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掲載日:2019年10月4日

平成24年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (新井一徳議員)

地域産業の牽引役としての農業の在り方とは?

Q 新井一徳議員(自民)

埼玉農業の将来像を考える上で、従来からの単なる1次産業としての農業ではおのずと限界が生じるのではないかと、私は大きく危惧しております。将来像を考える上で、まずは新聞記者時代の取材で知った先駆的な取り組みを紹介したいと思います。北海道南西部にある奥尻島は、1993年、南西沖地震による津波と火災で壊滅的な打撃を受けました。そして、震災から数年間、奥尻島は公共事業などで復興特需に沸いたのであります。
しかし、こうした現状を複雑な思いで見詰めていた男性がいました。島で最大手の建設会社を営む社長であります。この社長は、特需が終わった後の島の経済や島民の雇用など島の経済振興をどう維持するべきなのか、大いに悩んだそうであります。そこで、社長が着想したのがワイン製造でした。島内にある遊休農地を活用してぶどうを栽培し、ワインを製造して販売する。こんな構想だったそうです。2001年にワイン専用種のぶどう栽培を開始、ワイナリーも設置、試行錯誤を経て2009年ワインを初出荷しました。今では25ヘクタールの畑に植栽は約7万本、ボトル約5万本を生産し、道内のみならず道外にも販路を広げています。従業員もぶどう栽培やワインの製造販売で季節雇用者も含めて島民約20人を雇い入れており、6次産業化を図りつつ雇用も生み出すなど、まさしく島の経済のけん引役とも言える存在です。これからの農業を考える上で、大いに参考になる事例であると私は考えます。
現在農業をめぐっては高齢者や後継者不足、耕作放棄地の増加など人と農地の問題が指摘され、将来展望が描けない地域が増えています。そこで、農水省は本年度から市町村による人・農地プランの策定を促しています。具体的には、集落、地域における話し合いで今後の中心となる経営体をどうするのか、またその経営体への農地集落をどうするかなどを決めるとあります。こうした制度をフルに活用して農業の6次産業化やそれに伴う雇用の創出を図るなど、正に地域産業のけん引役としての農業を考えるべき時期に差しかかっていると私は考えます。農業の在り方そのものを考え直す岐路に立っていると言っても過言ではないでしょう。
そこで、地域産業のけん引役としての埼玉農業の将来像をどう描こうとしているのか、農林部長にお伺いします。

A 高山次郎 農林部長

食品製造業や流通・飲食業を含めた農業・食料関連産業の生産額は、農業生産額の約10倍と言われています。
農業を起点とした産業のすそ野は広く、お話のとおり、まさに農業から地域産業をけん引することができると考えております。
本県では、水田地帯、畑作地帯、中山間地域など、地域の特徴や強みを生かした地域農業が展開されており、目指す農業経営の姿は、多様にあります。
「埼玉農林業・農山村振興ビジョン」では、こうした地域の特色を踏まえつつ、経営力のある担い手による生産が行われるとともに、地産地消や農業の6次産業化などが活発に行われているという将来像を描いています。
この将来像を実現するため、ビジョンに基づきさまざまな取り組みを支援してきました。
農業の6次産業化の取り組みでは、ゆずを使ったジュース、枝豆やいちじくのアイス、こだわり卵のカステラなど、さまざまな商品が開発されてきました。
例えば、ゆずを使ったジュースでは、梅の加工品と併せて年間1億2千万円を売上げ、パートも含め16名の雇用を生み出しています。
こうした取り組みは、まだ一部にとどまり、他産業との連携も含め、これからどう大きく育てていくかが課題です。
県では、商品開発やマーケティングのスペシャリストを活用するなどして経営力強化を支援し、地域の産業振興につながる6次産業化を支援していきます。
また、本年度から各市町村で「人・農地プラン」の作成に取り組んでいます。
このプランは、5年後、10年後における目指すべき地域農業の姿について地域の共通認識を形成していただくものです。
既にプランを作成した美里町では、将来の地域農業を担う農業者として16経営体を位置付けるとともに、米麦の規模拡大や新規就農者の育成などを内容としています。
本年度は35の市町村で作成を見込み、来年度には農業振興地域を有する市町村全てで作成されるよう、積極的に支援してまいります。
将来の担い手を明確にし、6次産業化などを進め、地域産業のけん引役となる埼玉農業の振興に努めてまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、正式な会議録とは若干異なります。 

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議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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