日間程度の職場体験活動が実施されています。
今後は、女性キャリアセンターなどで中学生が女性経営者と直接会って交流できる機会を設けるなど、一歩進んだキャリア教育を実施してまいります。
次に、2点目の女性管理職を一定の割合で増やすクォータ制の導入の検討についてでございます。
女性管理職比率は企業の業種や女性従業員の数に大きく影響されます。
そのため、製造業や建設業など女性従業員が少ない業種では、一律にクォータ制を導入することは現実的ではありません。
個々の企業の取組の状況に応じて、まずは目標を設定し、その目標を目指して取り組んでいただくことが企業にとっても進めやすい方法だと考えます。
今後は経済団体とも連携しながら、個々の企業の状況に応じて女性管理職の割合が増えるよう働きかけるとともに、女性が活躍できる企業文化の醸成を図ってまいります。
次に、3点目のウーマノミクス特区の創設の検討についてでございます。
提言は、例えば特区を活用して特定の管理職については女性限定で採用できないか、という趣旨でありました。
特定の管理職への女性限定の採用につきましては、国のポジティブアクション制度を活用することで、特区を申請しなくても対応が可能ということが分かりました。
そこで、新たに国のトライアル雇用奨励金制度の対象者の拡大を特区で検討した結果、10月に国に対し提案申請したところでございます。
トライアル雇用奨励金は、職業経験や技能の不足などにより就職が困難な求職者を試行的に雇用する雇用主に対して支給される奨励金です。
本来であれば45歳以上で雇用保険に加入していない人はこの奨励金の対象にはなりませんが、その要件に該当しない主婦などの再就職がしやすくなるよう今回の特区申請を行ったものでございます。
今後も女性がいきいきと働ける社会づくりを進めるため、埼玉版ウーマノミクスプロジェクトの取組を全国に発信してまいります。

A 倉上伸夫 総務部長

女性が、子育てや家庭生活を大切にしながら、社会の中でいきいきと活躍していくためには、女性の働き方に対する男性の理解も重要ですが、男性自身が働き方を変え、家事や子育てに積極的に参加することが必要です。
県では平成22年度に、配偶者が育児休業中である男性職員も、育児休業を取得できるよう制度の見直しを行いました。
昨年度は、育児のヒント集である「イクメンの素」を作成し、男性職員に配布するなどして、育児参加への意識を醸成しております。
また、今年7月に実施した職員のワークライフバランスに関するアンケート調査では、子育て中の男性職員の59.3パーセントが育児に参加しているとの回答を得ています。
さらに、育児に参加できていないと回答した職員のうち、61.8パーセントの職員は、もっと育児に参加したいと回答しています。
議員御指摘の男性職員の仕事と家庭の両立度合いについては、このアンケートでは詳しい実態は把握できませんでしたので、速やかに調査を実施したいと考えております。
現在、県では、ワークライフバランス検討委員会を設置し、仕事と家庭の両立を支援するための職場環境の整備を進めております。
具体的には、業務の改善や定時退庁の促進、計画的な休暇の取得など、職場風土の改善を図るとともに、管理職をはじめ職員の意識改革に取り組んでおります。
今後、さらに職員の育児参加に関する課題を詳細に把握し、子育てしやすい職場環境づくりを進めながら、男性職員の積極的な育児参加を促してまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、正式な会議録とは若干異なります。

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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