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ページ番号:11507

掲載日:2019年10月4日

平成24年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (岩崎 宏議員)

東京電力の実質国有化問題等について

Q 岩崎 宏議員(自民)

東日本大震災から1年と7か月が経過しようとしています。戦後最大の自然災害であり、死者、行方不明者は1万9千人に上り、今も避難されている方々がたくさんおられます。起きてしまった災害については対処するしかありませんが、その対処の方法に問題があるものもあると感じている次第です。東京電力は、国有化を避けようという努力を続けてまいりましたが、ついに政府は東京電力に1兆円を出資し、議決権の50パーセントを超える大株主になりました。実質の国有化であります。
本来であれば、会社更生法により倒産するはずの会社を存続させたのは民主党政権です。これにより東京電力の福島原発に関する賠償問題は、政府が税金を出すこと、国民が電気料金の値上げを負担することによって賄われることになりました。今後、国は東京電力と一蓮托生の関係となります。このことにより、原発再稼働や電力自由化問題、さらには将来の電気料金問題について東京電力寄りの姿勢になり、国民に更にしわ寄せが生じすることになるかもしれないと懸念しております。
ついに9月から、皆さんの家庭に、家庭向け料金の値上げのお知らせが入り、平均8.46パーセントもの値上げが一方的に通知されました。最近住宅を購入された方は、オール電化の住宅も多いと思います。オール電化住宅向けの電化上手というプランだと9.7パーセント、月額1178円もの値上げになるとのことです。また、川口市の商工会議所などが問題提起いたしました、企業向け料金の従量電灯Cという契約に至っては月額3294円、12.7パーセントもの値上げになるとのことです。今のご時世に、中小零細企業が収益を上げるのは難しい時代です。それを全て電気料金に吸い上げられてしまうというのは、釈然としないものを感じております。なぜ東電は簡単に一割も値上げができるのか。今の時代、一割価格を上げてお客が同じように商品を買うでしょうか。
そもそも東京電力の経営陣は、本当に責任を取るけじめをつけたのだろうか、疑問を感じております。新聞報道によると、経営陣の平均年収は、事故前に3181万円だったものが、現在1300万程度になるとのことです。年収が減るだけで、役員個人の蓄財などには手つかずです。いまだに故郷に帰ることができない人が多い中、この程度のことで経営陣の責任を果たしていると言えるでしょうか。
上田知事は、今までも東京電力や国の対応に正論を主張してまいりました。そこで、知事にお伺いいたします。東京電力は、原発事故について企業として責任を果たしていると言えるのか。また、東京電力の実質国有化についてどうお考えになっていらっしゃるか、知事のご所見をお伺いいたします。

A 上田清司 知事

まず、東京電力は原発事故について企業として責任を果たしていると言えるかについてでございます。
かねてから今回の原発事故は自然災害が契機であるということでは間違いないところですが、大方の部分に関しては人災であると私は申し上げてきました。
また、一貫して、東京電力の自戒と反省が足りないと申し上げてきました。いわゆる「潔さ」がない。
私は東京電力の当時の西澤社長に対して直接、「人類史上最大に迷惑をかけた企業であるという自覚に欠けている」とまで厳しく申し上げました。
地域独占企業である東京電力は独善的で世間離れした東電文化を育んできたように思います。
「値上げは権利だ」という社長の発言。家庭向けなどの料金改定に際し、30アンペアで1か月の使用量が290キロワットアワーの標準モデルの値上げ分が480円であるという説明。
この標準モデルもなぜか共稼ぎ夫婦二人ということでございました。
これが本当に標準世帯のモデルなのかということを指摘すると、今度は平均モデルだと言い始めました。
しかし、資料を取り寄せてみると、東京電力の契約口数のうちこの平均モデルの30アンペア、290キロワットアワーの契約は20万口で、全体のわずか0.7パーセントにしか過ぎない。
果たして0.7%が平均モデルと言えるのか。このように思わざるを得ません。
要するに、値上げ幅を小さく見せかけるために自分たちに都合の良い数字を載せるという、そういうことが一貫して出されてきたものだと思っております。
東京電力の経営合理化策、特に人件費の圧縮や随意契約の見直しが不十分であること、燃料調達についての努力が足りないことについても厳しく指摘をしてまいりました。
この結果、10.28パーセントの値上げ幅で申請されたものが、8.46パーセントに圧縮され、一定の役割を果たしたものだと思っております。
しかし、私はまだ不十分だと思っております。
新しい経営陣の下で企業体質を根本的に変え、更なる経営改革の前倒しを進めていただきたいと思います。
東京電力は原発事故の賠償や除染、廃炉などにしっかりと責任を果たし、ライフラインを担う企業として危機感を持って取り組んでいただきたいと考えます。
なお、経営陣の責任については、新旧役員27人に対して総額5兆5045億円の損害賠償を求める株主代表訴訟が提起されています。
また、原発事故をめぐる刑事責任についても、業務上過失致死傷罪や原子炉等規制法違反罪などの告訴・告発も一部で受理されています。
当初から私はこれだけの事故を起こしながら、誰一人刑事責任を問われないのはおかしいと申し上げてまいりました。
大きな事故を起こせば責任が問われるのは当然です。事故原因とともにその責任の所在もしっかりと究明される必要があると思います。いずれも司法の場で判断が下されることだと思います。
次に、東京電力の実質国有化についてでございます。
本来ならば、トップだけを代えるのではなく、いったん破綻させて全経営陣を一新した方が責任の所在が明らかになるのではないかと思うところは議員と同じであります。
しかし、現実に東京電力に代わって受け皿となる電力会社があるかというと、実はない。これが事実です。他の民間事業者や弁護士などの管財人で、東京電力を運営することも、これまた不可能ではないかと思わざるを得ません。
本来原子力発電所の建設、管理運営は国が責任を持って指導し、国民に安全を約束してきたわけであります。東京電力だけを悪者にするというわけにもいかないと。このように思います。
実質国有化によって、国は東京電力の指導とともに経営の面でも共同責任を負う立場になりました。
実質国有化は賠償問題や廃炉を確実に進めるため、ある意味ではやむを得ない措置だったかなと思わざるを得ません。
国は東京電力が実質国有化されている間に、情報公開を前提に、将来のエネルギー政策や電力供給体制の在り方についてしっかりと道筋をつけていただきたいものであります。
そして、賠償、廃炉など緊急かつ重大な課題を責任を持って解決することが必要であると私は考えます。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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