埼玉県議会

ここから本文です。

ページ番号:11938

掲載日:2019年10月4日

平成24年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (権守幸男議員)

家畜伝染病対策について

Q 権守幸男議員(公明)

私は、県議会議員になる前は、菓子製造会社の営業マンとして、食品業界に身を置いておりました。私が携わっていた12年間は、大手乳業会社による集団食中毒事件や牛肉偽装事件、賞味期限偽装事件など歴史的な食品事件が続発する時期とも重なり、正に食品業界の根幹を揺るがす企業モラルが問われる真っただ中でした。食は幸せなひとときを過ごすため、命を継ぐためのものです。このような食にまつわるニュースが起きるたびに、悲しみで胸が張り裂ける思いでいっぱいです。
ところで、口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザなどの家畜伝染病は、いまだに国内外で発生しており、一度発生すると被害の広がりは大きく、全国を脅かします。平成22年に宮崎県で発生し、口蹄疫の終息宣言から今年の8月27日で丸2年を迎えましたが、去る3月に公明党議員団は口蹄疫からの再生・復興途上にある宮崎県を視察してまいりました。県の担当者から、口蹄疫の発生、防疫対策から終息に至った経緯、その後の経済支援などについて詳細な説明を受けましたが、特に印象に残ったのが感染処理した家畜の埋却地の問題です。
口蹄疫発生当時、ほとんどの畜産農家は飼養衛生管理基準の存在そのものを認識しておらず、殺処分した家畜を埋却する埋却地を確保していなかった。速やかに事態収拾を図るため、畜産農家は一級農地を埋却地として手放さなければならなかったとのことでした。殺処分した牛や豚は大型家畜であるため、埋却するには大きな土地が必要です。最終的には、家畜29万7808頭を埋めるために使用した埋却地は97.5ヘクタール、宮崎県内12市町村で268か所に上りました。その9割以上が1級農地などの私有地で、埋却地の手当てが遅れたことにより感染が拡大してしまったとも言われております。
そこで、埋却地の確保について伺います。平成23年10月に国は、家畜伝染病予防法の一部を改正し、万が一口蹄疫が発生したときに使用する埋却地の確保を義務付けを行いました。本県において、平成24年度7月12日現在、畜産農家は612戸、飼養頭数は15万2593頭で、埋却処分に必要な面積は27.5ヘクタール、そのうち埋却地確保は畜産農家の8割、483戸、必要面積は16.4ヘクタールと伺っております。今後、残る畜産農家の2割、129戸、必要面積11.1ヘクタールの確保については、今後どのように進めていくのでしょうか。また、埋却する際は家畜伝染病予防法に基づく特定家畜伝染病防疫指針により、少なくとも2メートル掘り下げる必要があります。現在、畜産農家で確保している埋却地は、万が一口蹄疫が発生した場合、本当に使用できるのでしょうか。県は、県民への安心・安全確保のため、使用できるかどうかを確認するために試し掘りをするべきと考えますが、農林部長のご所見を伺います。
さらに、宮崎県の口蹄疫事案では、担当者から「対策の網の掛け方が後手後手に回り、被害が拡大してしまった。一気に網を掛ける必要があった」と初動時の対応の遅れに対する反省の弁が聞かれました。家畜伝染病の発生については、初動時の対応が極めて重要であり、そのために事前のマニュアル作成も含めた準備が大変に重要です。本県としての初動対応体制は十分に検討され、整備してあるのか農林部長に伺います。

A 高山次郎 農林部長

まず、「埋却地の確保について」でございます。
昨年10月1日から施行された改正家畜伝染病予防法では、口蹄疫に備え、農家自ら埋却地を準備することが義務付けられております。
このため、家畜保健衛生所では牛・豚を飼育する県内全ての農家に出向いて、埋却地の確保状況を定期的に確認しています。
ご指摘のとおり、現時点では約8割の農家が埋却地を確保しておりますが、残りの2割の農家は確保できていません。課題です。
職員が直接出向いて指導するなど粘り強く対応してまいります。
こうした取り組みを行いつつも、都市部にある農家などでは、どうしても十分な埋却地を確保できない場合も想定されます。
発生農場で埋却できない場合には、例えば、死亡家畜を粉砕、加熱し、病原体を死滅させる大型装置を利用する方法があります。
この装置を発生農場に運び込み、処理した後に離れた場所へ運んで焼却するというものです。
この装置は移動式ですが、国内に1台しかないことから、全国複数か所に、例えば、ブロック単位で整備するよう、国に要望しているところです。
次に、「確認のための試し掘り」についてでございます。
埋却地としての適否については、現地の状況把握に加えて、公共事業の際の地質調査や、地盤沈下・地下水位観測などの活用により、基本的に判断できるものと考えております。
県としては、今後とも埋却地の量的な確保を進めつつ、確実に埋却可能な埋却地として確保するよう、個別に相談に乗るなど、しっかりと対応してまいります。
次に、「初動対応体制は十分に検討され、マニュアルは整備してあるのか」についてでございます。
口蹄疫発生時には、速やかに知事を本部長とする対策本部を設置するとともに、発生地域では家畜保健衛生所を中心とした現地対策本部を組織し、緊急対策にあたります。
発生農場の隔離、原則として24時間以内の家畜の殺処分、72時間以内の埋却、農場周辺の移動規制、消毒の実施など、病気のまん延防止に全力で取り組みます。
これらの初動対応から防疫措置の完了までを、最新の知見・技術を反映した詳細なマニュアルとして整備しております。
県では、家畜伝染病の発生に備え、連絡会議や実地演習などを毎年実施し、市町村や関係団体との情報共有や緊密な連携を図り、万全を期してまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、正式な会議録とは若干異なります。

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?