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掲載日:2019年10月4日

平成24年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (柳下礼子議員)

原子力発電からの撤退と、自然エネルギーの普及を

Q 柳下礼子議員(共産党)

福島第一原発事故は、日本と世界に衝撃を与え、原発からの撤退と自然エネルギーへの転換の流れは大きく広がっています。しかし、政府は、各種の世論調査で原発の縮小・廃止を求める声が過半数を占めているにもかかわらず、原発からの撤退を閣議決定しませんでした。政府のこのような姿勢に対する知事のお考えをお示しください。
私は、地域にあるエネルギー資源を有効活用することで、産油国依存や原発依存から脱却し、地域内経済効果を実現する、この点で自然エネルギーに注目しています。ドイツでは、自然エネルギーで自給自足を達成した自治体が500を超えていますが、我が国では、岩手県の葛巻町のように需要エネルギー量の80パーセントを自然エネルギーで賄い、電力の自給率160パーセントを超えている自治体が現れております。今後は、この流れが爆発的に広がっていくことは間違いありません。
私は、知事に、自然エネルギーで地域循環型の経済を構築し、埼玉県の地域産業を再生するため、本気の構えを求めたいと思います。そのために、自然エネルギー推進計画を環境基本計画の一分野とせず、県の主要政策として位置付け直すこと。また、産業労働部、環境部、農林部と分離した体制を見直し、全庁横断的な体制をつくること。
以上の三点についてご答弁お願いします。
県内各地にメガソーラー設置計画が進んでおります。埼玉県も寄居町の三ケ山ソーラー発電事業の事業者が決定しました。地元自治体に、毎年発電量の一定割合に応じた寄付を行うという点は大変評価できます。
しかし、メガソーラーも県が普及を進める電力自活住宅も、発電した電気を地元自治体や家庭が使うことはできません。背景に、電力会社による発電事業と送電事業の独占があります。自然エネルギーで地産地消を実現するためには、発送電分離など国の政策転換が必要です。知事、本県としても発送電分離等を国に要望すべきと考えますが、いかがでしょうか。
また、太陽光パネルやメガソーラーの普及は、太陽光の適地である埼玉県にとって有利な発電方法ですが、経済の地域内循環の視点からは、地域の中小企業や市民団体の参入を重視する必要があります。この点では、太陽光に限定せず、太陽熱、小水力、地中熱、木質、下水汚泥、生ごみなどバイオマス、あらゆる自然エネルギーを視野に入れての取り組みが必要と考えます。県内では、多様な自然エネルギーを実用化に向け研究している個人や団体が熱意を持って頑張っています。その支援のためにも、第一に、県民や団体に研究施設など県有施設を提供すること。第二に、太陽光で市民共同発電事業が実施されていますが、多様なエネルギーに拡大していただくこと。第三に、太陽光発電のための頭金ゼロ円融資制度の多様なエネルギーへの拡充と市民ファンド創設支援の研究。
以上三点について取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか、環境部長よりお答えください。

A 上田清司 知事

「原子力発電からの撤退と、自然エネルギーの普及を」のお尋ねのうち、原発からの撤退を閣議決定しなかった政府の姿勢についてでございます。
柳下議員は世論に従わない政府の今回の対応を問題とされています。
私も政府の対応は極めておかしい、珍しく一致しております。
ただし、それは世論や各方面の意見に流されて責任のある結論を出していない、この点について私は反対であります。
ほとんどの国民は原子炉の構造、原子力発電の技術や管理運営、リスクの測定方法などについて知らないと思います。
国家の将来を大きく左右するエネルギー政策については、日本を代表する専門家100人あるいは世界の100人を集めて議論して一定の結論を出していただいて、その上で政府が決定していく。
そのプロセスを国民に情報公開して意見を反映していくべきだと私は考えます。
この議論は一からしっかりやり直し、責任ある結論を出すべきだと思います。
次に、自然エネルギー推進計画を県の主要政策として位置付け直すことについてでございます。
私は再生可能エネルギーの活用は大変重要な課題であると受け止め、とりわけ住宅用太陽光発電には力を入れてまいりました。
計画としての位置付けは、県政運営の最も基本となる総合計画である5か年計画において、12の戦略のうちの一つ「新エネルギー埼玉モデルの構築」を掲げているところでございます。
次に、全庁横断的な体制をつくることについてでございます。
既に私の下、再生可能エネルギーの普及拡大を全部局が一丸となって全力で取り組んでおります。
お話のドイツは、脱宣言をしながら、原発17基中9基を稼働させるなど現実的な対応をしている国だということについてもご理解をいただきたいと思います。
次に、発送電分離などの国への要望についてでございます。
私は、原則、発電は自由としたいと思います。
場合によっては大前研一先生が提案されているように、カタール国が自国のガスを使って日本国内で発電事業を行い安い電気を提供することも可能にするなどのアイデアも生かされてもいかがかなというふうに思っております。
ただし、不安定な再生可能エネルギーの調整や広域的な電力融通を可能にするために、日本全国を一本化した送電網を確保する必要があると思います。
昨年の6月には九都県市首脳会議で発送電分離について、国に要望したところでございます。
国の専門委員会が本年7月に示した「電力システム改革の基本方針」では、発送電の分離を掲げ、年内にも制度設計を行うとのことでございます。
私はこの方針は基本的には妥当なものではないかと思っております。
今後の進ちょく状況を注視し、必要があれば国に対して意見を申し述べていきたいと思います。

A 畠山真一 環境部長

まず、県民や団体に研究施設などを提供することについてでございます。
環境分野の研究機関としては環境科学国際センターがございます。
このセンターを一般の県民や団体に提供することは本来果たすべき専門的な研究への影響が大きく、困難であると考えます。
一方で、センターではNPOなどとも共同研究を行っております。
県有施設における県民や団体に対する支援につきましては、こうした共同研究の枠組みの中で検討してまいります。
次に、市民共同発電の拡大についてですが、本県では市民が資金を出し合って保育園などへ太陽光発電設備を設置する市民共同太陽光発電事業が行われています。
しかし、太陽光以外の市民共同発電については県としてその機運があるということを承知いたしておりません。
本県には一定の風力や河川の落差が乏しく、太陽光以外の再生可能エネルギーの発電が難しいためと思われます。
市民が小口で資金を出し合い共同発電を行うという枠組みは貴重なものでございますので、その拡大につきましては、具体的な御提案、御相談があれば検討してまいります。
次に、頭金ゼロ円融資制度の拡充と市民ファンド創設支援についてでございます。
頭金ゼロ円融資制度はあくまでも金融機関の制度であり、金融機関の立場からすれば、発電収入で返済できることが前提になります。
金融機関の御判断ではありますが、採算性が厳しい太陽光発電以外への拡大は、困難ではないかと思われます。
市民ファンドにつきましては、固定価格買取制度の導入に伴い県内にも検討を始めた市民団体がございますので、こうした団体の声も聞きながらどのような支援が有効か、研究してまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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