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掲載日:2019年10月4日

平成24年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (新井一徳議員)

生命を守る共助社会づくりの推進を

Q 新井一徳議員(自民)

上田知事は、2月定例会において埼玉県がこれから進むべき方向性として、3つの考え方を示されました。その一つが、自立自尊でありました。地域住民による防犯活動や、元気な高齢者が支援を必要とする高齢者を助ける地域支え合いの仕組み、また川の再生など共助社会の構築を精力的に進めていらっしゃることに敬意を表する次第です。日本一の数を誇る民間の防犯パトロールの活動は、治安の着実な回復に寄与しております。また、秩父みやのかわ商店街のボランティアバンクおたすけ隊をはじめとする地域支え合いの仕組みも現在30を超える市町でその取り組みが進み、全国のモデルになっているとのことです。こうした取り組みは、地域が抱える課題を自らの手で解決するというまさしく共助社会の形成に不可欠なものです。
自立自尊の埼玉づくりをより一層強力に押し進める上では、これまでに構築されてきた共助社会を土台としつつ、その社会をより理想的な形に高めることが求められます。そして、現代に特有の課題を踏まえるのであれば、命を守るという観点こそが今求められていると考えます。日本は現在年間3万人を超える自殺者を出しております。県内でも年間1600から1700人が自ら命を絶っており、40代から60代が多くを占めます。経済的要因が大きいと推察されますが、自殺しようとする人のSOSを察知できるような地域住民同士の支え合いは十分と言えるでしょうか。
孤立死も大きな社会的現象の一つです。先日、私の知人が経営するアパートで40代の男性が病死の状態で見つかりました。死亡推定は約2か月前。勤め先をリストラされ、近所づきあいもなかったことから、約2か月間誰も男性の病死に気づかなかったそうです。これこそ無縁社会の象徴であります。孤立死は今や高齢者だけでなく、働き盛りの世代にすら起こっているのです。現在県内でアパートなど共同住宅に住む単身高齢者は65歳以上で8万人強、県内の未婚率は40歳代で20.5パーセント、50歳代で11.4パーセントとともに二桁に上り、今後独居の高齢者は確実に増加します。孤立死をどう防げばよいのでしょうか。
国際化社会への対応も必要です。昨年の東日本大震災で死亡した外国人は32人。日本語の理解度や助けてくれる日本人が身近にいたかどうかが生死を分ける境目になったと指摘されています。こうした現状を踏まえ、この夏北本市であった防災訓練には外国人が初めて参加しました。同じ地域に住む者同士が災害について考え、地域での連携を深めていくことを目的とした取り組みがスタートしたばかりであります。
幾つかの事例をご紹介申し上げましたが、これからの共助社会づくりを進める上で、私が最も重要と考える視点が命を守ることであります。個々の市町村でこうした観点での取組は存在するようですが、まだ県全体での取組には至っておりません。私は、県が主体的に取り組む必要があると考えます。県として私が提案する命を守る共助社会づくりに対してどのような考えをお持ちなのか、上田知事にご所見をお伺いします。

A 上田清司 知事

住民登録をしない人、世間や社会との関係をあえて断ってしまう人などが増え、孤立死になる例が社会問題になっております。
先月、こうした孤立死防止を考えるフォーラムを大宮のソニックシティで開催しましたところ、民生委員の皆様を中心に、小ホールに入りきらない800人の方々が参加され、たいへん私自身は、その場ですごく感動いたしました。
非常に地味な扱いであるこうした課題に、民生委員の方々を中心に800人も集まるなどということが、大変ありがたく思ったところであります。
いずれにしても、共助の仕組みというものが広がれば、発展すれば、こうした孤立死を防げるのではないか、こういう思いを持っておられる方々が、大勢集まったのではないかというふうに私は推察をしております。
日本社会は、先般も質問にありましたように、非常に自助・共助・公助のバランスがとれた社会だと思っておりましたが、かなりそうした部分が弱くなっている、こうした部分を再構築できないかということで、就任以来特に共助の部分を強化する政策を打ち込んできたところでございます。
特に、今年度からスタートさせました5か年計画では「自立自尊の埼玉へ」とその考え方を明確に位置付けたところでございます。
ご提案の「生命を守る共助社会づくり」と目指すところはある意味では全く同じではないか、このように受け止めております。
県営住宅に入居している方の孤立死を防ぐために、この9月から民間事業者の御協力をいただいて、「見守りサポーター登録制度」というものを始めました。
県営住宅を訪れる機会の多い新聞販売店、宅配業者、ガス供給業者など142の事業者の皆さんに、例えばポストから新聞があふれて出ている場合、あるいは普通は検針などでブザーを押すと出てくるにもかかわらず出てこないとか、そういう今までとちょっと異なった状況があれば管理者の方に連絡をするというような、そういう協定を結ばせていただきました。
あるいはご紹介にもありました、現在38の市や町で取り組んでいます地域支え合いの仕組みにおいても、26団体が困りごとの手助けのほかに、高齢者の見守り活動も同時に行うというようなことも行っております。
共助は、また防災の面でも大きな役割を果たしています。
災害時に特に支援が必要な人を地域で守ろうという取り組みが県内で行われています。
坂戸市の鶴舞(つるまい)自治会では、「隣近所のおつきあい」をベースに、民生委員と自主防災委員の協力により、援護を希望する世帯と支援することができる世帯を結び付ける仕組みを構築しています。
この取り組みは防災功労者として内閣総理大臣の表彰も受けています。
また、日本語に不慣れな外国人には災害時に特に援護が必要となります。議員がお話しされました、外国人も参加する防災訓練は、自主防災会やNPO、大学が協力しあって北本市のほか宮代町でも実施しているところです。
県でも、こうした外国人も参加する防災訓練を支援するとともに、国際交流協会と連携して、災害時に外国人を支援するボランティアの育成というものが大変重要だというふうに認識しておりますので、こうしたボランティアを育てるように展開していきたい、このように考えているところです。
こうした共助の仕組みをたくさん作り、地域の絆を強化していくことが、結果的には命を守る共助社会につながるものではないかというふうに思うところでございます。
議員提案の部分を生かしながら、共助のムーブメントというものをさらに強くしていきたいと考えております。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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