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掲載日:2019年10月4日

平成24年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (森田俊和議員)

3歳までは親が仕事を休める社会を

Q 森田俊和議員(自民)

「三つ子の魂百までも」という言葉のとおり、幼少時の環境は一生を左右するほど大切です。今、日本の社会は、保育の制度を通じて3歳までの子育てを親以外の人々に徐々に委託する方向に進んでいます。いわゆる待機児童を減らすというとき、待機していると数えられる子どもの相当数は0歳から2歳の子供たちです。保育所の基準として、0、1、2歳児保育は相対的に手がかかるため、法規上、保育士を多く配置する必要があります。保育所にとって負担の多い0、1、2歳児は、受け入れる人数を制限するということになります。受皿になってくるのが認可外保育園です。認可外保育所が全て悪いわけではありませんが、経営基盤の問題もあり、比較的面積が限られた場所で、パートの保育士さんが入れ代わり立ち代わりで保育に当たるという状況が発生しやすくなります。一番親の愛情を必要とする時期に厳しい状況が生まれてしまいます。
3歳児までに不安定な時期を送ると、学校に上がってから、あるいはもっと大きくなってから大きな問題を引き起こす土壌を作ってしまいます。学校や地域の問題を解決する鍵は、幼少時の環境にあります。
一方で、お母さんがずっと子どもを見ていればそれでいいかというと、そう簡単なことではありません。核家族の現代では、お母さんたちは常に孤立する危険と隣り合わせです。かつて私たちが農村に暮らしていたとき、大家族で生活していれば、母親が田植えをしているときには、お姉ちゃんが赤ん坊の世話をしているという状況がありました。お母さんは、家事や農作業などの仕事をしつつ、ほかの家族や親族の手助けを得ながら子育ても行っていたわけです。
しかし今は、人付き合いは面倒でなくなった代わりに、助けもありません。精神的なバランスを崩したり、子供を虐待したりというのは、子育てで孤立するお母さん方の悲鳴と捉えることができます。お母さんにどう手を差し伸べればいいのか。まずは夫、父親の存在だと私は思います。
私は、幸いなことに選挙の浪人中に子育ての一端を担うことができました。3人連続年子で授かった三女を産むかどうかというときに、私は最大限の協力をするから産もうよと言いました。今となれば、あれくらいのことで子育てをしたうちに入るのと妻からは言われるかもしれませんが、とにかくおむつを替えたり、おんぶをして会合やイベントに顔を出したりしました。浪人中だからできたんだと思いますけれども、しました。いろいろな場面で、それでも葛藤がありました。「偉いね」と褒められることもありましたけれども、「なめているのか」と陰口を言われたこともありました。また、世間に置いていかれるという自分の不安感もありました。独身や子どものいない同世代の友人、知人は、精力的に仕事をしています。なのに、私はこれでいいのかという不安です。
しかし、私は自分の選択や妻の言葉を信じて、一番子育てが大変な時期を乗り越えることができました。今は、3人の娘は皆小学校に通うようになりました。大変でしたが、かけがえのない経験をさせてもらったと思っています。
この7月1日から、改正された育児・介護休業法が施行されます。中小企業でも、3歳未満の子どもを持つ従業員は6時間に短縮された勤務をすることができ、また、希望すれば残業が免除されるようになります。また、県でも子育てをする女性を支援する企業を多様な働き方実践企業として認定し、働く女性を応援すると伺っております。
さて、問題はこれがいかに実践されるかということです。問題は男性です。本当に男性も育児休暇をとれるのか、時短の勤務を選択できるのかということです。会社の判断に関わる男性の多くは、恐らく子育てにほとんど関わっていないと思われます。また、そもそも父親になった男性従業員自身が、余りその意義を理解していないということもあります。私も3人目の子どもを持つに当たって、ようやくその意義の一端を理解することができました。これは価値観、人生観の問題ですから、単に制度を変えたところで簡単に浸透するものではありません。
働く女性にとっては、私だって働いているのに、なぜ私ばかりに子育ての負担が集中するのという不公平感が出てきます。妊娠、出産は女性にしかできませんし、父親からお乳は出ませんから、ある程度女性に偏るのは当然としても、それ以外の部分については、親としての務めを再定義する必要性が出てきます。男女問わず、特に子どもが小さいときに子育てに関わることは、手がかかったり、いらいらしたり、大変なこともたくさんありますが、とても意義深く、健全な家庭、学校、地域をつくるためにも必要不可欠であるということを、親本人と、そして勤務先の管理職や同僚に理解をしてもらう必要があります。実体験があり、熱意のある方が先頭に立たないと、なかなかこれを伝えるのは難しいと思います。
そこで、知事に伺います。子どもが小さいうちは、父親、母親両方が子育てに関われる社会をどのように実現させていくお考えでしょうか。制度の定着と意義の周知という面から、知事のお考えをお聞かせください。

A 上田清司 知事

現在の育児休業制度では子どもが1歳に達するまでの1年間、休みをとることができます。
大事なことは企業が社会の大切な宝を預っているということを理解し、育児休業制度を積極的に活用することではないかと私は思います。
少子社会であるがゆえにそういう文化をつくることがまずは何よりも大事だと思っております。
仕事をしていてもいなくても、子どもは親がしっかり育てるというのは基本であります。
仕事をしている母親が保育所に子どもを預けることは当然あると思います。しかし、保育所は万能ではない、このように思っております。
保育所に預けていても、常に子どもの存在を全身で受け止めることが必要ではないかと思っております。
私は、赤ちゃんから小学校の低学年までの子供が、親を見つめる時のあの全幅の信頼を寄せる姿はすごいことだなと思います。
恋人時代はそういうことがあるかもしれませんが、ひとたび夫婦となったらそのようなこともなくなりますし、人生の中でこれだけ赤ちゃんから幼児期に至る期間、全幅の信頼を受けるというのは、まずない。
大変な至福の時だと思っておりますので、この時期を逃してはいけない。しっかり子供を育てる、かかわるべきだと、このように思っております。
そういう意味でもご指摘のように母親だけが育てるのではなくて、父親、男性もしっかり取り組むべきだというご提案、主張には全面的に賛同するところでございます。自戒を込めて申し上げます。
今県では育児に対する父親の関心を高める「イクメンへの道のプロジェクト」、こうしたものをしっかりやって、男女を問わず子育てと仕事が両立できる環境づくりを進めようということで企業など社会の理解を求めているところでございます。
そのためには、まず企業が育児休業制度をきちんと守ること。
そして短時間勤務やフレックスタイムなど女性が子育てをしながらキャリアを失わないような仕組みを企業がしっかり導入していくこと。
幸い現代社会では情報機器の発達により、最小限度育児休業中でも在宅で企業に貢献したりすることもできますし、自らのキャリアを失わないで子育てをすることも可能になっているのではないかと思っております。
さらにパパ・ママ応援ショップなど、赤ちゃんの駅のような社会全体が子育てに対して熱心に応援しているという社会風土をつくっていくこと。
この3つがあれば、私は何らかの形で子育ても一生懸命、場合によっては仕事も一生懸命、両方とも可能になるのではないかと思っております。
埼玉県では特別に女性の子育てと仕事の両立を支援するウーマノミクスプロジェクトを強力に展開しているところでございます。
具体的には「多様な働き方実践企業」の認定、短時間勤務制度導入促進のための2,000社訪問、企業内保育所の整備促進など企業経営者への働き掛けを精力的に行っているところです。
今後は女性の働く環境整備に加え、本年7月から施行される改正育児・介護休業法の周知を徹底し、男女ともに子育てしやすい環境づくりに努めてまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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