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掲載日:2019年10月4日

平成24年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (神尾高善議員)

いじめ問題と心の教育について

Q 神尾高善議員(自民)

昨年から全国でいじめによる痛ましい事件が相次いでいます。本県においても同様な事件が発生しています。いじめは古くからありましたが、私もありました。現在では周囲の人間がいじめであるか判断できないような事例が多く見られます。悪質化、陰湿化しているいじめに対し、早急な対応が求められています。
私は、先日学校ぐるみでいじめ対策に取り組み、効果を上げている長野県富士見町立富士見中学校を視察いたしました。対応していただいた中村教頭先生によると、「富士見中学ではいじめに対し担任一人に任せるのではなく、学年主任が中心となってチームを編成し、解決に当たる。そのため教師がチームを組んで、いじめに対応できる雰囲気をいかに作れるかということ、生徒が教師に悩みを打ち明けられる環境づくりを大切にしている。いじめへの対応が他校と異なるのは、いじめを隠すのではなく、学校全体でオープンにし、対応していることではないか」とおっしゃっていました。このようにいじめをなくすためには「いじめは絶対に許さない」という学校側の強い姿勢を示すこと、このことが必要であると考えます。
そこで、県教育局では現在のいじめ問題の実態からいじめの原因をどのように捉えているのか、また富士見町立富士見中学校の例を見習い、いじめに対し個々の教師の力も必要であるが、学校全体で毅然とした態度で臨むべきと考えますが、教育長の見解を伺います。
一般質問初日、我が党の松本議員の質問に対する答弁を聞く限り、教育局はアリバイづくりのためのいじめ対策を行っているとしか思えません。今現在でもいじめに苦しんでいる子供たちは大勢います。一分一秒でも早く解決してあげなくてはいけません。
教育長、質問には逃げの答弁でなく、ぜひ前向きで心の通った答弁をお願いいたします。
次に、いじめを行う風潮がなくならないのはさまざまな原因が考えられますが、私はその一つに、心の教育の問題があると考えます。少子化、都市化、核家族化など子供を取り巻く環境が大きく変化していることや、地域コミュニティの衰退による人間関係の希薄化から、家庭や地域による教育力の低下が見られます。特に家庭では、人間として成長していくために必要な規律や礼儀作法といったしつけが十分されておりません。本来は親が子供の教育にしっかりと携わり、子供に良い手本を示すことが求められております。親学がクローズアップされているのは、親が親としての役割を果たせなくなっている現状があるためであり、本来は親学というものが不必要になるほうが望ましいのではないでしょうか。
平成18年12月には教育基本法が改正され、豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと、公共精神に基づき主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うことなどが達成すべき教育の目標とされました。
そこで、本県では、教育基本法でいう目標達成のためにどのような取り組みをしなければならないのか、また家庭においてしっかりとしたしつけを行い、小学校に入学してからは、相手の気持ちを思いやる心の教育に一層力を入れるべきであると考えます。併せて教育長の所見を伺います。

A 前島富雄 教育長

まず、いじめの原因についてどのように捉えているかでございますが、いじめの起こる背景には、家庭、学校、地域社会のそれぞれの要因が複雑に絡み合っていると認識しております。
基本的な生活習慣、礼儀作法や善悪の判断についてのしつけが十分になされていない家庭もあるのではないかと考えております。
また、学校においては、「いじめは人間として絶対に許されない」という認識を子供に十分浸透させきれていない状況があると考えております。
次に、学校全体として毅然とした態度で臨むべきについてでございます。
私も、いじめの問題への対応には、お話にありました長野県の富士見中学校のように、子供の最も身近にいる教員が、校長のリーダーシップのもと、組織をあげて対応することが極めて重要であると考えます。
このためには、まず教員全員が、「いじめは人間として絶対に許されない。」「先生たちは皆さんを絶対に守り抜きます。」という毅然とした姿勢を子供たちにはっきり示し、児童生徒が教員に悩みを打ち明けられる雰囲気をつくることが必要です。
また、個々の教員に任せるのではなく、教員がチームを組み、いじめに対応していくことが重要です。
こうしたことは、これまでの研修や会議の席など機会あるごとに市町村教育委員会や現場の教員に伝えてまいりました。
しかし、いまだにいじめの案件が後を絶たない状況にあることは、今申しました趣旨が十分現場に浸透していないことであると思われ、残念であります。
県教育委員会といたしましては、改めて、いじめの問題に学校が組織をあげて取り組むことの重要性について、8月に県内全ての小中学校の生徒指導主任を対象に研修会を実施し、徹底させたところでございます。
今後も、個々の教員がいじめの問題を抱え込まずに、学校全体で情報を共有し、組織的に毅然として対応するよう指導してまいります。
次に、教育基本法の目標達成のための取り組みについてでございますが、基本的生活習慣はもとより、他人への思いやり、善悪を判断する力など、人としての土台を確実に身に付けさせることが重要であります。
そこで、県教育委員会では、小学校入学までに、家庭でのしつけを含め、子供たちに身に付けてほしいことを、子育ての目安「3つのめばえ」として平成23年2月にまとめました。
この中で、規律や礼儀作法については、「きまりや約束を守る」、「小さい子供やお年寄りに思いやりを持って接する」などの内容を具体的に示しています。
家庭はもとより、幼稚園や保育所などと連携し、この子育ての目安「3つのめばえ」の内容が子供たちにしっかりと身に付くよう、引き続き取り組んでまいります。
次に、小学校に入学してからでございますが、本県独自の取り組みとして「教育に関する3つの達成目標」があります。
その中には、「時間を守る」、「進んであいさつや返事をする」などの項目があり、基本的生活習慣が身に付けられるよう積極的に取り組んでおります。
その結果、「あいさつ」、「返事」、「ていねいな言葉づかい」などができるようになったと回答している子供の割合が、増えております。
さらに、相手の気持ちを思いやる心の教育については、県独自の道徳教材「彩の国の道徳」を活用した授業を小学校、中学校、高等学校を通じて展開しております。
この教材の活用により、「周囲にやさしく接するようになりたい」、「思いやりをもった誇りある生き方がしたい」など、子供たちが自分たちの生き方を考えることができたという声を聞いております。
教育基本法の目標を達成するためには、この成果をさらに普及、展開させるべきと考えます。
小学校入学前の家庭でのしつけや入学後の心の教育は、その後の子供の「人間としての在り方生き方」の礎となるものであります。
今後とも、学校や市町村教育委員会と連携しながら、これらの取り組みを一層進め、子供たちの豊かな心の育成といじめ問題の解決に向け、全力で取り組んでまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、正式な会議録とは若干異なります。

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