埼玉県議会 県議会

ここから本文です。

ページ番号:11951

掲載日:2019年10月4日

平成24年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (荒川岩雄議員)

(3)高校授業料無償化について

  • ア 成果について
  • イ 理念について
  • ウ 自立の精神を養うための教育について

Q 荒川岩雄議員(自民)

いろんな角度から見ていると、高校授業料無償化の流れもまた生活保護の流れと一緒であります。自助、共助ではなくて、まさに公助であります。日本には、「親はなくても子は育つ」という言葉がありますけれども、親がいなくても子供は自分の力や周りの助けを借りて育っていきます。しかし、親がいるのに社会が子供を育てたり学校へやったり、国が銭をあげてはいけません。
平成22年度から高校の授業料無償化がスタートし、2年が経過いたしました。当時から高校の授業料については、減免制度や奨学金制度がありました。経済的に苦しいとしても、授業料が払えないから高校に行けないんだという者はいなかったはずであります。今でも授業料の1万円が払えないから高校に行けないという人は、私は見たことがありません。そんなことより、義務教育の中学生が県下で今5千人も不登校だそうじゃありませんか。この解決策こそ先ではありませんか。ろくに行きたくもない高校生の授業料をただにして、こっちはほうっておくんですか。義務教育の5千人、これのほうがよっぽど大事じゃありませんか。
授業料無償化の趣旨は、家庭の状況にかかわらず安心して勉学に打ち込める社会をつくるため、家庭の教育費負担を軽減することとされております。では、高校授業料の無償化によってどのような成果が出ているというのでしょうか。さぞかし成績は上がったんでしょうね。さぞかし中途退学者は減ったんでしょうね。教育長、伺います、まず。
そもそも親の力こそ、教育効果は大きいんです。先日、文教委員会の視察で全国学力テストが1位の秋田県に行きましたが、秋田では、多くの小学生は塾にも行かず、また親が子どもに勉強を夜教えているんだそうであります。母親が夜勉強を教えたほうがよほど成果がある。そこで日本一なんです、秋田は。いわんや、義務教育でない高校教育に関しては、親が授業料の負担をして学校へやる。これは当然なのであります。親は、苦労してでも子どもを学校に行かせる、これが大事なんです。そうすることで、子どもも親の苦労に報いようと必死に勉強します。授業料無償化は、子どもの教育上もよくありません。お父さんやお母さんに高校を出してもらったということが大事なんです。私なんかは、今でもおやじとおふくろが高校へ出してくれたことを感謝しているんです。あのとき、私がただで高校へ行けたら、こんな感謝の気持ちなんか起きませんわ。授業料無償化の理念は、社会全体で子どもの学びを支えることであるとされています。しかし、そんなことは当たり前じゃありませんか。だからといって、義務教育であれ、高校の授業料はただにするという、この理由にはなりません。授業料無償化の理念について、秋田の視察に同行した教育長のご所見をお伺いいたします。
今の世の中は、困ったらすぐに社会に頼る。そして、社会はすぐに手を差し伸べるという風潮があります。まずは自分のことは自分で何とかする、自分の家族のことは家族で守る、こういった自立自覚の精神が大事であります。そして、どうにもならなくなった段階で初めて地域や社会の支援を頼るべきであります。そのためには、早期段階で自分で働いて生きていくという意識付けが必要であると思います。このままでは、昔から使った「苦学」という言葉が字引から消えてしまいますよ。教育長、自立の精神を持って働き、社会を生き抜くために、高等学校では望ましい勤労観、職業観についてどのように教育しているのか、これからもどのような姿勢で教育するのか、しっかりと伺いたいと思います。

A 前島富雄 教育長

まず、「成果について」でございます。
高校授業料無償化後、全国的に経済的な理由で中途退学した生徒の数は減少しており、本県でも経済的な理由で中途退学した生徒の数は減少しております。
しかし、現在のところ、具体的な成果については必ずしも明確ではないと考えております。
次に、「理念について」でございます。
議員お話のとおり、高校教育においても保護者が子どもの教育に責任を持つことは大切なことであります。
保護者が経済的に苦しい中にあっても、苦労して子どもを学校に行かせることで生徒自身の保護者に対する感謝の心が育まれることにつながります。
一方で、子どもは未来を担う人材であり、社会の宝でもありますことから、保護者の経済状況によって、生徒自身が不安感や負担感を持ってしまうことは望ましくありません。
生徒が授業料の心配をすることなく、いきいきとしっかり勉強できるような環境を作っていくことが、大切なことだと考えております。
最後に、「自立の精神を養うための教育について」でございます。
次代を担う若者には、変化する社会の中で自分の役割を果たしながら、自ら未来を切り拓いていく力を身に付けることが大切でございます。
そのために、高校では、自分の在り方生き方を考え、主体的に進路を選択できるよう、学校の教育活動全体を通じて、キャリア教育を推進することが必要でございます。
現在、各高校では、学校生活の3年間を見通した「キャリア教育の全体計画」を作成し、生徒の社会的・職業的自立の実現に向けた取組を行っております。
また、自立の精神をもって、自ら働き社会に貢献していく意識は、高校生の早い段階から、高めることが重要でございます。
このため、県では、経済団体と連携し、生徒と保護者が企業経営者から直接話を聞く機会として、企業経営者と生徒、保護者、教員による四者面談会を実施しております。
参加した生徒からは、「人生の大部分を占める職業生活について深く考えるきっかけになった」「もっとチャレンジしていこうと思った」など、自ら働くことへの意識の高まりがうかがわれました。
この面談会では、生徒と保護者が一緒に参加することから、働くことに対する意識を、親子でしっかりと共有することにも効果があると考えております。
今後とも、生徒一人一人が、自らの気構えを持ち、社会の中で生き抜く力が身に付くよう、望ましい勤労観、職業観の育成に全力で取り組んでまいります。

再Q 荒川岩雄議員(自民)

高校授業料の無償化について、減少を続けていると言ったけどね、減少は、前から減っているんでしょう、少しずつ。私はね、授業料を無償にしたから特段にがーんと減ったかどうか聞いているんですよ。だって、そういうつもりでこれは無償にしたわけですから。それと、お金がなくて高校へ行けない人がかわいそうだから無償にするというんですから、行かない人がいっぱい行ったのか、これを聞いているんですよ。だから、前から減っているのに減少傾向にありますと言われてもね、私としては二年間をちょっと聞きたいね。

A 前島富雄 教育長

成果として中途退学者が減少したというところをもう少し詳しく申し上げさせていただきます。
この制度が実施される前年の平成21年度は本県の退学者総数2,651人中35人が経済的な理由で退学しているということです。
そして制度が実施された平成22年度、翌年には全体で2,550人の中途退学者がいました。そのうち18人が経済的な理由で退学しております。
したがいまして前年度、中途退学者の中の経済的な理由の退学者が平成21年度に1.3%だったものが、実施された平成22年度ではその数字が0.7%、率にして0.6ポイント減少している。そういう数字が上がっております。
議員お話のように劇的に変わったかというと、この数字そのものでは必ずしもそういうことはいえません。
ですから具体的な成果についてはまだまだわかっていない部分があり、今後まだみていかないといけないと思っております。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、正式な会議録とは若干異なります。 

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?