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掲載日:2019年10月4日

平成24年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (松本恒夫議員)

人口減少社会における今後の県政運営について

Q 松本恒夫議員(自民)

総務省が発表した人口動態調査によると2012年3月末時点の全国の人口は、前年同期より26万3727人少ない1億2665万9683人で、3年連続の減少となっています。日本全体では人口減少が確実に進んでいることがうかがえます。
また、国立社会保障・人口問題研究所は、今年1月に我が国の将来推計人口を発表しました。その推計によれば2010年からの50年間で関東地方一都六県の人口に相当する4132万人が消失するとしており、深刻な人口減少社会が到来します。この急速な人口減少は、我が国の在り方に大きな影響を与えることは確実です。
日本経済団体連合会のシンクタンク、21世紀政策研究所は本年4月に2050年の世界経済・日本財政のシミュレーションを行い、報告書として「グローバルJAPAN2050年シミュレーションと総合戦略」を発表しました。この報告書では、経済が長期にわたり停滞を続ける中で、政府債務が肥大化、さらに長期的なエネルギー問題など取り組むべき問題が山積しており、そうした中、今後世界の先陣を切って人口減少が進み、それが経済社会全体に甚大な影響を及ぼすと指摘しています。最も悲観的なシナリオでは、我が国の国内総生産は2050年には米国や中国の8分の1となり、世界第9位に低迷し、先進国の地位から転落すると警告しています。
埼玉県のデータを見ますと、2012年3月末時点での人口は714万9503人で、前年同期比0.12パーセントの微増となっていますが、出生者数と死亡者数の差である自然増減は初めて減少に転じました。新しい5か年計画によりますと埼玉県の将来人口の見通しは、今後もしばらくは緩やかに増加すると見込まれていますが、数年のうちに減少に転じるとされています。
これからは、今まで経験していない人口減少社会に対応する県政運営が求められることになります。県政の運営に当たっても、社会資本の整備、社会保障、まちづくり、産業振興、雇用、教育、環境、農業などあらゆる分野で発想の転換が求められているのではないでしょうか。
そこで、知事に伺います。人口減少というマイナスのイメージが先立つものです。しかし、本当にマイナスだけなのか、プラス面はないのか、知事はこの意見についてどうお考えか、ご所見をお伺いします。
また、知事は、人口減少化会を前提として今後の県政運営をどうかじ取りしていくのか、併せてお伺いいたします。

A 上田清司 知事

「人口減少社会における今後の県政運営について」のお尋ねのうち、人口減少はマイナスだけなのか、プラス面はないのかについてでございます。
2010年に我が国の国内総生産、GDPは中国に抜かれ世界第3位になりました。
人口減少に伴い働き手の数が減ればGDPを減少させる要素になることから、この点はマイナスであります。
一方で、国民の立場からすれば個人の経済的な豊かさを示す一人当たりのGDPにも注目する必要があります。
例えば、一人当たりのGDPで見れば日本は中国の8倍以上もあり、個人としては中国の8倍豊かだと、こういうことも言えると思います。
今後、総人口が減少しても働き手の数を維持し国全体のGDPを落とさなければ、結果として一人当たりの所得を増やすことができるはずであります。
人口減少のプラス面はもたらされるものではなく、私はむしろ創り出すものではないかという考え方を持っています。
例えば、現在の日本が抱える問題は、総人口が減少する中で社会を支える、いわゆる生産年齢人口がそれ以上に急激に減少していく、このことが問題であります。
人口全体の減少を大きく考えるよりも、生産年齢人口の割合を、どうすれば緩やかに減らすことができるか、場合によっては生産年齢人口を増やすことができるかということに政策のポイントを置くべきでないか、このように思っています。
そういうことが極めて大事だと思っています。
次に、人口減少社会を前提として今後の県政運営をどう舵取りしていくのかについてでございます。
私は、平成24年度からスタートした「埼玉県5か年計画」を進め、まさに人口減少・高齢化をはじめとする様々な課題を克服し、新たな社会モデルを構築していくことにしております。
労働人口の減少は女性や高齢者の雇用拡大のチャンスにつながると考えます。
女性の社会参加の増加や高齢者の労働市場への進出などにより、新たな市場を拡大する、そういう可能性もあります。
また、高齢者が持っている優れた知識や技術などを地域社会の活力として積極的に取り込み、多様な分野で活躍していただくことで地域社会や県内経済の活性化も期待できます。
さらに、限られた人材や資源のもとでも産業を発展していくためには、産業構造の転換を進める必要があり、それがまた新しい産業や技術を生み出すものだと思っています。
こうしたことを考え、私は3つのプロジェクトを進めております。
まず、「ウーマノミクスプロジェクト」では、女性の社会参加を進め、女性が消費・投資の担い手となることで経済成長や社会の活性化につなげていくことであります。
御指摘の「グローバルJAPAN」でも、女性の労働力がスウェーデン並みになるなどの改善を図れば2050年において我が国のGDPは世界第4位を維持すると言われています。
そして、「健康長寿プロジェクト」では、誰もが毎日健康で、医療費が少なく生き生きと暮らせる健康長寿社会を構築し、シニア世代の更なる活躍につなげていきます。
健康長寿社会を目指すことで、新たな産業も期待できます。これまでの医療機器は病気を治すのが中心でありました。
これからの健康を維持・向上させるための市場の拡大が見込まれます。
例えば、体調や体型の変化を継続的に管理できるトレーニングマシンや、体重や体脂肪だけでなく骨密度や栄養状態の計測・記録機能がついた医療機器、健康を意識した食材の開発など健康関連の商品開発がこれから大幅に増える可能性もあります。
さらに、「エコタウンプロジェクト」では、地域でエネルギーを地産地消、融通できる社会を構築し、環境分野など新たなビジネスの拡大にもつなげていくことが可能であります。
有名なドラッカー博士は「急激な構造変化の時代にあっては、生き残れるのは自ら変革の担い手、チェンジ・リーダーとなる者だけだ」と言っておられます。
今後も人口減少社会の到来を見据え、この三大プロジェクトをはじめ、数々の先進的な取組を進めることにより日本再生をリードするような県政運営に取り組んでまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、正式な会議録とは若干異なります。

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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